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2023年ベストドラマ トップ10

相変わらず配信ドラマが面白いですが、伴って地上波も良質で工夫の効いた作品が次々と。今年は今まで以上にドラマを追う年にしていきたい。


10位 時をかけるな、恋人たち

ヨーロッパ企画の上田誠が脚本を手掛けたタイムトラベルラブコメディ。30分尺の軽快なテンポながら「エターナル・サンシャイン」的な意匠も散りばめられており、人と人とが巡り合う可能性へのときめきが躍如する物語。細やかな伏線や考察を導く作劇でありつつ、それはさておける本筋のパワー。


9位 舞妓さんちのまかないさん

是枝裕和が総合演出を手掛けたNetflixドラマ。やはり森七菜とこのチームの相性は凄まじかった。言葉の発し方、間の取り方、自然な抑制と無邪気を行き来する強烈なコントロール力、圧巻。主人公なのに、あくまで媒介者として人と人をほぐして繋げる立ち位置というのもハマり役だった。



8位 ロキ シーズン2

MCUの傑作ドラマ。頭痛くなるような展開の数々の先、とても上質な時間モノのSF大作としての余韻が押し寄せる。ロキってこんなヤツだったか?と思うような瞬間は数あれど、他者を想うことの可能性や“人は変われる”ことへの目線に繋がっていてグッとくる。最後のメビウスの台詞、じんときた。


7位 パリピ孔明

森山未來が出てるというだけで観たらとんでもない良作でたまげた。トびまくった設定も、ルックのクオリティと音楽のホンモノ度でなぜか説得力を保てるし、"ふざけてる人が一人もいないのにコメディ"という理想的な魅力があった。森山未來とアヴちゃんの物語としての側面も、非常に感慨深い。



6位 ムービング

ボーイミーツガール+特殊能力な青春譚と、血生臭い暗殺劇、果てはポリティカルアクションから異能力大戦まで要素詰め込みまくりのミクスチャードラマ。特に主人公の少年が高揚感で能力が発動するという「フリクリ」的な要素があるのが良かった。親から子へ、その継承は祈りか、呪いか。



5位 季節のない街

「あまちゃん」が“可哀想じゃない”被災地を描いたことに驚嘆した人間なので、クドカンが10年経ちよりエネルギッシュに風土を描いた本作にやはり食らった。ケア、寄り添い、全て自分本意である可能性と向き合わねば、と。




4位 ガンニバル

陰湿で嫌な気分を摂取したい時にうってつけの1作。スマホで観てたのに逃げ場ないくらいの最悪な緊張感がずっとあって最高だった。巻き込まれ方じゃなくてガンガン相手を煽っていく好戦タイプの主人公なのも面白すぎた。やめとけってことをやり続けるからあんまり可哀想に思えないのが良い。


3位 こっち向いてよ向井くん

最初はただの古傷エグり系の恋愛ドラマと思ってたけど、自己嫌悪にも自己愛にも行き過ぎない”他者と在る人生“の希望を描く傑作だった。人間の不合理さを描く精度が素晴らしい。頭でっかちにならず動き出す勇気をくれる。


2位 サクセッション シーズン4

最低最悪の大富豪の跡継ぎ争い、遂に決着。誰1人信用ならない、クソオブクソのつるべ打ちを経て、なぜこんな結末を、、と虚脱する凄まじい物語。様々なシーンを振り返ってはみるが最初から分かっていたような気もしてくる。支配と抑圧、その逃れられなさを喉元に突きつけられる凶悪な傑作。


1位 ブラッシュアップライフ

日常の先にあるややシニカルな笑いを描くことに徹しながらいつしか大きな物語を描き、ラスト30分を他愛ないお喋りに費やしていたのが完璧。どんな世界線でも、無駄話とノスタルジアがあれば出会い直せる。バカリズムが書いた教科書通りじゃないこの平熱なドラマも、きっと誰かを抱きしめてる。



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