SengaArt

剪画(切り絵)専門のギャラリーを主宰しています。

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    剪画アート&スペース関係の作品展をまとめています。

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アフターコロナの5月

 5月の連休明けには剪画アート&スペースの新しい展示「温泉」が始まります。そしてその次の週からは「葛飾の美術家展」も。そのため4月はいつもバタバタです。DMはポスターの会員への発送、ワークショップの受付、ギャラリーのためのパンフレットの制作…。それにしても慌ただしいので、その理由を考えてみたら…やはりコロナでした。  昨年から様々なイベントが始まっていたものの、懇親会がなかったり、人の流れがゆるやかだったり、まだ少しコロナの影響があったように思います。が、今年はコロナの反動か

    • ウサギから温泉へ

       剪画アート&スペースの作品展は、年間に2つから3つ巡回展に出ます。鳥取の公民館をいくつか回って帰ってくるのですが、そのスケジュールはまちまちで、帰ってくるまで1年のこともあれば、場合によっては2年くらいかかることも…。その分多くの方々に見ていただくことができるので、作家さんたちは巡回展を歓迎しています。  そして先日「桜 –我が心のふるさと–」展が巡回展に出発。この桜展は作品数が多かったため、額の在庫がほとんどなくなってしまいました。ちょうどそこに2年前に出た干支卯展の作品

      • 4月の教室:百花繚乱

         春らしい絵を…と迷っているうちに時間がなくなってしまったので、花々の絵を描きました。それぞれに好きな色和紙を選んで、アレンジしてもらいます。輪郭だけを切り抜いてあしらっても良いし、中にきっちりと色を入れてもOKです。私が作ったサンプル作品は、花から少しはみだすような感じでルーズに色和紙を配置しました。  細かいところを省いたり、中に丁寧に色を入れたり…背景の色紙の色によっても雰囲気が変わります。同じデザインを切り抜いても、全く違った仕上がりになりました。全部を並べるとまさに

        • フラットベーカリーさんと菖蒲の作品

           今の時期、八重桜はとても綺麗ですが、ソメイヨシノはほぼ散ってしまいました。なかなか咲かなかった割には、あっけなかったですね〜。それが桜の魅力ではあるのですけれど…。  そこで、フラットベーカリーさんに飾っていただいていた桜の花の絵を下げて、新しく2枚の菖蒲の作品を掛けていただきました。1点は日野さんの作品で、もう1点は私のものです。全く作風が違うのですが、色味が近いのでそう違和感はないと思います。実際菖蒲の花が咲くのはまだまだ先で、現在菖蒲田は葉が生い茂るばかり。それでもこ

        アフターコロナの5月

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          桜回想

          小野寺 マヤノ 作 305×432mm “Sakura Reminiscence” by Mayano Onodera  先週で終わった「桜 –我が心のふるさと–」展に出展していた作品で、今日あたり鳥取の若桜に到着した頃だと思います。  桜には「春の訪れ」という明るい印象と「散りゆく花」という寂しげな印象があります。今回の作品展でも、桜の作品はそれぞれどちらかの印象で描かれていました。私が描いたのは、移ろいゆく時とそれに思いを馳せる、少し陰に近いイメージの桜です。  以前

          「桜 –我が心のふるさと–」ひとまず終了

           3月13日から始まった「桜 –我が心のふるさと–」、水元公園の桜が満開になる前に終了しました。なかなか桜が咲かずにスローだった客足ですが、終了日の今日は、本当に多くのお客様にお越しいただきました。桜は7〜8分咲きになったでしょうか。  東京では少し早すぎた作品展でしたが、これから作品たちは鳥取の若桜に向かいます。もともと若桜の桜にちなんでリクエストを受けた桜展だったので、今回展示された作品の中には「若桜郷土文化の里」と「若桜鉄道・ピンクSL」の絵が含まれているのです。その後

          「桜 –我が心のふるさと–」ひとまず終了

          桜のトンネル

          梅崎 ゆう 作 242×272mm “Cherry Blossom Tunnel” by Yuu Umezaki  今回の作品展では、様々な桜の風景が描かれていますが、少し抽象的に風景を表現しているのがこの作品です。この作品にも作者のコメントが寄せられているのでご紹介します。  「学生の頃住んでいた団地の近所の桜の木。桜のトンネルが続く、少し肌寒い道でした。久しぶりにその道を通ると、今では切られてしまった桜のトンネルを鮮明に思い出します。」  私はこの絵を見てイメージの

          桜のトンネル

          メジロの夢

          トドロワ プロレチナ作 282×205mm “Dream of a White-Eyed Warbler” by Proletina Todorova  この作品もブルガリアから送られてきた作品です。桜とメジロは昔から多く描かれている画題です。桜のピンクとメジロの黄緑色が美しいということもあるのですが、密を好むメジロが、春になって咲き始める桜に集まる…ということが多いこともあるのでしょう。  咲き誇る桜と背後の網代のような模様、すっきりとしたメジロの佇まい…とても日本的な

