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私が活用する玄米菜食とは

1.偏った玄米菜食経験が教えてくれたこと
2.日本人とお米の相性
3.精製された食品による感覚異常
4.食習慣から見えてくるストレス
5.玄米菜食実践に向けて
6.自分にとっての健全な『ちょうどいい』

玄米に含まれる成分のメリット・デメリットについてや、玄米・発芽玄米酵素玄米の炊き方、それぞれの栄養価の違いと効果について知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。

1.偏った玄米菜食経験が教えてくれたこと

私は玄米菜食を実践していた時期があります。子供が生まれてからの6年近くは、無農薬米や野菜を実際に育ててなるべく自家採取したもので玄米菜食を実践していたので、なかなかヘビーな取り入れ方をしていたように今は思います。

今は以前のように厳密な玄米菜食はしていません。いろんなものを食べるし、それが害だとか排除すべきだとかも思いません。
自分が欲している時には取り入れるし、不要な時には取り入れないし。敏感になりたい時・鈍感になりたい時とか、自分の状態を理解することができるようになりました。
固執した意見や主張があるときというのは、自分自身の状態が見えていない時だと思うのです。食に関してもそうで、自分がどんな偏った状態にあるのか…という自分の状態に気づけるということが、すごく重要だと感じています。

そういう『自分をフラットな状態』に一度リセットするために、玄米菜食というのはすごく効果的だと思います。

2.日本人とお米の相性

日本人の主食は、ずっと長い間お米でした。稲作が始まったのは石器時代で約3万年も前とされています。そんな時代から、ずっとお米を取り入れて生きてきたのです。だから、遺伝子レベルでお米と人体は相性がいいのだと思います。
『身土不二』『一物全体』という言葉を聞いたことはありますか?
この言葉は仏教用語ですが、食育やマクロビの用語としてもよく活用されています。

身土不二:
①身と土、ふたつにあらず。人間の体と人間が暮らす土地は全体で一体で、切っても切り離せないもの。
②現在は「その土地のものを食べ、生活するのが良い」という意味でも使われる。

一物全体:
①生物が生きているというのは、丸ごと全体で様々なバランスが取れている。
②丸ごとそのまま人体に摂取するのが人体のバランスをとるのにも望ましい。

これらの考え方からしても、玄米を摂取するというのは理にかなっていると感じます。
私はマクロビ自体を取り入れたという経験はありません。そのため、この身土不二や一物全体という食の思想に全てを当てはめることはありません。だけど、玄米を摂取するという点に関しては、なるほどと思った言葉でした。

土地に根ざした食品・日本人がずっと食べてきたお米で、自分の体が造られていて、その食品に立ち返ることで、身体をデトックスしたりリセットしたりできることは良いことだなと思います。

3.精製された食品による感覚異常

私の玄米菜食の実感としては、とても身体や思考がすっきりしてくるということ。現代の食習慣の中では「溜め込みやすい」ものがとても多いです。
精製されていて口当たりの良いものというのは、すごく食べやすくて、どれだけ摂取しても物理的に溜まる・存在するという感覚が薄くなります。その代わりに、栄養価としての数値が非常に高く、脳や神経系にダイレクトに影響を与え、感覚を麻痺させてしまうのです。
満腹中枢や糖代謝の異常が起こるのは、まさにこの精製された成分としての摂取が過剰になっていることが原因になります。

そうやって鈍らされている感覚をリセットするためにも、玄米菜食はとても効果的です。玄米という未精製食品を主食にすることで、実感としてお腹に溜まる感覚を得ることができ、正常な満腹感を感じることができるようになります。
そうすることで、適切な糖分の量が感知されて、適切な量のインスリンが分泌されます。本来の身体が本能的に欲する食事というのは、どういうものかを知ることがとても重要になります。

現代の食習慣というのは、脳や中枢器官が『快楽状態を得る』『快楽現象によるストレス解消』のために、食べるという行為を続けていたりします。そのため、身体の器官としては過剰摂取状態で、身体の正常な機能というのが阻害され続けています。それが続けば、身体的な問題として病気を発症するのは当然のことです。
生活習慣病と言われるがん・高血圧性疾患・糖尿病(肥満)・心疾患・脳血管性疾患といった症状は全て食習慣が影響していると言えます。

4.食習慣から見えてくるストレス

食習慣を一度玄米食に変えて、食習慣をリセットすると、自分が欲する食品や味覚が変化してきます。そのため、これまで毎日のように食べていたポテトチップスのクドさや、人工甘味の舌に残る過剰な甘みや、強い化学調味料の異物感を受け付けなくなったりします。
そうなると、どういう時に味覚を刺激する濃い食品を自分が欲しているのかも理解できるようになってきます。

やはり、仕事が忙しくて頭をよく使う時には糖分が欠乏しますし、睡眠不足になれば満腹中枢が狂ってきます。人間関係でストレスがかかれば硬いものを噛む行為で発散もしたくなります。
そうやって、自分に負荷がかかっていることにも気づくことができると思います。

まず、玄米食を1ヶ月継続できないような場合には、食によるストレス発散を手放せない何かがあるのではないかと思います。味が苦手とか、玄米を炊くことが面倒くさいといった原因以外で続けられない場合は、他のストレス発散方法を何か試してみる必要があるのかもしれません。



5.玄米菜食実践に向けて

玄米食の初期段階では、副菜や間食を変える必要はありません。主食を玄米に変えることで、自然と欲する内容が変わったり、必要だったものがそこまでじゃなくなったりという感覚を得ることです。
次に、やめられる悪習慣は遠慮なく手放していくこと。無理しなくても手放していけることが必ず出てくるはずです。

そして、ずっと続けなければいけないと思い込まないことも大切なことです。身体がリセットされて自分の状態がわかるようになれば、以前の食事に戻しても過剰摂取していることや異常な状態に戻ろうとしていることに気づけるはずです。
そうなった時に、再度玄米食に戻したり、定期的にデトックス期間を取り入れたり、自分の状態に応じてちょうど良いバランスを維持していけば良いのです。

6.自分にとっての健全な『ちょうどいい』

私は、この自分の『ちょうどいい』を得るために、右往左往して大きな偏りの時期も長くありました。そのせいもあってか、今自分の子供(特に長女)は野菜は大好きで食べることに抵抗はありませんが、玄米ご飯は嫌いになっています。その当時のことを振り返ると本当に反省もたくさんあります。
私は子供の健康のためにと必死だったし、何が正しくて何が間違ってるのかと、すごく敏感で不安でいっぱいでした。
社会に出て、看護師として働いている中でずっと感じていた「今の社会や生活は何かおかしい」という疑問。その疑問があったので、自分達の感じていることの正しさを証明したい気持ちがすごく強かったんだと思います。その証明のために、自分達の暮らしを田舎に移したことも、畑や田んぼを借りて米や野菜を自家採取したことも、正しいのかどうかが見えなくて苦しかったこともたくさんありました。


だけど、そんな時期を経てきたからこそ、今自分にとって『ちょうどいい』って何かがわかってきたこともあります。
看護師として得てきた知識や経験も、子育て中を自然の中で暮らして「玄米菜食・東洋医学」を独学で調べながら活用した経験も、全てが今の『ちょうどいい』をつくってくれていると思えるようになって、良かったです。
もし、私と似たような気持ちや不安を持っていて、どうすべきかを迷う人がいたなら、少しでもその不安を減らして自分にとっての健全な『ちょうどいい』を見つけてもらえたらと思います。

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