両耳農園(RyoMimi Farm)

私たちは栃木在住の小規模有機農家です。自然の声、お互いの声、神様の声に両耳を傾けて聴く…

両耳農園(RyoMimi Farm)

私たちは栃木在住の小規模有機農家です。自然の声、お互いの声、神様の声に両耳を傾けて聴く姿勢を大切にしたい。そして、「聴く」だけではなく、聞いて、学んで、行動をしたいという願いが名前に込められている。二人の名前を取り入れたダジャレでもある。笑う心を忘れないために。

最近の記事

Unexpected Noise

The first place I lived when I moved to Japan for work was a ninth floor apartment in a twenty-five story building that was part of a public housing projet in Osaka city. After that, I lived in apartment buildings and a dorm, and whether fr

    • 意外な音

      日本へ働きに来た時、最初に住んだ所は大阪市内にある25階建て団地の9階のアパートだった。その後も私はアパートやマンション、寮などに住み、常に隣の部屋や上の部屋、隣の家などから音が漏れるような環境に居た。周りの人の動きはもちろん、道路を通る車やバイクの音もあったし、病院の近くに住んでいたので救急車の音も毎日聞いていた。今でも目を瞑れば、サツマイモを売るトラックの「焼き芋〜」を唱える声や選挙前に政治家の名前をひたすら名乗る選挙カーの放送や中古品を回収するトラックの宣伝の音が流れて

      • Life in my belly

        March 1st, 2024. It has been one year since we moved to our current house and started RyoMimiFarm. In the first blog I wrote last year, I talked about my desire to quiet the noise, make the most of my slow life, and turn my ears to that whi

        • お腹の中の命

          2024年3月1日。今の家に引っ越して両耳農園をスタートさせてから今日で一年が経った。昨年、初めて書いたブログには雑音を減らし、スローライフを充実させ、音のないものに耳を傾けたいという望みを述べた。その頃は自然界と被造物を造った神様と向き合って何に気付くかということを想像していた。つまり、空、土、虫、動物、苗、雑草、野菜、食物、隣人、自分、神などのことを考えていた。実際に農業を始めて、そこからの気付きや学びは非常に多かった。ところが、ある出来事をきっかけに私の注目は外の世界か

          What the potatoes said

          Before I started farming, June in Japan meant “rainy season” and “hydrangeas.” Depending on which school I was teaching at, it also meant the annual Sports Day. In America, on the other hand, June means graduations and weddings. We say, “Ju

          ジャガイモが語ってくれたこと

          農業を始める前の自分にとっては、日本の6月と言えば、「梅雨」と「紫陽花」。教えていた学校によっては運動会の時期でもあった。一方、アメリカでは6月と言えば、卒業式と結婚式。「ジューン・ブライド」(6月の花嫁)というにはたくさんの理由があるけど、一つはアメリカでは6月は天気が良いからだ。国が異なると連想するものが変わるのと同様に、職業によっても月のイメージが変わって来ることに気付いた。今は自分にとって6月と言えば、ジャガイモの収穫。(麦の収穫でもあるが、今年は間に合わなかったので

          ジャガイモが語ってくれたこと

          The problem laid before me

          Before moving to Tochigi Prefecture, buying food at the supermarket was a given. However, when I went to volunteer at the Asian Rural Institute in Tochigi, I experienced what it was like to be self-sufficient and was awaken to the idea of g

          The problem laid before me

          鶏が生み出した課題

          栃木県へ引っ越す前、食材はスーパーで買うのが当たり前だった。ところが栃木県にあるアジア学院でボランティアをすることがきっかけで自給自足を体験し、自分の食べ物を自分の手で作ることに目覚めた。野菜を種から蒔いて、畑で収穫したものをその日に食べる。田植えと稲刈りを経て米を手に入れる。鶏小屋から集めて来た卵で朝ご飯を作る。自分の手で屠殺した鶏を肉にして食べる。今でも世界中ではこのようにして食物を確保している人たちは何百万人もいるだろう。スーパーではなく、自給自足が当たり前だ。いずれス

          鶏が生み出した課題

          Are we organic farmers?

          In my mind, I believe that my husband and I are growing organic vegetables. However, I cannot use the word “organic” when putting our vegetables for sale in shops. Only producers who have been officially certified as doing organic farming a

          Are we organic farmers?

          私たちは有機農家であるか?

          私の頭の中では私たち夫婦は有機の野菜を育てていると思っている。ところが、売り場に出すとなると「有機」という言葉を使ってはいけない。自分の商品を「有機」と呼んでいいのは正式的に有機農業をしていると認定された生産者だけだ。ある意味この事実には納得。誰もが医師や弁護士だと名乗ってはいけない。まぁ、言うのはただだけど、いくら言論の自由があるとしても自分がそう言ったからといって病院を開いて患者さんからお金を取ることは出来ない。勉強をし、資格を取り、それなりの技術や知識がある証拠があって

          私たちは有機農家であるか?

          Cleaning the Yard

          Our “new” house was built around 30 years ago and had been unoccupied for two years before we moved in. Fortunately, our landlord made sure to ventilate the house and take care of the yard, so even though it was an old house, it was almost

          庭掃除

          私たちの「新しい」家は築30年ぐらいで、私たちが入る前は2年ほど空き家になっていた。幸い大家さんは家の換気や庭の手入れをよくしてくれていたので古い家とはいえ、ほぼ住める状態にはなっていた。それでも、やはり引っ越す前には何回か家や庭の掃除をしに行った。家の中は想像通り、蜘蛛の巣やホコリ、カビなどがあるぐらいで物は全て片付いてあった。庭もぱっと見、とても綺麗だった。ところが、よく見るとプラスチックや布のゴミがあちこちに散らばっていた。特にデッキの下にはハンガーや洗濯バサミ、髪の毛

          Two tons of chicken manure, please

          “I found a place I can get free chicken manure!” announced my husband with a huge smile on his face. This was before we moved to our new house. Normally, if someone wanted to give you mass amounts of manure, I think you would say “no, thank

          Two tons of chicken manure, please

          2トンの鶏糞をください

          「無料で鶏糞がもらえる所を見つけたよ!」と満面の笑みで夫が伝えてくれた。これは今の家に引っ越す前である。お金を貰えたとしても大量の糞を受け取ってくれと言われたら普通は断るだろう。なのに、うちの旦那はお金を払う覚悟で糞を手に入れようとしていた。そしたら、なんと、ただで好きなだけ鶏糞を持って行っていいよと言ってくれる人を見つけたのだ。確かに、その人からしたら糞が溜まっていく一方では困るだろう。でも、欲しいと言ってくれる人がいるとは…ちなみに、旦那は2トンを受け取ることにした。鶏糞

          2トンの鶏糞をください

          Listen with your feet

          One day, I realized that I like taking photos of feet. Not just anyone’s feet, my feet. For me, a selfie is not a photo of my face but of my feet. One reason is that I have a slightly shy personality, so I don’t like taking photos of my fac

          Listen with your feet

          足で聴く

          ある日、ふと気付いた。私は足の写真を撮るのが好きだ。人の足ではなく、自分の足。私の中でのセルフィは顔ではなく足なのだ。その理由の一つは少し恥ずかしがり屋の性格で自分の顔を撮りたくないから(そもそも写真を撮られる時にどのようなポーズや表情をしたら良いか分からない人間)。もう一つの理由はセルフィだと自分の顔を撮れないから。不器用な人間で、いつも顔が半分しか写っていなかったり、斜めになったり、指が入っていたり。という訳で、足の方が撮りやすい。表情やポーズを考えなくていいし、コントロ