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サバの南蛮漬け


サバの南蛮漬けですが、「なんば」と入力した時点で「南原ちずる」が変換候補に現れるのは勘弁して下さい。

私はバトルマリンではありません、ましてやコンバトラーVの股間でもありません、さすがに身長57m体重550tでは部屋に入れません。

なんとか入れたとしても床が抜け落ちます。


そんな事は心底どうでも良いとして、さあさあ皆さんお楽しみ入院2回目の後半戦です。


でも入院を楽しみにしてるって、どういう意味ですか。

普通は入院とか結核というと悲壮感が漂う文学的なもんじゃないですか、なんで皆さんコメント欄で楽しみとか言ってるんですか、アツくなる入院って何なんですか。


ここで話題を変えますが前回、医者から結核陽性の宣告を受けた訳です。


しかし、これで即日入院という事ではありません。

結核で隔離されるには排菌している必要性があるのです。

たとえ陽性になった妖精のティンカーベルでも、結核菌を排出していなければ隔離してくれません。


そんな事を調べてドキドキしながら翌日を迎え、結核対応の設備がある総合病院へ行ったんです。

で、ここでも受け付けしたら有無を言わさず処置室に連行でカギもかけられ密室状態ですよ、案内してくれた病院の人もどこか行っちゃいましたよ、太平洋ひとりぼっちですよ。


しかも当時の総合病院は携帯電話とか電波禁止じゃないですか、私の頭も電波ゆんゆんじゃないですか。

何もする事がないんです、物凄くヒマなんです。

仕方がないので隔離部屋でボケっとバカみたいに口を開けて待ってたら、しばらくして看護師さんが入ってきたんです。


そしたら痰の採取ですよ、カーッペッ!ですよ、カトちゃんペですよ。

その痰を採取したら排菌されているのか調べるじゃないですか。

これにも時間がかかるんですよ。


でも、何もする事がないんです、物凄くヒマなんです。

仕方がないので隔離部屋でボケっとバカみたいに口を開けて待ってたら、しばらくしてお医者さんが入ってきたんです。


そしたら開口一番「結核菌が出ちゃいました。家族に入院の用意してもらってね♡」


もうね、また即日入院くらいましたよ、これで即日は人生二度目ですよ、着てる甚平は雪の舞ってる真冬でも相変わらずですよ。


暫し呆然と佇んでいたらお医者さんが「これ装着してついて来い」って言うんです。

もらったのはマスクですよ。


それも市販されているようなマスクじゃないんです。

普通、売られてるマスクって全面が布とかティッシュみたいな素材で出来てるじゃないですか。

それが表面プラスチックなんです、これが巷で昨今話題のN95マスクなんです。


これ、息できんのか?と思いながら装着すると、やっぱり苦しいんですよ。

フルマラソンとか無理なレベルです、高山病とか発症します。


それでお医者さんに連れられて、どっか行くじゃないですか。

そしたらお医者さん言うんです。

「あー、そうだ、最短でも1ヶ月くらいは出られないから」


ほら、話が濃すぎて前後編だけじゃ記事が収まらないじゃないですか、今日で終わらなかったじゃないですか、どーすんですかお客さん。

入院生活まで書けなかったじゃないですか、まだ隔離病棟さえ行ってないじゃないですか、サナトリウムのヒューマンライフがコンプリートしてないじゃないですか。

という事で、また続いちゃいました。




【 次回予告 】



熱、咳、痰。

病人的な、余りにも病人的な、そんな響きはそぐわない。

消毒薬の臭いに導かれ、地獄の痰を吐かされて、隔離病棟の病室の一つで面会した、60億年目のアダムとイブ。

これは、単なるお見舞いか。


次回「減圧」


衝撃のあの日からをトレスする。



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