RYOJI

以前出版した本を読んで下さった方に「カミングアウト・レターズ」作ったの俺デスと言ったら…

RYOJI

以前出版した本を読んで下さった方に「カミングアウト・レターズ」作ったの俺デスと言ったら「あなたは(編者として)何をしたんですか?」と澄んだ瞳で聞かれ撃沈。ですよね。ほんと、何やったんですかねえ。2023年にはベトナム語版が出ました。2027年頃には文庫になりますように。

マガジン

  • 看護学生との対話 Archives

    2008年~現在、看護学生からの「講義を受けての感想」にフィードバックした内容。その保管庫です。性的少数者という背景をもつ患者に医療者はどのように向かい合えるのか、セッションの記録になります。

記事一覧

雨やまねえかなあ

 今日は休みをいただいているのでウロウロしていた。でも、どこへ行ってもいいと言われると半端な願望には標識も全部灰色なんだよな。  「〇〇〇〇好きじゃないなんて人…

RYOJI
1日前
14

いちご街道と純喫茶(千葉県東庄町)

 利根水郷ラインこと国道356号線の朝4時。ドーンパープルを撮りたかったのだけれど、後続車が停車を許してくれない。そのまま追われていると、でかい太陽が顔を出してし…

RYOJI
4日前
18

犯罪の証拠提供者になった経験

 今も係争中だからフェイク混じりでしか書けないのだけれども、ある家族が巻き込まれた事件で証拠を提供した。まだ相続が済んでおらず複数の権利者がいる空き家が解体され…

RYOJI
5日前
23

友情に関する短い考察

「まず友達と感じない知人の誰かについて考えてみました。架空の」 「うん」 「その人が誰か/何かに攻撃されていたら何とかして助けたいと思います。人生つまづいてるとか…

RYOJI
6日前
20

房総を堪能「アジ好きですか?」@練馬

 練馬の「アジ好きですか?」というお店に行ってきた。門馬直人さんという方がこのお店について書いておられたのだが、あまりにも旨そうで。(この方の記事はいつも腹が減…

RYOJI
11日前
27

遠吠えよ起これ

 「ボールを寄越せ、同僚男性と同額の給料を、昇進を。マイクを渡せ。大統領にだってなれる」  オオカミという、群れの動物であれと言うこと。  仲間を作り、共に進む…

RYOJI
11日前
15

「だれかの映画史」タコシェ@中野

 何年ぶりだろう。中野ブロードウェイのデイリーチコ、値上がりしたなあ。ソフトクリームの甘味が少なく水のように飲めるから好きなんだけど。ミドルサイズのソフトクリー…

RYOJI
13日前
16

愚生の気は遠くなる

 母が死んだあと、死期を悟って多くを捨てたらしい家でブラフマンのCDを見つけた。「時の鐘」。――もちろん20年以上前に、おれが送ったものだけど。母が死んだ後に車の中…

RYOJI
2週間前
19

「スキ」はあちらに

 昨日からポレポレ東中野で公開されているようです。(公式サイト)  それでこんな(↓)「映画感想文」があって、よかったです。「これだけしっかり観てもらえたら作り…

RYOJI
2週間前
22

Eテレ「理想的本箱」再放送があります

4月27日(土)21時から是非ご覧いただきたい番組があります。  「カミングアウト・レターズ」に収められた親子の往復書簡からとりわけ映像と親和性が高そうな第一書簡「…

RYOJI
2週間前
22

ゆうべ、どちらも白杖を突いている中年男女(雰囲気的に恋愛中)が道を渡ろうとしていたから「信号ないけど大丈夫スか」って声かけたらきっぱり「大丈夫です!」って返って来て頼もしかった。おっけー、デート楽しんで。

RYOJI
2週間前
16

「アイヌもやもや」は最高の教科書だ

  最近、差別についてフリートークする機会があった。性的少数者についての会ではなく別の社会的少数者がテーマだったので、私も多数派/マジョリティという立場性から話…

RYOJI
2週間前
32

ベルテッドコートがニガテ

 タイトル以上の話はなくて、私はベルトがある「ベルテッドコート」が苦手だ。今年の冬は20年以上前にサカゼンで買ったローレンのバルカラーコートばかり着ていたのだが、…

RYOJI
3週間前
18

「うちの息子はたぶんゲイ」おくら著

完結した……だと……? 「きのう何たべた?」だの「弟の夫」だの「うちの息子はたぶんゲイ」だの、パートナーがおれに読ませるんですよね。何の教育だ全く。憤然としとる…

RYOJI
3週間前
18

電車の中に防犯カメラがある安心

 朝の満員電車でデジカメを取り出して撮影を始めるわたし。近くのお兄さんに怪訝な目で見られた。驚かせてごめんね、ほら記事にしたよ。車内の蛍光灯に電源が取れる、車内…

RYOJI
3週間前
20

ティガを観ずに大人になんかなれない

 ウルトラマンの話です。いっぺんやってみたかったんだよねぇ。「ウルトラマンティガ」は1996年9月放送開始なのですが、時代設定は2007~2010年という手が届きそうな「未…

