見出し画像

「顔を描かない似顔絵」が爆売れしてた話と、クソリプを売る話。


クソリプを売ります(100円/回)。

※クソリプを買わずとも、記事は無料で読めます。

目次
・クソリプを売ろうと思った理由 ~「顔を描かない似顔絵」のビジネスモデルが最高過ぎる
・クソリプを買うことと、「消費で遊ぶ」こと
・クソリプの買い方


先日行ったmillitsukaさんの個展では、彼女が在廊時に「顔を描かない似顔絵」を売っていた。

そのアーティスティックで批評的な発想の転換(顔を!かかない!似顔絵!逆説!)に舌を巻くとともに、ビジネスモデルとしてとても優秀だと思った。(※もちろん、millitsukaさん本人がお金を稼ぎたいと思ってるかとはまた全然別な話。意図のあるなしに関わらず、消費者の勘所を押さえててすごいなと思ったのだ)

具体的にいうと、下記の「人がついつい財布のヒモを緩めてしまう3ポイント」を完全におさえているように思った。

1.「おみやげ商法」は売れる。(「ここでしか買えない、今日ここに来た記念になる品」。例えば映画や企画展のパンフレット等)

2.「軽いオーダーメイドもの」は売れる。(誕生日に誕生年のワインを贈るとか、カラバリを3×3種類から選べるスニーカーとか。完全オーダーメイドとなると発注側もしんどいし、プレゼントの場合は受け手もしんどい。)

3.「クリエイターと接触できる権利」は売れる。(アイドルとの握手や、著者のサイン会など)。


顔を描かない似顔絵って、顔を描く似顔絵に比べて、描く側も描かれる側も気軽だ(多分)。
値付けは1000円。10分程度、創作に関することを話すなどしながら、軽いモデル体験が出来る。

素晴らしい。これは、つい買っちゃうだろ。実際、一週間弱の会期中に似顔絵を描かれたひとは89人いたそうだ。私が行った時は3人待ちだった。爆売れである。

もちろん、彼女の絵が本当に素晴らしく、滅多におみやげ商法に引っかからない私が画集を買ってしまったほどの感動を与えてくれたことが第一にあるし、さらにこの「顔を描かない似顔絵」が彼女の作風にマッチしていた(彼女の絵に現れる人物は皆顔が描かれていない。だからその雰囲気のまま絵を描かれると「自分が彼女の絵の中に入った」気分になれる)からこそ、ここまでの成功に至ったんだとおもう。


でも、えげつない私は考える。


物書きの私は、このビジネスモデルをパクって何が出来るだろう??



(試しに皆さんも物書きになったとして、考えてみてください)




まあ、
「あなたをイメージして即興ポエムを作ります」
みたいなのは、真っ先に浮かぶ。が、どう考えてもイタいし、シンどいだろう。

二番目に私の頭に浮かんだのは「クソリプ」だった。


■クソリプを売ることは、消費で遊ぶこと

実は私はここ一年ほど、ライヴ会場で「クソ引用RT」を売っている。

まじめに物販席に立っていないので全然売れてないんだけど、大体こんな感じ。

画像1

画像2

お客さんのTwitterアカウントを聞き、その場でタイムラインを見て適当なツイートに「クソコメントをつけて引用RT」する。値段は300円。

まあ、ちょっとちがえど、「顔を描かない似顔絵」の3要件をおおむね満たしてる感じがする。(…って言ったらmillitsukaさんに失礼かもしれないけど…)


さて、本日の文学フリマでは、試しに「クソリプ」を300円で売ってみた。
(クソ引用RT→クソリプに変えたのは、「クソ引用RT」の説明がめんどいのと、TLが乱れるとフォロワーに悪いからだ)

画像3

私がまったく宣伝を行わなかった(というか売ってることすら忘れてた)にもかかわらず、2人の方が購入してくれた。

ひとりめ。

画像4

ふたりめ。

画像5

はっきり言って、クソリプなんか本来タダどころかマイナスの価値を持つもので、お金を払って買うなんて酔狂はなはだしいのだが、しかし、これを買った人はマジでセンスある。短歌でいうと木下龍也レベルのセンス。消費者としてのセンスが良すぎる。何もかもがコピペしやすくなってクリエイターのオリジナリティの発揮がどんどんドン詰まる昨今、手っ取り早くセンスを出せるのは「値付け」。無価値から価値を、無から言葉をヒリ出して値付けする私も最高だし、それに付き合ってくれるあなたもマジ最高。あなたには私の悪だくみに乗れる摩擦力はあるか? さあ、みんなで「買い物」で遊ぼう。

■渋澤怜のクソリプの買い方

1.下記をクリックして、「この記事の有料部分」を購入してください。
2.コメント欄にて「Twitterアカウント」を教えてください。(鍵付きアカウント不可。また、本人のアカウントに限る)
3.数日間待ってください。万が一私が忘れている場合は、渋澤怜@RayShibusawaにDMで「クソリプよこせ」とご一報ください。

さあ! レッツ・クソリプ!

※買ったクソリプは上記のように、私によって晒されることがありますが、超名誉あることなので喜んでください。

※「マガジンは買いたいけどクソリプは要らない!」という人は、コメント欄にツイッターアカウントを「書かずに」いてください。

ここから先は

107字

¥ 100

この記事が参加している募集

コンテンツ会議

文学フリマ

スキを押すと、短歌を1首詠みます。 サポートされると4首詠みます。