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【映画】名探偵コナン『100万ドルの五稜星』を観てきた。

ーー今回、コナン原作勢の心臓が止まった瞬間がありました。それは、何度も言っているように、最後のシーンです。


人生は物語。
どうも横山黎です。

作家として本を書いたり、木の家ゲストハウスのマネージャーをしたり、「Dream Dream Dream」という番組でラジオパーソナリティーとして活動したりしています。

今回は「名探偵コナン『100万ドルの五稜星を観てきた』」というテーマで話していこうと思います。


📚『100万ドルの五稜星』

昨夜、映画名探偵コナン最新作『100万ドルの五稜星』が公開されました。小学生の頃からファンだった僕は毎年欠かさず映画館で観てきたんですが、今年も公開初日に早速観てきました。

今回は、北海道函館を舞台に、新撰組の副長土方歳三にまつわる日本刀を巡り、コナンや平次、怪盗キッド、日系アメリカ人の武器商人たちが争奪戦を繰り広げる物語です。

予告映像から、怪盗キッドの真実が明らかにされたり、平次と和葉の恋模様に進展があったりしそうな予感が漂ってきて、正直内容には期待してなかったんだけど、原作の進行を超すようなびっくり箱が待っていることを楽しみに鑑賞しました。

案の定、内容は期待通りあんまり刺さらなかったし、明かされた真実は期待を超すくらいに衝撃的でした。

これ以降、ネタバレを含みますのであらかじめご了承ください。これから映画を観るよって方は鑑賞後にまた戻ってきてください!


📚ツッコミ所と最高級の興奮

それではここからはネタバレありで思い残すことなく語っていきますね。

まずは全体的な感想なんですけど、コナンの映画は年々情報量とテンポ感と登場キャラクターが増してきている気がしていまして、今回の映画は、良くも悪くもとにかくそれが特徴的でした。良くいえば、シーンのつなぎに無駄がないってことだし、エンタメ性が高まっている。逆に悪くいえば、鑑賞者を置いてけぼりにしてしまうおそれがあるし、理解や余韻に浸る時間が皆無に等しいということ。映画が終わって、衝撃とときめきと多少の混乱が一緒くたになった感情を抱えている自分がいました。

個人的にはもう少し手厚くミステリー部分を描いてほしかったし、アクションシーンは削ってほしかった。僕は思わず笑っちゃったのは、自家用ジェットで平次と聖が闘っているシーン。僕はもはやあの格闘のシーンから、平次が空から舞い降りてくるシーンまではネタだと思っていて、アクションというよりギャグ漫画的な見方しかできませんでした(笑)

『純黒の悪夢』では観覧車の上で赤井と安室が格闘していたし、『紺青の拳』では京極誠がスーパーサイヤ人になって園子を担ぎながら敵を薙ぎ倒していました。その手のシーンに、僕はあんまり意味を見出せないし、どうしても疑問が勝ってしまうんですよね。

土方歳三や戊辰戦争など明治初期の歴史をペースにしたミステリーには惹かれたし、それが故に五稜郭が舞台である意味も頷けるし、「100万ドルの夜景」と謳われる函館の夜景と絡めてラブコメを展開させるのも僕好み。敵と味方がぐちゃぐちゃになって騙し騙されを繰り返すコンゲームのような展開も悪くはありませんでした。
#どっちかといえばルパンっぽい

だからこそ、エンタメ性を追求するあまり、莫大な情報をそのまま一気に流したり、意味を見出しづらいアクションを描いたり、必要以上にキャラクターを登場させるのは考えものだよなと思いました。ま、それをしても受け止められるくらいにどのキャラクターも認知や人気があるということですがね。

あと、「え?それやって大丈夫??」と疑うほど、コナンや平次たちが犯罪すれすれの、もはや罪を犯していた行為が連発していたんです。悪役は確かに存在していたけれど、コナンも平次たちも似たようなもんだなと思っちゃったんですよね(笑)

そんなこんなでつっこみどころはたくはんあったけれど、エンディング前と後の激アツシーンのおかげで満足度はだいぶ高めでした。


📚原作を超える劇場版

今回、コナン原作勢の心臓が止まった瞬間がありました。それは、何度も言っているように、最後のシーンです。

がっつりネタバレをすると、死んだと思われていた怪盗キッドこと黒羽怪斗の父親、黒羽盗一が生きていたんです。さらに、その黒羽盗一は、江戸川コナンこと工藤新一の父親、工藤優作と双子の兄弟だったのです。

つまり、工藤新一と黒羽怪斗は従兄弟だったんです。

まさか、『名探偵コナン』の主人公江戸川コナンと、『まじっく怪斗』の主人黒羽怪斗が従兄弟だったなんて、だからふたりの顔も声も似ているだなんて、そしてその真実が原作ではなく映画で明かされるだなんて......そんな興奮に包まれながら、僕は映画を見終わりました。

黒羽盗一は、今回ゲスト声優の大泉洋さんが声を担当した北海道警のどじっこ刑事、川添喜久に変装して、ずっとコナンたちのまわりにいました。

端から僕はこの刑事を疑っていたんです。捜査会議中にめっちゃお茶を飲んでいたのに、湯呑みの中身が全く減っていなかったシーンがあったんですね。で、その湯呑みをパソコンのキーボードの上に置いてしまって、見せるはずのなかった写真を見せたんです。実際には、見せるはずのなかったと思われるように写真を見せるために、お茶を飲んだふりをして湯呑みを置くタイミングを伺っていたというわけです。

作画ミスだといってしまえばそれまでですが、この受け止め方をするのがすっきりするんじゃないかなと思います。

とにもかくにも、今回の作品が27作目なわけでして、多くの人にとって、コナン映画を観にいくことは毎年の恒例行事になっているのではないでしょうか。そんなシリーズものの最新作が、興行収入130億を超えた前作を上回る勢いのロケットスタートを切ったことに恐れを抱くし、そんな圧倒的な作品を目撃できている今に、ファンで居続けてきた今までに、感慨深いものを覚えました。

来年は、一部のファンの支持を得ている長野県警の刑事たちがメインキャラクターのようです。雪降る長野を舞台にした重厚なミステリーを期待しておきます。

そんな作品を、いつか僕もつくってみたいな。最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

20240413  横山黎




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