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レジェンドに並んだ。そして歴史を越えていけ!星稜が32年ぶりに明治神宮野球大会Ⅴ。「ゴジラ」松井さんがつかんだ栄光を後輩たちも

レジェンドに並び、歴史を越えていく。その思いが伝わる試合だった。明治神宮野球大会で石川の星稜高が32年ぶり3回目の優勝を果たした。前回の栄光は「ゴジラ」こと松井秀喜さん(49)たちがつかんだもの。当時、まだ生まれてもいない現チームの選手たちが偉大な先輩に肩を並べて、さらに上を目指そうとしている。若者たちよ、歴史を越えていけ!

20日に神宮球場で行われた決勝戦。星稜は栃木の名門、作新学院と対戦した。両校の選手たちには因縁がある。2年前の中学生だった時、軟式の全国大会決勝で戦っている選手たちがいるのだ。その試合では星稜中がALL栃木を下して頂点に立った。

その時の選手たちがさらに成長して、高校の全国大会決勝で再び相まみえる。リベンジか。返り討ちか。

先制したのは星稜だった。四回2死走者なし。1年生の服部航選手が相手エースの変化球をとらえると、ライトスタンドへ運んだ。その後、六回に追いつかれ、タイスコアのまま終盤に突入した。

八回、星稜は再び勝ち越す。1死二、三塁の好機で、3番打者の芦硲晃太主将(2年)が2球目を強振すると、打球は一塁手を強襲し、ライト前へ転々と転がる。2者が生還した。

星稜のエース左腕、佐宗翼投手(2年)は相手打線を1失点に抑えて完投。8奪三振を奪う好投だった。

北信越大会を制した星稜は来春の選抜出場が濃厚だ。歴代チームは選抜で優勝はおろか、4強に進んだこともない。1992年に松井さんを擁したチームも8強止まりだった。

今のチームは秋の日本一となり、レジェンド松井さんに肩を並べた。そして歴史を越えようとしている。

松井さんのチームを指揮していたのは高校野球界の名将と言われる山下智茂さん(78)だった。現在のチームは息子の智将さんが監督を務めている。指揮官も子供が父親に並んだ。

甲子園で数々の名勝負を演じてきた星稜。その多くが「グッドルーザー」的な立場だった。夏の甲子園も最高成績は準優勝。今のチームには聖地で頂点に到達できるほどの実力が備わっている。主役に輝く時が来たといえそうだ。

32年前のレジェンド松井さんに並んだ。そして、さらなる高みをめざせ!若者には無限の可能性がある。星稜の来年の戦いぶりが楽しみだ。

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