重松佑 / Shhh inc.

Shhh Inc. founder / 宣伝会議プロジェクトマネジメント基礎講座講師 …

重松佑 / Shhh inc.

Shhh Inc. founder / 宣伝会議プロジェクトマネジメント基礎講座講師 / ロフトワークを経て独立。主にクライアントワークのデザインプロジェクトをやっています。 https://shhh.jp/

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    Webサイトやデザイン制作のことについて書いた記事まとめ

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    見た映画と読んだ本の感想まとめ

  • Shhhで話題になった美しいものの数々

    クリエイティブディレクション&デザインの会社Shhhで話題になった「静謐で、美しいもの」

最近の記事

外部パートナー(業務委託)を募集しています👋

Shhh inc.(株式会社シー) は2019年の設立から現在まで、2名(ディレクター1名、デザイナー1名)でウェブサイトを中心としたデザイン業務を行っています。近年ウェブサイト制作へのご依頼・お問い合わせを頂く機会が増え、また請け負う業務範囲や内容も拡大傾向にある事から、外部の優れたパートナーの方々とご一緒に取り組める機会を増やしていきたいと考えています。 デザインを通して「大切となるものをつくること」そのために「備わる美質を正しく理解し、表すこと」という私たちのアプロー

    • エレベーターピッチをカスタマイズ。「らしさ」をもっと深く描けるように。

      エレベーターに乗っているくらいの短い時間でビジネスやサービス、プロダクトの核心を伝える文章をつくる手法のエレベーターピッチ。ターゲットユーザーや、顧客ニーズ、競合との差別化要因などを端的に整理することができるため、私たちは多くのプロジェクトで「自社らしさ」「サービスらしさ」などをまとめる際にワークショップとして取り入れています。 一般的なエレベーターピッチの文章構成は次のようになっています。 例えば、noteのエレベーターピッチを考えてみます。公開されているミッション・ビ

      • 2024年1-2月に読んだ本

        歌わないキビタキ / 梨木 香歩これまでの梨木さんの、どの本よりも強く病や死に向き合い、それが転じて生についても考えている。山荘に訪れる小鳥や動物たちの習性を見つめ山庭の植物の生存戦略に思いを馳せつつ、よく生きるとは一体どういうことなのだろうかと思案している。ナチュラリストとしての丁寧な自然描写の中に心情がさらりと綴られていくが、水面下で抱える「よく生きるとはどういうことか」という大きな問いとつながる瞬間が度々ありドキリする箇所が何度もある。 本心 / 平野 啓一郎2040

        • 2023年に読んで良かった絵本

          上の子は11歳になり、寝る前に「何か読んで」と本を持ってくることがやっとなくなりました(少し寂しい)が、妹は6歳になり、物語として絵本を楽しめるようになってきました。 ハエをのみこんだおばあさん / シムズ・タバックアメリカで歌われる子どもの歌が原作となっているとのこと。ハエをのみこんだおばあさんが、ハエをつかまえるためにクモをのみこんで、次はクモをつかまえるためにトリをのみこんで……と、次々と大きな生き物をのみこんでいってしまうおばあさん。一体おばあさんのお腹はどうなって

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        記事

          2023年に読んでよかった本

          2023年は50冊の本を読みました。その中でも特に良かった10冊をまとめてみます。 深い河 / 遠藤 周作これまでに読んだ小説の中で1番面白かったんじゃないか。誇張なしに、そう思えるほど圧倒的な物語だった。生きていくうえで誰しもが抱える「業」や「性」、拭うことのできない過去や、過ちと共に生きることの苦味が、ガンジス川という聖河を舞台に、登場人物それぞれの物語として紡がれていく。山から湧き出た小さな流れがやがて集まり大河になるように、一人ひとりの小さな日常が集まって「個」を超

          2023年に読んでよかった本

          2023年に聞いて良かった音楽アルバム

          Spotifyの2023年まとめによると今年の再生時間は「52,226分」聴いた楽曲数は「7,526曲」でした。ジャズを中心に約870時間聴いた中から、特によかったアルバム18枚をまとめてみます。 Alive at the Village Vanguard / Fred Hersch, Esperanza Spaldingエスペランサ・スポルディングとフレッド・ハーシュのデュオ・ライブアルバム。自身のアルバムでは天賦の才が溢れすぎているエスペランサのスタンダード・ナンバーが

          2023年に聞いて良かった音楽アルバム

          How Much to Break Down into Tasks to Get the Website Built?

          It is often thought that a WBS is a Gantt chart of a schedule, but in fact it is important not only for scheduling, but also for estimating and assigning tasks with high accuracy. For example, by creating a WBS, it is possible to visualize

          How Much to Break Down into Tasks to Get the Website Built?

