課題を共有するということ
病気は、当事者の価値観をその生涯にわたって変える力を持つ。
しかしながら、当事者をめぐる周囲の人びとの価値観について言えば、一時的に変える力しか持たないように思う。もちろん周囲の人が家族や大切な人である場合、その人たちの価値観を長きにわたって変えることはあるだろう。
つまるところ病気による価値観形成は、その病気が自らの人生にとってどの程度の課題になるかどうかに左右されるのである。
病気になるということ『食べることと出すこと』の著者である頭木弘樹は、20歳の時に潰瘍性大腸