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ラストスパート

最近の暑さに、若干参り気味の私である。

もう少し、夏というのは、心地よい暑さだったように思うが気のせいか。
最近の夏は、どうもラストスパート決めるらしく、秋が無い。

「8月の終わりだ、おめぇら!気合い入れなおせぇ」と、夏の棟梁が声かけしてるに違いない。
手下の8月末、9月の頭から後半にかけて達は、
夏を絞り出すように、残暑残暑、これではユニクロもたまらない。

程よいセーターが売れませんからね。

秋口もなくって急に冬だから、全く最近は、
フリースしか売れません。なんて言ってるに違いない。

これは冬も同じで、「さぁ、アナタたち!やっておしまいっ!」と寒さ寒さの春先で、やはりセーターを着るタイミングなどありませんね。
冬の王女様がワガママ申しているに、決まってる。

私たちの装いも、半袖短パン、フリース、半袖短パンと、忙しくてイケナイ。

夏のラストスパートと、冬のラストスパートは、四季、つまり日本らしさの欠如であるゆえ、セーターを着るという四季の移ろい文化こそが、日本の装いなんじゃないか。

セーターからひょいと顔を覗かせるシャツの襟みたいな、あのカジュアルで、ほんの少しフォーマルチックな背伸びできてしまう格好というのが、できなくなってしまう。

長い夏を半袖短パン、長い冬をフリース、
これではオシャレのしようがない。

困ったことだね。いや、本当に。

夏と冬のラストスパートは、モーレツ世代が生み出した悪しき習慣なんじゃないか、
秋と春の中庸の精神が、私たちゆとりには心地が良いのだと、そういう風に、このうだるような暑さをオジサン達のせいにして、少し気を紛らわしている私である。

カーディガンの出番がないのも、困ったことではありませんか。

こんな暑さを生きていけるゆとり世代など、
まるでいないと、そういう風に決まっているのだ。



#エッセイ #随筆 #暑い #夏 #服 #ファッション #ゆとり世代 #へ理屈


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