南野志摩

真面目なことから、くだらないことまでランダムに書きます。一貫性がないという一貫性があり…

南野志摩

真面目なことから、くだらないことまでランダムに書きます。一貫性がないという一貫性があります。趣味の読書からいただいた話題多め。メモ、備忘録、ノートの代わりに使ってます。

マガジン

  • ビジネス

  • 資本主義を考える

  • ショートカットキー(Windows)

    ショートカットキーのまとめ

  • 備忘録

  • 名言集

    これは名言と思った言の葉を集めています🍀

最近の記事

課題を共有するということ

病気は、当事者の価値観をその生涯にわたって変える力を持つ。 しかしながら、当事者をめぐる周囲の人びとの価値観について言えば、一時的に変える力しか持たないように思う。もちろん周囲の人が家族や大切な人である場合、その人たちの価値観を長きにわたって変えることはあるだろう。 つまるところ病気による価値観形成は、その病気が自らの人生にとってどの程度の課題になるかどうかに左右されるのである。 病気になるということ『食べることと出すこと』の著者である頭木弘樹は、20歳の時に潰瘍性大腸

    • 「学校に行きたくない」と子どもが言ったとき

      子どもが「幼稚園に行きたくない」という時期があった。毎日続いた。 理由を尋ねてもはっきりしない。うまく言葉にもできないのだろう。なんとか幼稚園まで行くと、先生や友だちと楽しく過ごしている様子だった。 そのとき、仕事には遅刻し、職場に迷惑をかけてしまうというイライラを、自分の思い通りにならない苛立ちを、子どもへの叱責で解消しようする自分がいた。 ひと月くらい経つと、子どもは「幼稚園に行きたくない」とは言わなくなった。 あれは何だったのだろう?また同じことが起きたら、どう

      • 倫理資本主義の必要性と限界

        ドイツの哲学者であるマルクス・ガブリエルは、倫理資本主義の必要性を説く。 倫理資本主義とは倫理資本主義とは何か? ガブリエルは、倫理を普遍的な価値と定義する。倫理は文化圏によって異なることのない普遍的な価値であるから、人類を結びつけることができるという。 人類の結びつきは、経済的な結びつきによって達成しているように思える。しかしながら、経済的な利害関係のみが人類の結びつきを表すのではないし、剥き出しの欲望に基づくビジネスモデルは実現されるべきではない。 ガブリエルが求

        • ジジェクのパンデミック論

          今般のコロナ禍下の市場のパニックは、「市場メカニズムに振り回されない世界経済を再組織化する差し迫った必要性を鮮明にしている」と指摘するのは、スロベニアの哲学者のスラヴォイ・ジジェクである。 ジジェクは、パンデミックを乗り越えるためには「完全な無条件の連帯と世界的に協調した対応が必要」であって、「それはかつて共産主義と呼ばれたものの新しい形でもある」と主張する。 共産主義の新しい形とはどのようなものなのか? ジジェクによれば、昔から「危機においては、我々はみな社会主義者」

        課題を共有するということ

        マガジン

        • ビジネス
          6本
        • 資本主義を考える
          14本
        • ショートカットキー(Windows)
          12本
        • 備忘録
          2本
        • 名言集
          22本
        • ことばの宝箱
          8本

        記事

          食料問題は、意識だけでは解決しないが、意識することからしか始まらない

          コロナ禍で飢餓と食料不安が高まっている。 2020年には世界で7.2億人から8.1億人が飢餓に直面しており、前年から1.6億人も増えている。 地域別に見ると、世界の栄養不足の半分以上がアジアに、3分の1以上がアフリカに分布している。 こう言ってしまうと、食料問題はアジアやアフリカの発展途上国の問題へと矮小化されるが、それは間違いだ。 食料問題は日本の問題食品ロス問題ジャーナリストの井出留美は、次のように指摘する。 日本においても食料を捨てられる裕福な人びとがいる一方

          食料問題は、意識だけでは解決しないが、意識することからしか始まらない

          ぼくたちはなぜ、よりよい選択肢を選べないのか?

          社会や自然界において複数の主体が関わる意思決定の問題や、行動の相互依存的状況を数学的なモデルを用いて研究する学問をゲーム理論という(Wikipediaより)。 ぼくたちはなぜ、よりよい選択肢を選べないのか? その理由と解決へのヒントをゲーム理論から学ぶことができる。 囚人のジレンマとナッシュ均衡有名なゲーム理論に「囚人のジレンマ」という次のような話がある。 ある宝石店で時価総額1億円相当の宝石が盗まれ、AとBという二人が逮捕された。 ところが、警察としては決定的な証拠

          ぼくたちはなぜ、よりよい選択肢を選べないのか?

