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人間の本質そのもののような要素を鮮やかに描き出している…★劇評★【舞台=地熱(2021)】

 この芝居の主役は「労働」だ。とは言っても、労働組合の闘いを描くものでもないし、過労死を告発するものでもない。もちろん、テーマは働くことの歓びや金儲けの楽しみでもない。それは登場人物それぞれの額に汗として張り付き、上気した顔の紅みとしてあらわれる、生きるための「労働」そのものだ。そんな土着的で人間の本質そのもののような要素を鮮やかに描き出している三好十郎の名作戯曲「地熱」が劇団民藝によって上演された。各世代に実力派、個性派を擁する劇団民藝ならではの配役で、三好の骨太な会話劇をいっそう力強く、そして繊細な作品にしていた。演出は田中麻衣子。(画像は舞台「地熱」とは関係ありません。イメージです)
 舞台「地熱」は2月6~14日に東京・新宿南口の紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAで上演された。公演はすべて終了しています。

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★舞台「地熱」公演情報=公演はすべて終了しています

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