RYOJI
4週間前
45

雨やまねえかなあ

 今日は休みをいただいているのでウロウロしていた。でも、どこへ行ってもいいと言われると半端な願望には標識も全部灰色なんだよな。  「〇〇〇〇好きじゃないなんて人生の半分ソンしてるよ」とか言うタイプにパートナーは腹を立てるのだが、なんであれその〇〇〇〇が人生の喜びの半分を占める人生を送っている人に、怒る理由は見当たらない気がする。――と、タイ料理屋さんでパクチー食いながらいつも思っている。パクチーが喜びの半分を占める人生なら、それくらい自慢させてやりたいもんである――つまり、

いちご街道と純喫茶(千葉県東庄町)

 利根水郷ラインこと国道356号線の朝4時。ドーンパープルを撮りたかったのだけれど、後続車が停車を許してくれない。そのまま追われていると、でかい太陽が顔を出してしまった。こうなるとサングラスも全く用をなさない。この壮大な風景を毎日見ている人たちが都会に憧れる理由なんてあるのだろうかと思う。それは東京に拠点をおく者の発想だと言われるだろうけれども、私が東京に憧れていた頃だってこんな景色には特別な思いがあったし、それは今も変わらない。小型連休の後半。母の家に向かっていた。実家に異

犯罪の証拠提供者になった経験

 今も係争中だからフェイク混じりでしか書けないのだけれども、ある家族が巻き込まれた事件で証拠を提供した。まだ相続が済んでおらず複数の権利者がいる空き家が解体され始めているのを目撃し、事件性があると判断、持ち歩いているデジタルスチルカメラで作業中の現場を撮影し、その画像を被害者に提供した、ということなのだが。  空き家の権利が複数の権利者にまたがる場合、解体も権利者全員の合意がなければできない。他の権利者が長期所在不明等の特別なケースや、自然倒壊等の緊急事態が例外的ケースと

友情に関する短い考察

「まず友達と感じない知人の誰かについて考えてみました。架空の」 「うん」 「その人が誰か/何かに攻撃されていたら何とかして助けたいと思います。人生つまづいてるとかヒトゴトにならん」 「はいはい」 「でもその人が自分を見失ってクソ荒れてたら助けようとまで思わない」 「うんうん」 「放置します」 「ぶははははは」 「そこで何とか救いたいと感じたなら、その人はおれにとって友達なんだと思いました」 「なるほどね」 「そんな感じっすね!」 「そういう人って誰か具体的に思いつく?」 「ヤ

房総を堪能「アジ好きですか?」@練馬

 練馬の「アジ好きですか?」というお店に行ってきた。門馬直人さんという方がこのお店について書いておられたのだが、あまりにも旨そうで。(この方の記事はいつも腹が減って困る。でも読んでしまう)  門馬さんでめっちゃ好きな記事はこれ。心にくる。(スキはあちらに) マジでうまかったです。人生で一番のアジフライかも  一口かじってから「あ、画像」と思い出す自分を何とかしたい。  プラチナアジフライ(低温でじっくり揚げた白いやつ)を何もつけずに一口かじって感動した。富津から直送さ

遠吠えよ起これ

 「ボールを寄越せ、同僚男性と同額の給料を、昇進を。マイクを渡せ。大統領にだってなれる」  オオカミという、群れの動物であれと言うこと。  仲間を作り、共に進むこと――  孤立しちゃいけないんだろうな。人も群れの動物だ。  「群れはここにいる」と、遠吠えが響き渡ればいい。夜に耳をすます。  男性に生まれて、男性が世界を救う物語にまみれて育った。  でもどうして女性が世界を救う物語が少ないのか疑問だった。  小さな女の子が「これは自分の物語だ」と思えることが大切だ。  

「だれかの映画史」タコシェ@中野

 何年ぶりだろう。中野ブロードウェイのデイリーチコ、値上がりしたなあ。ソフトクリームの甘味が少なく水のように飲めるから好きなんだけど。ミドルサイズのソフトクリームで暑さを紛らわせ、同人誌の「タコシェ」に行った。タコシェ?「タコの家」じゃないよなと思ったら、本当に「タコ焼き屋の跡地だったから」らしい。知らなかった。  タコシェには「だれかの映画史」という実兄弟による本を買いに行った。兄が文章を書き、弟が絵を描く。その「牛島兄弟」(ユニットにどう敬称をつけたらいいのか分からない

愚生の気は遠くなる

 母が死んだあと、死期を悟って多くを捨てたらしい家でブラフマンのCDを見つけた。「時の鐘」。――もちろん20年以上前に、おれが送ったものだけど。母が死んだ後に車の中で聴いていたのはこの「今夜」。きっと母は気に入っただろう。そう思う。  母が通院時に大切に持ち歩いていた文庫本は徐京植の「子どもの涙」とレベッカ・ブラウンの「体の贈り物」。本当に趣味が似ていた、服の趣味まで。だから母からはよく服を褒められた。革靴いいわねと言われて、実は安物だったしボロボロだったから「ボロボロだけ

