2018年のWEB記事のなかから厳選した記事を10個紹介した記事が好評だったので、恒例の本の振り返りもやっておきます。

ちなみにマガジン「長谷川リョーのマンスリー読書」では、月に一度、読んだオススメの本を紹介しているので、よろしければぜひ。

ブクログの記録によれば、去年はだいたい115冊くらいを読んだ模様。（年々、微減してますね....）

2013年が250冊、2014年が170冊、2015年が130冊、2016年が60冊（何があったんだ！）、2017年が150冊。

それでは早速、紹介していきます。

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1. 『利己的な遺伝子 40周年記念版』（リチャード・ドーキンス）

NewsPicks Magazineの「ニューエリートの必読書」特集でも、SHOWROOMの前田裕二さんが選書されてました。

先日、登壇させていただいた朝渋で紹介した『生物から見た世界』と併せて読むと、人間世界をより解像度高く相対化し、ひいてはその主観世界への理解が深まるかと思います。

この二冊を読んだあとで、『ウェスト・ワールド』を読むと、人間の自由意志とは、決断とは、選択とは、判断とは......とさらなる深淵世界へ思考が潜り込んでいく感覚を覚えることができるのでオススメです......

2. 『発酵文化人類学 微生物から見た社会のカタチ』（小倉ヒラク）

この本と併読すると面白いのが、松岡正剛さんとドミニク・チェンさんの共著『謎床: 思考が発酵する編集術』。お二方とも大好きな著者・思想家なので、よだれを垂らしながら読んだ記憶があります。

『THE NEW CONTEXT CONFERENCE 2016 SAN FRANCISCO』では、ドミニクさんと伊藤穰一さんが「発酵食はコモンズである」をテーマに対談されていました。

3. 『反脆弱性——不確実な世界を生き延びる唯一の考え方』（ナシーム・ニコラス・タレブ）

いわゆる思考体系に揺さぶりをかけられる一冊で、行動経済学っぽい目から鱗な物事の見方が詰め込まれています。

①オプション性を探すこと。もっといえば、オプション性に従って物事をランクづけすること。
②できればペイオフに上限があるものではなく、ないものを探すこと。
③ビジネス・プランではなく人間に投資すること。つまり、キャリアを通じて6〜7回（またはそれ以上）方向転換できる人を探すこと（ベンチャー・キャピタリストのマーク・アンドリーセンの手法のひとつ）。人間に投資すれば、ビジネス・プランのような後付けのつじつま合わせにだまされずにすむ。それに、そのほうが単純に頑健だ。
④バーベル戦略を取ること（その意味は各自のビジネスによる）。
（本書389頁より）

気になった方は、まず本書に寄せられた、山形浩生さんの書評を読んでみてもいいかもです。
このコラムは散逸しているようで、一本の太い軸で書かれております。思想的技術を感じざるを得ません。

本書と併せて、カーネマンの『ファスト＆スロー』やダン・アリエリーの『予想どおりに不合理』も読んでおきたいところです。

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ここまで、ビジネス書寄りの選書が多くなってしまったのですが、小説で印象に残った二冊は『シャンタラム』と『ある男』。

ノンフィクションですが、『江副浩正』も強烈でした。

ちなみに昨年のベスト3は以下でした。

また、昨年は3冊の本の制作に協力させていただきました。

まずは刊行から1ヶ月で20万部を突破し、昨年の年間ビジネス書ベストセラーで2位を獲得した『10年後の仕事図鑑』（堀江貴文、落合陽一共著）。

そしてDMMさんと一緒に、事業立ち上げからお手伝いさせていただいた『選ばれる条件 -こうやれば、突き抜けられる-』（木村直人、エザキヨシタカ共著）。こちらは編集・構成・校正と、丸っと弊社に担当させていただきました。

そして、数日前に発売された落合陽一さんの新書『日本進化論』。
こちらも発売から3日で7万部を突破し、好調なスタートを切っています。

上記の書籍を手に取っていただいたみなさま、ありがとうございます。

今年もまた新しい著者さん、出版社さんとタッグを組んで、さまざまな本を作れそうでワクワクしています。もちろんこれまでずっと仕事をご一緒させてきた方々とも。

この仕事の醍醐味は関係性を育み、相互にアップデートし合いながら、世に本というプロダクトを発表できること。円環がぐるぐると回り続ける。

またよき報告ができるよう、精進したいと思います。

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