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解剖学だけじゃない。解剖生理学を学ぶ: 『 ホルモン 』

基本を知るということは
自分の身体の特徴を知ること
自分の強みを知ることができるということです。

そして、体の基本を知るのに
必要な知識は解剖生理学です。
解剖学だけでは足りません。

解剖とは形を知ることこと。
そして生理とは動き・働きを知ること

このnoteでは、ホルモンを学びます。


ホルモンは内分泌といい、
自律神経と並んで体の調子を整える作用をします。

「ピラティスで内側からきれいになりましょう」
「施術で肌のつやが良くなる」
なんて言葉を聞いたことはありませんか?

どうしてピラティスで
内面がきれいになるのでしょうか。

そこにはホルモンの
素晴らしい働きがあるからなのです。
このnoteでは内分泌系について学んでいきましょう。

■外分泌と内分泌

外分泌とは、
特定の細胞が合成した物質を、
導管を使って体の外に放出することです。

例えば、汗腺から汗が出し、
唾液が口の中に出る、
膵液や胆汁が膵管や胆管を通って、
十二指腸に出るのも外分泌腺です。

一方、内分泌腺は、
特定の細胞が合成した
物質を体の中(血液中)に放出することです。

ホルモンとは、
血液に放出され、全身を巡り、
それに反応する受容体を持つ細胞に
作用して変化を起こす物質を指します。

例えば、中枢神経系で話した、
ドーパミン、セロトニンなどの
脳内ホルモンなどです。

ホルモンは血液に入って、
全身を巡りますが、
それを受け止める受容体のある
細胞は限定されるので、
ホルモンごとに作用する標的は違います。

自律神経とホルモンは
同じような作用をもちますが、
神経の作用はすぐに出て
短時間で変化するのに対して、
ホルモンは大抵ゆっくりと効き始めて長く持続します。

■ホルモンが出る仕組み

内分泌腺は、
下垂体、甲状腺、副甲状腺、
副腎、膵島、卵巣・精巣が代表的です。

視床下部は
下垂体前葉へホルモンを
増やせ・減らせの命令を出します。

下垂帯前葉はさらに
甲状腺刺激ホルモン、
副腎皮質狙撃ホルモン、
性線刺激ホルモンの3つを放出し、
下位の内分泌腺に命令を出します。

下垂帯前葉からは
他に体を成長させたり、
体を回復させる成長ホルモンや
お乳を作るプロラクチンを出します。

また下垂帯後葉からは
お乳を出したり子宮を収縮させるオキシトシン、
尿を濃縮させる抗利尿ホルモンを出します。

甲状腺から出る
甲状腺ホルモンは体の代謝を高めるホルモンです。

ほぼ全身に作用して
エネルギーがどんどん作り出されます。

甲状腺の裏にある副甲状腺からは、
血液中のカルシウム濃度を上げるパラソルモンが出ます。

腎臓の上にある
副腎は外側の副腎皮質と
内側の副腎髄質からなります。

副腎皮質からは、
糖質コルチコイド、
アルドステロン、
副腎アンドロゲンの
3種類のステロイドホルモンが出ます。

糖質コルチコイドは
多様な作用があり、
血糖値を上げ、ストレスに
耐えうる体の体制を整えます。

アルドステロンは
血圧を上昇させるホルモンです。

アンドロゲンは男性ホルモンです。
副腎髄質からはアドレナリンなど
交感神経と似た作用を持つモルモンが出ます。

■性ホルモン

子供が成長するときの
重大テーマの一つとして、
生殖能力の獲得です。

身体的にも
性的も成長して初めて
大人になるということは言うまでもありません。

この性的な成長を促すのが、
女性ホルモンと男性ホルモンです。

子供が成長すると、
性線が発達して性モルモンの分泌が高まります。

このホルモンにより、
女性は排卵や初潮が始まり、
男性は精通が起こり、生殖能力を獲得します。

同時に体型にも特徴を示すようになります。
この時期が思春期にあたります。

■女性ホルモン

女性ホルモンは
ほとんど卵巣から分泌されます。

卵巣には卵子とそれを
取り囲む卵胞が成熟の途中で
停止した状態で多数存在します。

この卵胞から
エストロゲンが分泌されます。

エストロゲンの分泌は、
下垂体前葉から分泌される
卵胞刺激ホルモンの刺激により促されます。

卵胞刺激ホルモンは
視床下部の性腺刺激ホルモン放出ホルモンにより促されます。

■女性ホルモンに翻弄される

女性は女性ホルモンが
変動するので体の状態が大きく変わり、
時折、困った症状を引き起こします。

月経前に様々なつらい症状が
起きる月経前症候群(PMS)は、
排卵から月経までの間の女性ホルモンの変化が原因です。

子宮内膜の変化で
下腹部痛などがおきますが、
性ホルモンは生殖器以外にも
作用するので体のあちこちに変化が起きます。

例えば、排卵後に増える
プロゲステロンは、体内に水を保持しやすく
便秘やむくみが起こりやすくなります。

また皮脂分泌により
ニキビができたりします。

エストロゲンは
血管の運動や神経に関わり、
不眠やイライラや偏頭痛が現れやすくなります。

エストロゲンはその他に、
皮膚の潤いを保つ、コラーゲンの破壊を防ぐ、
中性脂肪を減らすなどの良い効果もあります。

閉経によって急激にエストロゲンが減るため
骨粗鬆症による骨折や神経・血管に影響を受け、
不眠やほてり、多汗などの症状も出ます。

ひどい時は専門の病院でみて
もらうことが必要ですが、
ピラティスで心身を動かし、
体調のベースを整えることは大事です。

■子宮と血流の関係

少しだけ生殖器の話をしておこうと思います。
子宮にはお腹の大きな血管から枝分かれして血液が届きます。

子宮は骨盤に靭帯に
ぶら下っているだけなので、
骨盤が歪むと子宮自体が歪んだり、
血液の循環が悪くなります。

筋肉や骨格が血流に影響するのは
以前にもはなしました。

血流が悪くなると
ホルモンもうまく目的の場所にたどり着きません。

生理がしっかりあるためには
いろいろな要素が絡んでいるのです。

本日のnoteはホルモンでした。

0ホメオスタシス
1呼吸
2循環
3消化
4筋肉・骨
5皮膚
6感覚・神経
7脳・脊髄
8ホルモン(内分泌)
9自律神経
10小便・大便(泌尿器)
11生殖
12免疫

次回は、自律神経について
お話ししていきます。

今日はここまで

もう逃げない。ここで学ぶ!

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