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空間を増やす、という考え

以前、こちらの記事で食器を処分したことについて書いた。

この時は「食器が欠けてしまったから」処分した。今現在も代わりとなるお皿は買っていないので、「余白」「空間」は保たれている。

「空間」を増やすための見直し

大きな収納スペース、その中にモノを隠してしまえば、すっきりとした部屋を作ることはできる。だが、収納スペース内にものが溢れかえっていると、段々と「物を仕舞うこと」が面倒になってくる。何かをしまおうとしたら物が倒れてくる、奥深く仕舞った物を忘れて同じような物を買ってしまう。

収納スペースがいっぱいの状態=物が増える負のスパイラルの入り口である。

「余白」「空間」何もない場所。これらがあることによって心のゆとりが生まれる。モノがぎゅうぎゅうに詰まっていると、仕舞うのが億劫になるし見た目も悪い。モノとモノの間にスペースが保たれていると美しいし、出し入れ時にひっかけてしまうこともない。

当たり前を疑う

さて、今回私が見直したのは、スープボウルである。

大学生の時に買った食器のセットに入っていた、深めのスープボウル。白く、特別軽くはないが重すぎもせず、特徴がないので和風にも洋風にも使えるし、スープに限らずミニサラダを盛りつけたり、最近は毎朝のシリアルボウルとしても活躍していた。

ずーっと何気なく、当たり前の様に使用していたのだが、ずっと気になっていることがあった。

重ねると、ものすごく嵩張るのである。

このスープボウル、底に向かって窄まった形をしていないため、重ねると「ボウル×2」の高さになってしまうのだ。あまりにも高さがあって嵩張るので食器用の引き出しに入らず、調理用ボウルなどの「高さのある調理器具」のエリアにしまっているのだが、スープボウルを無理矢理押し込んでいるが故このエリアだけ「余白」が皆無なのである。調理用ボウルを少し斜めに傾けて押さえながら、壁にピッタリくっつけて押し込むようにしなければ仕舞えない。早い話が容量オーバーである。

もう2年もこの状態が続いていた。最初は多分、ちょっと面倒だなぁと思っていたと思う。だが、いつの間にか「気になっていること」に慣れてしまっていた。慣れとは怖いものである。不便だとか、面倒だとか、美しくないなぁとか、そんなことすら思わなくなって、小さなストレスが「当たり前」だと思うようになってしまったのだ。当たり前を疑うと、今まで見えていなかったことが見えてくる。なんで気になっていたんだっけ?そう、仕舞うのが面倒で、おまけに収納スペースを圧迫している。

空間を増やす

空間に余裕がないせいで仕舞うのに手間がかかるし、取り出すときも「がちゃん」とボウル同士が毎度音を立てる。この小さなストレスを手放したいなと思った。スープボウル自体の使い勝手は「普通」といった感じで特に「ここがめちゃくちゃ良い」と感じるところはなかった。ならば「これはめちゃくちゃ良い」と思うものに買い直しても良いのではないか?

早速、翌日から買い物ついでに食器を見るようになった。目的がはっきりしているので、小鉢とか四角いプレートとか大きなサラダボウルなどは見ない。もちろんカレー用のお皿も。

一ヶ月ほど経った頃、とても良いものを見つけた。ひとまわり小さく、浅い。底に向かって窄まった形をしているので重ねても嵩張らない。サラサラした手触りで、食洗機のどのスペースにも入りそうだ。洋食でも和食でも使えそうなオフホワイトでデザインも良い、これで明日の朝シリアルを食べたいなぁと思った。手に取った瞬間「これだ!」と思う点が沢山あった。即決である。

家に帰って見比べてみた。新しいスープボウルを2枚重ねても、古いスープボウル1枚分よりもコンパクト。出し入れのストレスはなくなり、調理用ボウルも斜めに入れなくてよくなったことで収納スペース自体も美しく見える。モノとモノの間に空間が生まれたことで、こんなにも気分が良いなんて!

ストレスが溜まるものは手放す

新しく買ったスープボウルは、毎朝シリアルを入れる度に嬉しい気持ちにさせてくれる。出し入れの度に感じていたストレスは無くなったし、前のものに戻したいとは思わない。買い換えて正解だったと思う。

できる限り、使えるものは使い続けたい。モノは大事にしたい。でも、そのモノによってストレスが溜まるのであれば、捨てるという判断を下しても良いと思っている。ストレスを感じているものを大事にすることは難しいだろうから。

収納スペースに空間ができたことで得られる満足感を手放したくないなぁと思う。この満足感こそが、「物を溜め込む」ことを防いでくれる。

収納スペースに空間を作る、という思考を初めて持ったのは、「気に入ったものをディスプレイするように収納している」というゆるりまいさんのコミックエッセイを読んだ時。今回、この記事を書くにあたってもう一度読み返した。2巻だけ異常にぼろぼろになってしまっている…。


もしシンプルでミニマルな生活を送りたいのであれば、モノとモノの間に空間が生まれるような収納を目指してみて欲しい。この快適さを一度体感したら、きっと「この隙間にあれを詰め込もう」なんて思わなくなって、自然とモノが減っていくだろう。


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