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新たに向かう先には、きっと希望があるはずだ。日本ハム・吉田投手がオリックスにトレード。ドラ1入団の「カナノウ」の元エース。新天地で光り輝け

我が目を疑うニュースだった。日本ハムの5年目右腕、吉田輝星投手(22)がオリックスへトレードされるのだ。2018年の夏の甲子園で、秋田の金足農エースとして準優勝へと導いた。日本ハムにドラフト1位で入団した有望株だった。2022年に才能が開花したと思われる中で、他球団へ移籍することになった。しかし新天地での輝きに期待したい。

2018年の甲子園は大阪桐蔭高が春夏連覇した。その強さとともに印象に残っているのが、金足農の躍進だった。その立役者となった吉田投手は、その年のドラフト会議で、日本ハムから1位指名を受けた。

入団3年目までは、1軍での登板はいずれも先発で各シーズン5試合以下だった。勝ち星はルーキーイヤーの1勝のみ。高卒投手だけに成長途上と考えても不思議ではない。

その吉田投手が輝きを放ったのが4年目の2022年シーズンだった。「ビッグボス」こと新庄剛志監督が就任すると、吉田投手は中継ぎ中心としてマウンドに上がり、51試合に登板した。ついに輝きを放ったのだ。

ここから一気にブレークを狙った。しかし今季は先発に挑戦するはずだったが調子が上がらず、8月に中継ぎで3試合登板するのみで終わった。今月21日に400万円減の推定1600万円で契約を更改していた。

それから、わずか3日後にトレードが発表された。吉田投手は「今年に関しては同級生10人くらいいて、みんなで頑張っていこうと話していたところだったので、個人的には悔しいです」と思いを吐露している。

素直な気持ちだろう。期待されてのドラフト1位入団。それが実質1年のみの活躍で、他球団へ行くとなれば、心残りがあるのも当然だ。

同期入団の万波中正選手は吉田投手を交えて5人で食事会。「寂しくなるけど頑張ろー」とつづったメッセージとともに、その時の画像をSNSにアップした。仲の良い様子が画像からも伝わってくる。それだけに吉田投手のトレードへの寂しさも垣間見えるのだ。

一方で、日本ハム側としては親心のあるトレードでもある。向かう先のオリックスの中嶋聡監督は吉田投手と同じ秋田出身。シーズンオフには「日本のエース」山本由伸投手のほか、左腕山﨑福也投手が移籍するのが濃厚だ。

先発を希望する吉田投手にとっては、ビッグチャンスともいえる。5年間在籍したチームを離れるのはつらいだろうけれど、前向きにとらえてほしい。

高校まで秋田、プロ生活は北海道。北日本でプレーしてきた吉田投手が、西日本の大阪のチームへ渡る。環境の変化は大きいだろう。その変化が、吉田投手を大きく育てるきっかけになるかもしれない。

入学、入社、転勤…。多くの人は誰もが住み慣れた土地を離れる時が来る。寂しさと同時に、新天地で大きく成長するチャンスがあるはずだ。

吉田投手にとって、北海道の地を離れるのはつらいだろうけれど、大阪でブレークしてほしい。オリックスは来季リーグ4連覇がかかる。その中心となってほしい。

がんばれ、吉田投手!新天地に希望はきっとある!

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