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鳥かごの鍵

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彼氏がいるのに、7歳下のイケメンに恋してしまう。 揺れる気持ちと罪悪感との闘い。 鳥かごとは? 鍵とは? ドキドキしながら最後まで読んで下さい。
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#カフェ

鳥かごの鍵 20

鳥かごの鍵 20

私達はお店のすぐ裏にある公園に向かった、
そこは公園というより広い緑地だった。

公園の奥に歩いて行くと、
大きな噴水のある場所があった。
私達は噴水の前にあるベンチに座り、
話すことにした。

「実は私、月のこと少し前から知ってたの。」
私は重い口をどうにか開き話し始めた。

「えっ本当に!なんで?」
月は驚いた顔をしている。

私はカフェのこと、
ブレスレットのこと、
ロコモコ丼の写真のことを

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鳥かごの鍵 18

鳥かごの鍵 18

火曜日の夜。

私は明日のことで頭がいっぱいだった、

明日は月のおすすめのカフェでランチをする予定だ、
私は明日の洋服、バッグ、靴を選んで、
鏡の前で何度もチェックした、
少しでも若く見えたらと思い今流行りの洋服を選んだ。

月にカフェで働いていることを知っていると言ったら、
不思議に思うだろうか?

なぜ知っていたなら声をかけなかったのか?
なぜ黙っていたのか?

色々聞かれた時に、
私はなん

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鳥かごの鍵 14

鳥かごの鍵 14

今日は土曜日。

お隣の白い大きな家の男の子は学校がお休み。
お母さんの怒鳴り声のしない静かな朝だった。

私は仕事に行く支度をして家を出る。

今日は土曜日なので病院は半日だけ、
午後は気分転換もかねて、
洋服でも買いに行こうと考えていた。

しかし、
病院は思ったより混んで終わったのは14時を過ぎていた。

私が病院を出て駅に向かっていると、

彼からLINEが来た、

「今日は会える?今病院

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鳥かごの鍵 7

鳥かごの鍵 7

目が覚めると彼はもう着替えていた。
私は急いで起きて、
「コーヒーでも入れる?」
と彼に聞くと、
「もう出るからいらないよ。
寝てていいよ、勝手に出るから。」

と髪を整えながら彼が答える。

「ごめん起きれなくて」

私が謝ると彼は私に軽くキスをして、
「いいよ、9時に家出るんだろ?
もう少し寝れるよ。じゃいってきます。」

「いってらっしゃい。」

彼は足早に家を出た。

時計を見ると、7時少

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鳥かごの鍵 3

鳥かごの鍵 3

仕事中に、
今夜のデートでの会話を色々と考えていたのに…
同僚の不倫話や病院の近くに出来たカフェの話など、
また今度話そう!

明日は仕事がお休み、
家に帰っても暇なので、
久し振りに彼と出会ったカフェに向かった。

久し振りのお一人様カフェ、
カフェで軽くご飯を食べてコーヒーを飲む。
壁を見ると新しい大きな月の写真が貼ってある。
あんな写真昔は無かったよね?なんて考えていると、

「ガシャン!」

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