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夢にチャレンジしたことは、きっと人生の糧になる。元メジャーリーガーの筒香選手が古巣DeNAに5年ぶり復帰。経験をチームと共有できれば、大きな力になる

夢にチャレンジしたことは、きっと人生の糧になる。メジャーリーグのレイズなどでプレーした筒香嘉智選手(32)のことを思う。古巣DeNAに5年ぶりに復帰することが決まった。移籍1年目にワールドシリーズに出場する一方、昨季以降はメジャーでプレーできずにいた。酸いも甘いもかみ分けた経験を、古巣の選手と共有できれば、大きな力になるはずだ。

筒香選手の米球界への挑戦について、人によって評価は分かれるかもしれない。移籍1年目でメジャーの頂上決戦であるワールドシリーズに出場した経験は「プライスレス」の価値がある。

一方で昨年以降はメジャーリーグの舞台に立てなかった。2020年に米国へ渡って、メジャーリーグの公式戦出場は182試合のみ。大砲として期待されたが本塁打は18本だけだった。

DeNA時代は10シーズン1軍でプレーし、16年には本塁打王、打点王の2冠に輝いている。2014年以降6年連続20本塁打をマークし、日本での通算ホームランは205本だった。

日本での活躍を思えば、米国での結果を厳しく評価する人は少なくないかもしれない。しかし、私は米国野球界の頂上決戦「ワールドシリーズ」でプレーしたこと、昨季以降、マイナーリーグや独立リーグでもがき苦しんだ経験は、大きな糧となると思う。

メジャーリーグで華々しい活躍を遂げている選手の中で、頂上決戦の舞台に立てずにいる選手は少なくない。

ドジャースに今季移籍した大谷翔平選手(29)はエンゼルス時代にワールドシリーズどころか、ポストシーズン進出も経験できなかった。より高い舞台でプレーするために、エンゼルスを離れざるをえなかったのだ。

メジャーリーグで19年活躍し、3089安打を放ったイチローさんもマリナーズから強豪のヤンキースへ移籍したが、ワールドシリーズ出場を果たせなかった。

そのことを考えると、筒香選手が頂上決戦の舞台に立った経験は計り知れないほどの価値がある。

古巣のベイスターズは1998年に日本一に輝いて以降、四半世紀にわたって、頂点に立てずにいる。筒香選手が米国野球界で経験した最高峰の戦いは、きっとDeNAにとって、大きな力となるはずだ。

また昨季以降、メジャーの試合に出られなかった悔しさは、DeNAの1軍で活躍しようと奮闘する若手選手たちに、はい上がるための力を与えてくれるはずだ。

DeNAの背番号は移籍前と同じ「25」となった。筒香選手は酸いも甘いもかみ分けた経験を土産にホームの横浜に帰ってくる。筒香選手を「ウェルカムバック(お帰りなさい)」と温かく迎えてあげたい。

夢にチャレンジしたことは、きっと人生の糧になる。それは筒香選手だけでなく、チーム全体にとって大きな力となるはずだ。DeNAの今季の戦いぶりがいっそう楽しみになってきた。

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