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ポットのリズム

藍子はポットでリズムをとっていた。

寝ている右足のすぐそばにそのポットはあった。

いつもはそんなことないのにその日はなんだかそこにあったのだ。

藍子が寝ている場所から右を向くとお母さんがキッチンに立ってご飯を作っているのが見える。

夕方。

窓の外は少し暗い。

寝ているのがつまらなかった。

かといってお母さんのそばにすぐ行けない。

藍子はその時赤ちゃんだったから。

藍子は足先のポットをちょっとずつ蹴り出す。

少しずつポットが動き出す。

カタカタ
カタカタ

カタンコトン
カタンコトン

ガッタンゴットン
ガッタンゴットン

ガタガタゴットン
ガタガタゴットン

カタンカタン
カタンカタン

ガタゴットントン
ガタゴットントン

トン。。。

次の瞬間ポットが倒れた。

ポットからお湯が漏れ出す。

藍子は熱さにびっくりして泣き出した!

お母さんがキッチンから飛んでくる。

夕飯なんてほったらかしで病院へ直行。

火傷も軽い火傷ですんだ。

お母さんはことあるごとに足でポットを蹴って火傷をしたことを話す(笑

それと藍子は寝返りだけは早かったともいう。

歩くのは遅かったらしい。

たまに寝転がっているとポットを蹴りたくなるのはその記憶からだろうか…?






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