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新記録は新たな挑戦への号砲。ドジャース大谷選手が日本選手単独最多のメジャー176本塁打。ゴジラ松井さんの記録を塗り替えた。その先にあるのは「世界一に導く一発」

人は歴史に名を残すことに憧れるものだ。ドジャースの大谷翔平選手(29)が日本選手単独最多となるメジャー176本塁打を放った。「ゴジラ」松井秀喜さん(49)の記録を塗り替えたのだ。新たな記録を打ち立てた大谷選手。その先にあるのは、「世界一に導く一発」だろう。大谷選手がワールドシリーズ優勝へいざなうホームラン。そんな一撃を見たい。

21日(日本時間22日)にホームのロサンゼルスで行われたメッツ戦。大谷選手は2番指名打者で先発出場した。そして三回の第2打席で新たな記録を樹立した。

0-0で迎えた三回裏1死一塁。1ストライクからの2球目。相手右腕の131キロのスライダーが真ん中に入る。大谷選手は強振。打球はライトスタンド中段へ飛び込んだ。

大谷選手はホームランを確信したように、ゆっくりと歩きだす。相手の右翼手は動くこともしなかった。完璧な当たりは飛距離129m。打球の時速は177キロ、角度は30度だった。

スタンドの観客は立ち上がって、新記録を打ち立てた大谷選手に向けて祝福の大歓声。電光掲示板には、日本選手最多本塁打となる「176」の数字が大きく表示された。

大谷選手は「これからシーズンはどんどん続いていく。もっと、もっと、たくさん打つつもりでいる」と意欲的だ。

憧れの松井さんをメジャーの本塁打数で上回った大谷選手。もう一つの夢は「記憶に残る一発」だろう。

記録で抜かれた松井さんだが、大谷選手が成しえていない偉業がある。それがワールドシリーズ優勝だ。

松井さんは2009年のヤンキース時代に、チームを球団史上27度目となる世界一へ導いた。それがホームランだった。

フィリーズとの頂上決戦。3勝2敗で迎えた第6戦で、松井さんは好敵手のペドロ・マルティネス投手から先制本塁打を放った。二回無死一塁。フルカウントまで粘った後、低めのボールを振り抜き、ライトスタンド2階席へ運んだのだ。

このシリーズで8安打、3本塁打、8打点と大活躍の松井さんが日本選手初のワールドシリーズMVPに輝いたのだ。第6戦での一発がシリーズを決める一撃となった。松井さんを思い浮かべるときに、この一発を思い出す人は多いはずだ。

大谷選手も、こういうビッグゲームで優勝を決める一撃を放ちたいはず。世界一に輝くために強豪ドジャースへ移籍した大谷選手には、実現可能な夢だ。

日本選手単独最多となるメジャー176本塁打を放った大谷選手。新たな記録に間違いない。そして、その先にあるのは「記憶に残る一発」だろう。

新記録は新たな挑戦への号砲。大谷選手が世界一へ導く一発を放つ日を、楽しみにしたい。

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