「スキ」はあちらに

 昨日からポレポレ東中野で公開されているようです。(公式サイト)  それでこんな(↓)「映画感想文」があって、よかったです。「これだけしっかり観てもらえたら作り手は幸せだよね」と思いました。「スキ」やコメントはぜひリンク先(綾乃つづみさん)に。   谷川俊太郎や田村隆一って好きな詩人だったから、そういう人たちが認めていたという長谷忠さんの詩集を読んでみたい。「母系家族」「私生子」という二冊がヒットするのだけど、買えない……読みてええええ。つい「いま印税が入ったら嬉しいんじゃ

Eテレ「理想的本箱」再放送があります

4月27日(土)21時から是非ご覧いただきたい番組があります。  「カミングアウト・レターズ」に収められた親子の往復書簡からとりわけ映像と親和性が高そうな第一書簡「母さん、あのとき泣いてたか」が映像化され、27歳のゲイである息子役を平埜生成氏が、カミングアウトを受けた55歳の母親役を原日出子氏が演じられてます。それだけでも贅沢なのですが。  この映像が(おそらく本を読んで下さった方は深く頷いてくれると思うのですが)非常に丁寧に作られているんですね。手紙の親子に愛情と敬意を

ゆうべ、どちらも白杖を突いている中年男女(雰囲気的に恋愛中)が道を渡ろうとしていたから「信号ないけど大丈夫スか」って声かけたらきっぱり「大丈夫です!」って返って来て頼もしかった。おっけー、デート楽しんで。

「アイヌもやもや」は最高の教科書だ

  最近、差別についてフリートークする機会があった。性的少数者についての会ではなく別の社会的少数者がテーマだったので、私も多数派/マジョリティという立場性から話した。持ち時間は5分。思いの丈を充分に伝えるには私の技術が足りなくてガッカリした。100人の前で180分語り続けることならできるのに、自分への失望がひどかった……しかし何より残念だったのは「アイヌもやもや」という優れた本を紹介できなかったことだ。書名だけでも覚えて帰って下さいね、と言う暇もなかったのが心残りで。  こ

ベルテッドコートがニガテ

 タイトル以上の話はなくて、私はベルトがある「ベルテッドコート」が苦手だ。今年の冬は20年以上前にサカゼンで買ったローレンのバルカラーコートばかり着ていたのだが、腰のベルトは外していた。ベルトループも取ろうかと思ったくらい。腰のベルトはポケットに押し込んでいてもいつの間にか床を舐めている。腰の後ろで結んでいる人は多いけれど、どうしても、あれはしたくない。かなり徹底したアンドロフィリア(男性愛者)である私は男性の見てくれに種々厄介な好みを抱えているが、そうした細かくて理屈に合わ

「うちの息子はたぶんゲイ」おくら著

完結した……だと……? 「きのう何たべた?」だの「弟の夫」だの「うちの息子はたぶんゲイ」だの、パートナーがおれに読ませるんですよね。何の教育だ全く。憤然としとるわけですよ。だからこっちからは「作りたい女と食べたい女」をオススメしてやったわけですよ。ドラマまで観ているらしい。ふふ。どうやら気に入ったらしいので満足してマス。  しかし本日パートナー氏から渡されたのは「うちの息子はたぶんゲイ」の最終巻(全5巻完結)。いや待て、まだ終わらせんぞ……え、マジ終わんの?  「ゲイであ

電車の中に防犯カメラがある安心

 朝の満員電車でデジカメを取り出して撮影を始めるわたし。近くのお兄さんに怪訝な目で見られた。驚かせてごめんね、ほら記事にしたよ。車内の蛍光灯に電源が取れる、車内用の監視カメラ。これはモヤイ製。鉄道会社によってはソフトバンクだったりするようだけど、実際に普及してきたんだなと実感する瞬間がある。まだ全然、少ないけど。  電車で灯油に火を点けたり、刃物で乗客に切りつけたりといういくつかの事件を経て、安全対策はどんどん進むようになるんだろう。スリや痴漢、暴行という昔からあった犯罪も

ティガを観ずに大人になんかなれない

 ウルトラマンの話です。いっぺんやってみたかったんだよねぇ。「ウルトラマンティガ」は1996年9月放送開始なのですが、時代設定は2007~2010年という手が届きそうな「未来」だったそうです。ちなみに1973年生の私は当時23歳。既に結構な大人でしたね。ウルトラマンと言えば、子ども時代の私にとってのヒーローは何よりウルトラセブン(周囲はタロウ派が多数)。再放送で「セブン」を観ていました。その「セブン」には、「人間だろうと〇〇だろうと、あなたはあなた」という受容があった。