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【号泣】名探偵コナン『黒鉄の魚影』を観てきた!

――灰原哀の歴史、コナンファンとしてずっと見守り続けてきた歴史が、涙に変わったんだと思います。


人生は物語。
どうも横山黎です。

今回は「名探偵コナン『黒鉄の魚影』を観てきた!」というテーマで話していこうと思います。

📚号泣した『黒鉄の魚影』

ついに今日、激情版最新作名探偵コナン『黒鉄の魚影』を鑑賞してきました。

先にいいます、号泣しました(笑)

子どもの頃からコナンファンだった僕からしたら、こういう作品を待っていたんだ!と叫びたくなりました。


物語の舞台は八丈島近海に浮かぶパシフィック・ブイ。そこには、世界中の防犯カメラの映像が集められており、AIを駆使した最新の認証システムが実現されていました。毛利蘭や少年探偵団のみんなと八丈島のクジラツアーに参加する予定だったコナンでしたが、港に警視庁のボートを見つけて気になり潜入。パシフィック・ブイの施設の中を覗くことになるんです。

そこには世界中のエンジニアが集まっていました。そんななか、そのうちのひとりが黒づくめの組織のベルモットとバーボンによってさらわれてしまい、パシフィック・ブイのエンジニアの中に内通者がいることが判明します。

さらわれたエンジニアの持っていたUSBには、灰原哀と宮野志保が同一人物であることを証明する認証システムの結果を示す写真が入っており、ついに灰原に魔の手が伸びるのです。やがて、パシフィック・ブイのエンジニアのうちのひとりが何者かに殺害され……。


とまあ、かなり内容の濃い、スケールの大きな物語でした。黒づくめの男たちの脅威から灰原を守るために、コナンサイドが力を尽くす姿が最高でした。今となっては人気キャラクターとなった安室透や赤井秀一も活躍しますし、かなり見ごたえのある物語でした。

僕が最も心を動かされたのは、物語終盤の灰原とコナンの水中のシーン。あまりに感動して涙しました。


📚これまでの歴史が涙を誘う

がんがんネタバレしていきますので、まだ映画を観ていない方はあらかじめご了承くださいね。


物語のクライマックスでは、パシフィック・ブイに向けられた黒づくめの組織の潜水艦からの攻撃を止めるため、コナンは阿笠博士の発明した電動モーターを使って海中に潜りました。赤井秀一の協力もありどうにか止めることができましたが、コナンは意識を失い、沈むのを待つだけの状態になってしまったんです。

そこへやってきたのが、灰原でした。同じく電動モーターを使って、コナンを、いや、新一を助けにやってきたのです。

コナンを助けるために、灰原は水中で人工呼吸を試みます。簡易的な酸素ボンベで息を吸い、コナンの口の中に空気を送り込む。そんな風にして、コナンの息を、意識を戻すことに成功しました。

ふたりは、ゆっくりと海面へと上昇していきます。

灰原は自分の正体がばれてしまった今、自分に帰る場所はないと悟り、このまま海底へと沈んでしまおうと思いかけます。しかし、コナンはその手を引き上げました。助けてくれた相棒を、最後まで守るためです。

その勇姿に、灰原は自分の気持ちを隠し切れません。どうしてあなたはそこまで私のために……あなたは知らないと思うけど私たちキスしちゃったのよ……と相棒以上の思いを抱えた灰原の本音が語られました。

そのとき灰原の頭の中には、これまでのコナンの顔が流れました。コナンファンなら見覚えのあるものばかり。そしてそこに、コナンの主題歌「キミがいれば」が流れました。青木カレンさんという歌手がカバーされたバージョンで、透き通るような切ない声が灰原の思いに重なります。

そのときですね、僕が号泣したのは。映像と、音楽と、そしてこれまでの灰原の物語に、涙をこぼしてしまったんです。


僕、ファンメイドの架空予告で、『悠久の哀傷歌』という動画があるんです。灰原哀をメインキャラクターに迎えた、まさに今回の映画のような作品ですね(実際は無いけれど)。それがめちゃくちゃ好きで、かなり前に投稿された動画なんですが、事あるごとに見返しています。

その動画のコメント欄を見てみると、僕だけでなく、灰原の物語を待っていたファンはたくさんいました。

大学教授殺害事件で
涙ながらに訴えた亡き姉の存在、

コナンが命をかけて救出し、
「逃げるなよ、自分の運命から」と
灰原に向けて言ったバスジャック事件、

ベルモットと対峙した
季節外れのハロウィンパーティー、

普通の感覚を取り戻してきたことを
自覚した沼淵己一郎の事件、

お母さんの声を聴いた
「トレイに隠した秘密」のエピソード、

守ってばかりじゃだめ、
そんな歩美の言葉を聞いて断った
証人保護プログラム……。

数々の試練を超えて、組織から逃げ出した灰原哀は普通の女の子に戻っていたんです。笑顔を見せるようになったし、仲間を信じることができた。そして、工藤新一という相棒を愛することができた。

そして、その物語を、僕は、僕らコナンファンは目撃してきたんです。灰原哀の歴史、コナンファンとしてずっと見守り続けてきた歴史が、涙に変わったんだと思います。


📚今後の原作にも関わる考察

いやあ、筆が進みますね。語りたいことが止まらないくらいに心を動かされた作品でした。コナン映画で泣いたのは初めてですから、相当ですね。そういう意味では、歴代ナンバーワンといっても過言ではありません。

もちろんつっこみどころは山のようにあるし、年々スケールアップしてやりすぎ感が否めないんですが、それを差し引いても、トップクラスに好きな映画でした。

ただ、僕の中で不動の1位は『瞳の中の暗殺者』なんですけどね。僕は新一と欄のラブストーリーが好きなので。


そういえば、映画の最後、ベルモットが灰原を助けたことが明らかになりました。物語冒頭、フサエブランドのブローチの整理券をもらえずに哀しんでいた老女を灰原が助けましたが、その老女こそがベルモットでした。

フサエブランドの話をするとさらに長くなっちゃうから割愛するけれど、原作の中でも人気な「イチョウ色の初恋」という阿笠博士の初恋エピソードがあります。博士の初恋相手のつくったブランドが、フサエブランドというわけです。

原作ではついに真実が明らかになった17年前の羽田康司殺人事件の現場に残されていたのもフサエブランドの手鏡でしたし、時々話題になりますね。


ベルモットは組織の一員でありながら、組織の破滅を願っている特殊な人物ですし、ニューヨークの事件(35巻)で命を救ってくれた新一と蘭には愛着を持っている実は情の深い人物だったりします。

ただ、ミステリートレイン(75巻)では、灰原の抹殺を是が非でも実現したかったわけですから、今回灰原を助けたことには違和感を持ちました。ベルモットが灰原を助けた理由は単純にフサエブランドの整理券を譲ってくれたからというわけではなさそうです。だって、変装したベルモットと灰原が遭遇することは偶然すぎますから。


まあ、ともかく、今後原作でも語られていくことでしょうから、引き続きコナンファンとして登場人物たちの物語を見守っていくことにします。

来年の映画は、平次とキッド。今回の映画とは真反対の雰囲気だし、甘々なラブコメが期待できそうですね。最後まで読んで下さり、ありがとうございました。

20230418 横山黎



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