          「是々非々」を多用する人が信用できないワケ

          最近、「是々非々」という言葉をよく耳にするようになった。 「是々非々で対応する」だとか、「是々非々で連携する」だとか、政治や仕事の場面で多く耳にする。 これほど「是々非々」なる言葉が多用される時代はなかったのではないか? 少なくともぼくの15年に渡るリーマン生活では、ここ近年に出てきた傾向であると感じている。 使用率急上昇の「是々非々」という言葉について、ぼくはこの言葉を聞くたびに違和感が募るのだ。 なぜか? そもそもの是々非々の意味は、「立場にとらわれず良いこと

          「是々非々」を多用する人が信用できないワケ

          「歴史修正主義が出てくる文脈は世界中どこでも同じだ。戦争経験者がしだいに高齢化し、鬼籍に入るようになると、ぞろぞろと出てくる。現実を知っている人間が生きている間は「修正」のしようがない。それは、ドイツでもフランスでも同じだ。」 #戦後民主主義に僕から一票 #内田樹

          「歴史修正主義が出てくる文脈は世界中どこでも同じだ。戦争経験者がしだいに高齢化し、鬼籍に入るようになると、ぞろぞろと出てくる。現実を知っている人間が生きている間は「修正」のしようがない。それは、ドイツでもフランスでも同じだ。」 #戦後民主主義に僕から一票 #内田樹

          みんなが同程度に不満足であるようなところがデモクラシーの「落としどころ」なのだ https://amzn.to/3fN15IQ

          みんなが同程度に不満足であるようなところがデモクラシーの「落としどころ」なのだ https://amzn.to/3fN15IQ

          ❶誰だって苦手なことはある。少しずつでも変えていけばいい ❷友だちから学べる人は自分を大きく伸ばせる ❸技術は人を幸せにしてこそはじめて価値がある この3点が修得できるICT教育であれば、信頼できる。 https://amzn.to/3qROHgS

          ❶誰だって苦手なことはある。少しずつでも変えていけばいい ❷友だちから学べる人は自分を大きく伸ばせる ❸技術は人を幸せにしてこそはじめて価値がある この3点が修得できるICT教育であれば、信頼できる。 https://amzn.to/3qROHgS

          わたしは わたしの ふくを きているのよ! https://amzn.to/3fPGHa3

          わたしは わたしの ふくを きているのよ! https://amzn.to/3fPGHa3

          社員のモチベーションを上げるために大切なこと

          給料を上げて、休みを増やして、時間外労働をなくしてと、各界で働き方改革への取り組みが進められている。 ぼくが注目しているのは、働き方改革で社員のモチベーションは上がるのだろうか?ということだ。 日本の会社員は熱意がない少し古いデータになるが、世論調査や人材コンサルティングを手掛けるアメリカの企業ギャラップ社が、世界各国の企業を対象に従業員のエンゲージメント(仕事への熱意度)調査を実施し、その結果を2017年に公表している。 公表当時、日本でその調査結果が最も注目されたの

          社員のモチベーションを上げるために大切なこと

          投票率が上がらないのは…

          選挙の投票率がなかなか上がらない。 その問題点を小選挙区制という選挙制度に求める議論がある。 小選挙区制では、当選枠が一人ないしは少人数に限られるため、当選しない候補者への投票が「死に票」になってしまう。 一人区であれば、100票の得票者と99票の得票者がいたとして、当選するのは100票を得た者だけである。その差わずか1票であるにもかかわらず。そうすると99票側に投票した有権者からすれば、自分の意見は反映されない、そうであるならば投票しても意味はないではないかと、こう思

          投票率が上がらないのは…

          哲学とは何か?

          哲学とは何か? 一言で言えば、それはさまざまな物事の本質をとらえる営みだということができる。 たとえば、現代の若き天才哲学者と注目されているマルクス・ガブリエルは、哲学の位置づけについて次のよう述べている。 さまざまな分野の序列(order)で、哲学は普遍的に一つ上のレベルに位置しています。 哲学的論理はすべてにおいて最も高い所に位置する分野なのです。なぜか。それは、人間の思想とはそれ自身について考えるという行為だからです。 哲学はすごい。なぜなら、哲学は思想につい

          哲学とは何か?

          誰かを懲らしめたくなったときに読む本

          40億年の生命の歴史地球上に生物が誕生してから40億年という想像もできない時間が流れた。 生命の歴史を1年に置き換えてみると、恐竜が絶命したのが12月25日で、最初の人類が登場したのは12月31日午後11時頃である。 オランダ出身の歴史家ルトガー・ブレグマンは、人類の歴史を次のように描いている。 その後の約1時間を、狩猟採取民としてすごし、午後11時58分にようやく農業を発明した。ピラミッドと城、騎士と貴婦人、蒸気機関とロケットなど、わたしたちが「歴史」と呼ぶことのすべ

          誰かを懲らしめたくなったときに読む本

          9割の社会問題は〇〇で解決できる!

          ソーシャルビジネスというものをご存知だろうか? ソーシャルビジネスとは一般的なビジネスは、人びとの不満や不便を解消することで、つまりマーケットのニーズを満たすことで、利益を上げることを目的としている。 それに対してソーシャルビジネスは、マーケットから放置された社会問題を解決することを目的とする。貧困、難民、過疎化、食品ロスなどさまざまな社会問題を解決するのが、ソーシャルビジネスである。 一般的なビジネスは放っておいても誰かがやる。儲けがインセンティブになるからだ。 だ

          9割の社会問題は〇〇で解決できる!