          メジロの夢

          今週のギャラリー:桜展

            昨年桜が咲くのが早かったので、今年は3月の作品展の開始を1週間早めました。が、2月は高めだった気温が3月になって下がり、強い風や冷たい雨も…。そのため今年は桜の開花が2週間ほど遅れています。  桜を見がてらギャラリーに立ち寄ってくださるお客様の出足もスロー。最初の週と2週目は来廊者数が少なかったのですが、今週になってお天気の良い日には多くの方々がいらっしゃるようになりました。特に今日は温かい日で、比較的切れ目なくお客様が…。やはり春らしい心弾みのためか、ギャラリーでも会話

          今週のギャラリー:桜展

          私の思い出“桜”島

          吉川 結夢 作 285×198mm “Sakura-jima Island in My Memory” by Yuu Yoahikawa  吉川さんはカルチャー教室に通ってくださっている一番若い生徒さんです。今まで描いた下絵をスキャンしてコンピューターの中で編集した作家さんたちはいらしたのですが、タブレットの中で下絵を描いたのは、ギャラリーの出展作家さんの中では初めてだと思います。時代を感じますね〜。  シンプルな絵柄ながら、しっかりとした強い線で輪郭を描写。微妙な水色や

          私の思い出“桜”島

          桜の風景

          ヴラホワ イヴァイラ 作 295×205mm “A Sakura view” by Ivayla Vlahova  今回の作品展では様々な桜の絵が並び、それぞれ個性的に描かれていますが、中でも一風変わった絵柄なのが、ブルガリアの作家によるこの作品です。  真ん中にあるのは目でしょうか?周囲にはまつげや視神経のようなものも見られます。その目を囲むようにして咲き誇っているのが美しい桜です。絵の中には千代紙も使われていて日本的な雰囲気もあるのですが、全体にはもっとエキゾチック。

          桜の風景

          春の河

          神田 いずみ 作 320×225mm “Spring River” by Izumi Kanda  剪画というよりは貼り絵のようにも見える作品です。ピンク色の薄い和紙は下の色を透かします。そのため、神田さんはこの紙の下に、光が射しているような白い和紙を置いたり、水の動きが見えるように青い和紙に切れ目を入れて配置したり、魚を泳がしたり…と様々なしかけをほどこしました。重ねた紙の効果を何度も試しながら貼り合わせていき、使わなかったパーツもかなりあるそうです。  春霞のようなぼ

          100年桜の思いを乗せて 1

          六郷 もと 作 405×275mm “Riding with the Memories of 100 Years Old Sakura Trees 1” by Moto Rokugo  六郷さんは3年前に開催された「線路は続くよ」展でも若桜鉄道のピンクのSLを描いています。今回の桜展で、もう一度この桜色の機関車を描いてくれました。六郷さんがこの作品のために書いてくださったコメントがありますので、ここに引用させていただきます。  「今回、若桜町の桜の写真を見て、桜とはどこ

          100年桜の思いを乗せて 1

          胴吹き桜

          宮本 真理 作 242×272mm “Doufuki Sakura” by Mari Miyamoto  通常、桜は木の枝に咲きますが、木の幹から直接咲く花を胴吹き桜と言うそうです。これは木の力が落ちてきた時に起きる現象で、古い樹に見られるとのこと。そういえば、桜が咲き始める頃、何度か水元公園でも写真を取ったことがあります。確かに古くて立派な樹でした。  宮本さんはこの幹の感じを水墨画のようなイメージで描きたかったので、墨を使って和紙を自分で染めました。遠くの枝に咲いてい

          胴吹き桜

          桜の日

          大内 美佐子 作 270×365mm “The Cherry Blossom Day” by Misako Ouchi  大内さんは息子さんの入学式の様子を思い出しながら、この作品を制作されたそうです。ちょうど今年はお孫さんの入学の年で、記念すべき年だとのこと。この時期桜を見るとやはり思い出すのは入学式です。…が、それは少し前までのことで、最近は卒業式に桜が咲くことが多くなりました。時代によって桜にまつわる思い出は少しずつ違ってきています。  繊細なラインでたくさんの桜を

          里の桜(若桜郷土文化の里・鳥取)

          日野 晴美 作 420×298mm ”Old Home Cherry Blossoms (Wakasa-kyo Bunka-no-Sato)“ by Harumi Hino  今回の作品展は、鳥取若桜の方から「桜」をテーマにした作品展のご提案を受けて開催されました。そのため事前に作家さんたちに若桜の資料を渡してあり、その中から若桜郷土文化の里の絵を描いてくれたのが日野さんです。  昔ながらの日本家屋、まだ深い山の緑、その中に咲き誇る里の桜…。まさに日本の原風景です。桜を

          里の桜(若桜郷土文化の里・鳥取)