教育におけるマインドセットの重要性 その3
教育におけるマインドセットの重要性の重要性について大きく3つに分けて考えていきます。
1.教育におけるマインドセットとはどのようなものか。
2.生徒が「硬直マインドセット」になってしまうのはなぜか。
3.どのようなマインドセットの教育を行っていけばよいか。
今回は3.どのようなマインドセットの教育を行っていけばよいかについて見ていきます。
1.教育におけるマインドセットとはどのようなものか。
2.生徒が「硬直マインドセット」になってしまうのはなぜか。
もこちらからぜひご覧ください。
前回の記事で、硬直マインドセットの生徒は自分の成功、失敗を自分の能力によるものと考えると説明しました。このようなマインドセットでは、成功した場合は自分の能力の証明になるのですが、失敗した場合は自分の能力が低いことを示したことになります。ですので新しいことや難しい課題に挑戦することなど、失敗するリスクのある行動を避ける傾向があります。
一方で、しなやかなマインドセットの生徒は自分の成功や失敗を客観的に受け止め、次に繋げることができます。ですので様々なことに挑戦し、失敗して、その経験から学んで成長することができます。
そして、マインドセットの形成は成長期に周囲の大人がどのようなアプローチをしたかが重要である、ということも前回述べました。
では、しなやかなマインドセットの生徒を育てるためには、どのようなアプローチを行えばよいのでしょうか。
スタンフォード大学教授で「MINDSET」の著者であるドゥエックは、子供が成功、失敗したときにどのような声掛けをしたか、が重要だと述べています。
例えば、子供がテストで良い点を取った場面を考えてみましょう。もしあなたが保護者もしくは塾の先生だったらどのようなほめ方をするでしょうか。
マインドセットをしなやかにするほめ方は
「よく頑張ったね。しっかり勉強していたから良い点が取れたね。」
といった子供の努力や、その過程をほめるほめ方です。このようなほめ方をされると、子供は成功は自分の努力によるものだという意識が生まれ、また新しいことに向かって努力することができます。
逆に、マインドセットを硬直にするほめ方は、
「えらいね。~くんは才能があるね。」
「こんなに難しい問題が解けるなんて頭がいいね。」
といった、能力や才能をほめるほめ方です。このようなほめ方をされると、子供は成功は自分の能力や才能によるものだと考え、結果は自分の能力を示すものと認識してしまいます。ですので、結果にこだわり、失敗を恐れるため、難しいことに挑戦することを避けるようになります。
このように、結果よりもその過程を大切にし、そこをほめるようなアプローチをしていくことで、子供はしなやかなマインドセットを形成することができます。
また、親や教師など、子供の周りにいる大人のマインドセットがしなやであることは、子供のマインドセットをしなやかにすることに効果があります。成長過程で、周囲のしなやかなマインドセットをもつ大人から柔軟なアプローチをされると、子供のマインドセットも影響を受けます。また、逆に周囲の大人が硬直マインドセットで余裕のない言動をしていれば、それもまた影響を受けます。ですので、まずは子供とかかわる大人のマインドセットをしなやかにして、適切な言葉がけを行っていくことが重要です。
3回にわたり教育におけるマインドセットの重要性いついてみていきました。ぜひ子育て、教育の際に参考にしてみてください。
お読みいただき本当にありがとうございました。
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