          How to create a website wireframe - 3 steps before opening Figma or XD

          I recently created wireframes for a large 1500-page corporate website with a team that included a production manager, a designer, a technical director, and an assistant, all of whom had different skills and experience. I broke down the wire

          How to create a website wireframe - 3 steps before opening Figma or XD

          2023年7-9月に読んだ本

          吉里吉里人 / 井上ひさし今後どこかで誰かに「好きな本は?」と聞かれたら、真っ先に「吉里吉里人」と答えようと思う。全編を貫くユーモアとアイロニーと社会風刺。深い問題提起を含みながら、常に笑いとエロとナンセンスで軽やかに包んでいて、どこを切り取っても甘さと苦さが同居しているような味わいの小説だった。井上ひさしの名言「むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをおもしろく、おもしろいことをまじめに、まじめなことをゆかいに、そしてゆかいなことはあくまでゆかいに」を

          2023年7-9月に読んだ本

          Webサイト制作の要件定義書の確認項目

          プロジェクトのキックオフ前後に作成する要件定義書。確認の抜け漏れを最小限に抑えるには、どのようなことを記載しておくべきか。そして、メンバーへのスムーズな共有と、その後の円滑なプロジェクト進行のための、良い要件定義書とはどのようなものだろう。自分たち用のメモも兼ねて「Webサイト制作プロジェクトの要件定義書」の確認項目をnoteに整理してみます。 1. プロジェクト概要1-1. 背景 プロジェクトを発案するに至った背景です。現状の課題、ビジネス要件の変化、ユーザーの変化、社

          Webサイト制作の要件定義書の確認項目

          2023年5-6月に読んだ本

          街とその不確かな壁 / 村上 春樹村上春樹による村上春樹トリビュートというような作品でしょうか。ちょうど同じ時期に、シネマティック・オーケストラの初期アルバム『Every Day』の20th Anniversary Editionが新曲を交えてリイシューされていたので聴きながら読んでいて、懐かしさと新しさが同居して時間感覚が痺れていくような感覚に存分に浸れた。 取材・執筆・推敲 書く人の教科書 / 古賀 史健熱い本だった。最後のページまで全力で駆けるように書かれていて、ぐい

          2023年5-6月に読んだ本

          <続編>Webサイトのワイヤーフレームの作り方 ― FigmaやXDを開いた後の工程

          以前、Webサイトのワイヤーフレームの作り方 ― FigmaやXDを開く前の3ステップという記事を書きました。 この記事ではワイヤーフレームを作成するとき、FigmaやXDを開いて手を動かす前に、情報設計をどのように整理し、考えていくかについてまとめています。記事内でWebサイトでワイヤーフレームを作成するときに注意したい点として、下記のように書きました。 情報の優先度、情報の量、情報の回遊性といったIA(情報設計)を考え抜くことはワイヤーフレーム作成において最も重要です

          <続編>Webサイトのワイヤーフレームの作り方 ― FigmaやXDを開いた後の工程

          2023年2-3月に読んだ本

          時の余白に(正・続・続々) / 芥川喜好目が覚めるという表現では足りない、自分の中の蒙に光があたり、それを「面白い」と呼ぶということを実際に体感できるほど新たな眼差しを得ることのできる本だった。しばらくはこの本を案内書として、日本の近代が置き去りにしてきた美術の中に、自分自身と本来は地続きのはずの美意識の在り方を探していこうと思う。「続々」が現在新刊として発売中。 美の考古学 / 松木武彦約80万年前に出現したとされる「左右対称の石斧」から、7世紀になり「古墳が衰え古代寺院

          2023年2-3月に読んだ本

          2023年1月に読んだ本

          深い河 / 遠藤周作これまでに読んだ小説の中で一番面白かったんじゃないか。誇張なしにそう思えるほど圧倒的な物語だった。誰しもが抱える「業」や「性」、拭うことのできない過去や、過ちと共に生きることの苦味が、ガンジス川という聖河を舞台に、登場人物それぞれの生き様として語られていく。山から湧き出た小さな流れが次第に集まり大河になるように、一人ひとりの小さな日常が集まって「個」を超える大きな物語となっていく構成も素晴らしく、ただただ胸を打たれる読書体験だった。 わたしが・棄てた・女

          2023年1月に読んだ本

          2022年に読んでよかった本

          2022年は61冊の本を読みました。その中でも特に良かった10冊をまとめてみます。 リハビリの夜 / 熊谷 晋一郎これまでどこでも聞いたことないことが語られている。という驚きに満ちた本だった。外部から一方的に与えられる「規範的な運動イメージ」と、障害のある著者自身の体の「オリジナルな運動イメージ」の狭間で生じる、押し付けられた規範を達成できないことへの敗北感や劣等感。そして、それらの中に生じる官能という個人の内面に深く根ざした内容から、世界に注ぐまなざしや、個と個の関係性を

          2022年に読んでよかった本

          2022年に読んでよかった絵本

          下の子が5歳になり、選り好みが強くなってきたので寝る前に読む絵本の傾向も昨年よりもグッと若返りました。10歳になる上の子も今でもときどき一緒に読んでます。あと3〜4年は子ども達と一緒に絵本を読めるかな。 なずず このっぺ? / 作)カーソン・エリス、訳)アーサー・ビナード昆虫語で書かれた絵本。というと、ただ奇をてらったように聞こえてしまうけど、(人間の)言葉を使わずとも分かるハラハラドキドキするようなストーリー展開の見事さ、四季を通じた生命の輝きを描き出す作者の眼差しは、地

          2022年に読んでよかった絵本