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一人で恐竜博2019に行ってきた話。

父から、恐竜博2019のチケットを渡された。

恐竜博2019とは、明日まで国立科学博物館で開催されている、恐竜の骨の実物やら標本やらが楽しめるイベントである。

知人からもらったから、暇だったらどうぞ、と渡されたチケットは、1枚だった。


・・・・・・・・1枚・・・・?

こういうのって、普通は「ペアチケット」じゃないのか。

訊ねると、どうやら知人からはペアチケットを頂いたにも関わらず、そのうち1枚は父が既に一人で行ってきたというのだ。

なんということだろう。自由すぎる。こういうのは、「ペアチケットもらったんだ。もしよかったら・・・一緒に行かない?////(首を傾げてにっこり)」というシーンを演出するためにあるんじゃないのか。フォーカスすべきはイベントの内容ではなく、「ペア」であることなんじゃないのか。そんな大切なワンシーンを、娘から奪うとは・・・。

残念ながら妄想全開なトレンディシーンは実現不可能となったため、一人で行くこととなった。

どうやらこの恐竜博2019はちびっ子を中心に大きな盛り上がりを見せているようで、休日は入場待ちで数十分ならぶこともあるとか。ここは休職中の特権を使って、平日に行ってやろう。ということで平日の清々しい晴天の日、上野までサクッと行ったきたのである。

恐竜博に限ったことではないが、私はこういった博物館や展覧会などで必ずといっていいほど掲示されている「説明パネル」のようなものが苦手だ。

美しいものや珍しいものをみるのはとても好きなのだけれど、「〜〜の作家・〜〜〜(1746年没)が〜〜で描いた〜〜調の作品。〜〜〜〜」とかいう説明を読んでいると、3行目くらいで意味がわからなくなってくる。立っているからギリ大丈夫なものの、座っていたら3秒で寝落ちするレベルである。

重要なことが書かれていることはわかるのだが、どうにもこうにもつまらん。半ば諦めながら、展示そのものに集中することにした。

展示は、やっぱりすごい。あまりにリアルな大きさに、これが生きていたのかぁ、と思うとロマンチックさを感じる。なんというか、ゴジラみたいなサイズではなくて、お、おっきいな・・・とちょっとドキドキワクワクする感じのサイズ感なのだ。実際に目の前にあるのは、骨の化石が丁寧に立体的に組まれたものだけなので、妄想する。これに肉がついて、皮膚があって、目があって、動いて、、、と思うと、ドキドキするサイズ感。

元々動物は大好き(特にゾウとかキリンとか馬とかライオンとか)なので、実際に恐竜さんにお会いしたら、きっとハグしたりとかなでなでしたりとかしたくなっちゃうんだろうなぁ、なんて思いながらみていた。能天気である。食べられて死ぬだろふつーに。

そんなこんなで展示をみながら進んでいるものの、やっぱり文脈はよくわからん。果たしてこれはいつの時代のもので、どんな順番で発展していって、どんなもんだったのか。きっと「説明パネル」を読んだら書かれていると思われることを普通に疑問に思いながら進んでいた。読めよ。

と、ここで救世主が登場したのである。

それは、「映像」。

いやー。映像ってすごい。ほんとにすごい。映像ってすごいなーと昔から思ってはいたけれど、やっぱりすごい。とてもわかりやすい。面白い。想像しやすい。ワクワクする。

「むかわ竜」という、日本にいたと思われる恐竜がどのように生きていたのか、というのをCGで作成した映像が、放映されていた。しかも4Kシアターである。

これがもう、超リアル。いやリアルを見たことはないから知らんのだけど、超リアル。海岸に集まるむかわ竜の群れの迫力がすごい。ウヒョオー、おもしろー!!と、心の中では隣のちびっ子と同じくらいテンションが上がっていた。

ずっと映像をみていたかったけれど、さすがにちびっ子に配慮されたのであろうこの映像は、そこまで長くなかった。

その後も、いくつか映像スポットがあり、とても楽しかった。

「鳥類以外の恐竜も絶滅していなかったら・・・?」という想定で作られたCG「恐竜人間」は、ハリウッドで映画化されそうなレベルで気持ち悪かったし(褒めてる)、「恐竜絶滅の時代をCG映像で体感」するコーナーは本当に絶滅していく恐竜を見ているようで切なくなった。

さらに、この恐竜の世界を時系列で理解するのに役に立った映像もあった。

こんな風に(↓)、恐竜がいた時代から現代に至るまで、時系列で時代を追ってくれている映像。しかも、過去の時代の恐竜たちが化石になっていくところまで見えるから、わかりやすい。

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途中からどこぞのおじさんの頭が見切れている。。。

ね、わかりやすいでしょ。「2億年前」とか「1億年前」とか言われてもようわからん、という印象しか抱かないのに、こう表現されると、一気に実感が湧くのだ。

いつもこうして、文字で書いてばかりいる私だけれど、いやー映像でしか表現できないものや、わかりやすさってめちゃくちゃあるな、と再確認したのだった。映像の他にも、絵とか、音とか、声とか、色々伝える手段があるなぁと。

そんなこんなで、恐竜の手と自分の手の大きさを比べてみたりとか

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お土産コーナーのすみっこぐらしの働きっぷりに感動したりとか(すみっこぐらし、マクドナルドのハッピーセットのおもちゃにもなってたしまじ大活躍すぎ)

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1人でがっつり楽しんだのだった。

こういうのは1人で行っても楽しいなと感じたので、これからは用途を分けたいと思う。

1人で行くときは、こうしてひたすらにマイペースに楽しむ。
2人で行くときは、「ペアチケットもらったんだ。もしよかったら・・・一緒に行かない?////(首を傾げてにっこり)」からの真剣勝負。を、恐竜たちや名画たちに見守っていただくかたちで。

Sae

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