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スラッシャー映画のロケ地弓道場

 現代川柳と400字雑文 その78

 慣れ親しんだジャンル映画は落ちついて観ることができる。本来ハラハラさせるのが主目的のはずのスラッシャー映画も、ハラハラさせてくれるのがわかっているからハラハラせずに落ちついて観ることができる。ハラハラせずにハラハラを観て楽しいのか。楽しい。というか安らぎの感覚に近い。これは矛盾した欲求ではない。「難解な映画が好き」という知人にその真意を訊くと、映画を観て過度にハラハラするのが嫌で、いわゆる難解な映画はそれが無いのが良いと言っていた。ここで言うハラハラとは洗練されたドラマによるエンターテインメント性のことだ。ドラマはなんのためにあるのか。どんなドラマがどんな効果を持ちうるのか。ことし観て良かった『春原さんのうた』『ブラック・フォン』『ゆるキャン△』の3本にはどれもそのことを想った。

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