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真面目な人に推薦したい本③ 『嫌われる勇気』

あまりにも有名すぎる一冊。
“読みたい本リスト”にはだいぶ前から入っているのに
手に取るのを先延ばしにしてきた『嫌われる勇気』
ついに読む時が訪れまして。

ちなみに、今回わたしが読んだのは第62刷!ワーオ。
紙の本で第62刷はおそらく
わたしのささやかな読書履歴の中ではダントツ。

対談形式で、とっても読みやすかったです。

というわけで、特にハッとしたところ&それな!とうなづいた部分につき、メモをとりながら読みました(真面目!)ゆえ

ハッと&それなメモに基づいて本文を一部引用し、感想を添えたいと思います。
※一部ネタバレを含みますのでご承知おきくださいませ。

Are you 原因論の住人?or目的論の住人?


青年が哲学者に尋ねます。自分の友人は過去の辛い体験のトラウマにより引きこもりになってしまったが…と。そのことに対して哲学者は下記のお話をします。

原因論:過去のトラウマが不安症を引き起こした結果引きこもりに
目的論:外に出たくないから不安という感情を作り出している

我々は原因論の住人である限り、一歩も前に進めません。

p28

見出しにどちらの住人ですか?とつけてますが
今現在わたし自身はたぶん原因論の住人。
一歩も前に進めないだと?!ガーン!

真面目に勉強して真面目に過ごしてきたから真面目な大人になったし
ちっちゃい頃から「お姉ちゃんなんだから」って言われ続けたから甘え下手だし
人の気持ちのわからないクソパワハラ上司に怒鳴られ続けたから同年代のオッサン苦手だし
HSP気味だから生きづらいし
いっぱい我慢してきたから許せないことが多いし

と、こうやって書き出してみるとやっぱりわたしは原因論の住人。
目的論ワールドへのお引越し準備を進めつつ、感想文を続けます。


人生を大きな「物語」として捉えた時



人生を大きな「物語」として捉えた時、その因果律のわかりやすさ、ドラマチックな展開は心をとらえて放さない魅力があります。

p29

原因論の続きに書いてあったこれ。
そうなんですよね〜過去のちょっと辛い体験
忘れることってなかなか難しいし
悲劇のヒロインポジションに自分を置くと
人生の主人公感をネットリ味わえるんだもの。


怒りとは○○可能な「道具」


怒りとは出し入れ可能な「道具」なのです。

例)娘を怒鳴りつけていた時電話が鳴って、担任の先生からだったので声色を変えて一旦怒りを引っ込めたが、電話を切ったらまた怒り出す。

p35

これは自分の怒りを振り返っても心当たりしかない
「話し合い」という選択肢もあったのに「怒り」を持ち出したこと
数えきれないほどあったし
日々の不安や不満を燃料に怒りを育て
本来怒りの元凶とは関係ないであろう
逃げ場のない人に声を荒げたり暴力を振るうクソ野郎も然り。
サービス業や公務員の人は人一倍この被害多いんだろうな。
SNSのクソリプ職人の方々も、日々貯蓄した不満を怒りのクソリプに変換してるケース少なくないんだろうな。

性格や気質ではなく○○○スタイル


性格や気質のことを「ライフスタイル」という言葉で説明します。

「わたしは悲観的な性格だ」
「わたしは悲観的な“世界観”をもっている」

p48

↑ここは特に真面目な人やHSPの人にオススメしたいポイント
(もちのロン自分を含む)
自分は○○な性格だ。って枠組みが頑丈すぎたりしませんか?
わたしは無茶苦茶頑丈に建設しちゃってるんで
この世界観変換はやってみよ〜と思いました。
Overthesunのこの話の時にも思ったこととつながります。


1人好きな私が孤独を感じる理由

孤独を感じるのは、あなたがひとりだからではありません。あなたを取り巻く他者、社会、共同体があり、そこから疎外されていると実感するからこそ、孤独なのです。我々は孤独を感じるのにも他者を必要とします。すなわち人は、社会的な文脈においてのみ、「個人」になるのです。p71

p71

昔mixiに寂しがり屋の1人好きってコミュニティあって当然わたしも入ってたけども(笑)こうやって言葉にされると胸が痛いっすね図星すぎて。

3人以上で集まると、どうしても全員共通の話題って難しくって
地元が一緒、学歴が類似、共通の友人の有無、仕事してるしてない、既婚未婚、子あり子なし、共通の推し、雇用形態、家族構成などなど
どうしても一部の人だけで盛り上がることって多くって
その一部からあぶれた時、疎外感を感じて悲しいなって思います。
(悲しいなというオブラートを外すと、イライラします)

全部が共通してる人が集まってたとしたらとんでもない奇跡だし
そんな多様性の中でもみんなが参加できる雑談を振れる人っていて
すごく尊敬するし、少しでも近づきたいなって思っていても
なかなか実行するのは難しくって、引き続き練習が必要そうです。

不幸自慢王国の支配者


不幸自慢。生い立ちなど、自らに降りかかった不幸を、まるで自慢するかのように語る人。そして他者が慰めようとしたり、変化を促そうとしても、「あなたにはわたしの気持ちがわからない」と救いの手を払いのけるような人です。(中略)こうした人たちは、不幸であることによって「特別」であろうとし、不幸であるという一点において、人の上に立とうとします

p88

自らの不幸を武器に、相手を支配しようとする(中略)周囲の人々ーたとえば家族や友人ーを心配させ、その言動を束縛し、支配しようとしている。(中略)アドラーは「私たちの文化においては、弱さは非常に強くて権力がある」と指摘しているほどです。

p89

うわー。いるよねこういう人。延々といかに自分が不幸な人生を歩んできたかをまるで武勇伝のように語る人。おんなじ話何回もする人。人のリアクションを求める割には、人の言葉には聞く耳持たずで「あなたには私の気持ちなんてわからないでしょ!!!」って悲劇のヒロイン劇場をロングラン公演してる人。

なぁんて他人事のような感想を記載してみたけど、白状すると自分にも心当たりあって恥ずかしい。でもこれこうやって文字にされると人が離れていく要素満点なことに気づいてしまうし、とってもウザいから程々にしないとな悲劇のヒロイン劇場開催する時は。


本当はメモした感想まだまだあるのですが、思った以上に他人事ではなくて耳が痛いことてんこ盛りなので今日はここまでで一旦区切ろうと思います。

お読みいただいたみなさま、ありがとうございました。


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