- 運営しているクリエイター
記事一覧
Rhizobium rhizogenes 毛状根形質転換法
ここでは、Rhizobium rhizogenesを用いた毛状根形質転換法を紹介します。
Rhizobium rhizogenesは、通常の植物形質転換法でよく用いられるRhizobium radiobactor (旧名:Agrobacterium tumefaciens)と異なり、カルスではなく毛状根を誘導する。この菌を用いた形質転換法では、遺伝子を導入した形質転換体を個体として単離・維持する
N. benthamianaの葉を用いた外来遺伝子の一過的発現法
タンパク質の植物細胞内局在を早く解析したい、あるタンパク質Aと別のタンパク質Bの植物細胞内での結合、複合体の形成および局在を解析したい場合、N. benthamianaの葉を用いたAgrobacterium infiltration法が便利です(オリジナルの方法;Voinnet et al., 2003, 例:Hanano and Goto., 2011)。
ここでは、その方法について紹介します。
ClearSeeを使ったシロイヌナズナ植物の透明化
植物体や植物細胞は葉緑体の自家蛍光が強く、そのままでは蛍光顕微鏡観察が困難なことがあります。
GUS染色の場合には、エタノールや抱水クロラールを用いて透明化を行うことができますが(https://note.mu/shigeruhanano/n/n1a25755d2899)、蛍光タンパク質を用いた染色では色素が抜けてしまうため、それらの代わりにClearSee (Wako Code No. 031
シロイヌナズナの交配
シロイヌナズナの交配について。
要するに、雄しべの花粉を雌しべに受粉させるだけなのですが、シロイヌナズナの花は小さく、ほったらかしにしておくと自家受粉するので、交配は意外とめんどくさいです。
用意するものは精密ピンセット(私は#5を用いています)、実体顕微鏡、シャーレ、セロテープ。
1. まず、1.5 cm程度と3 cm程度の長さの異なるセロテープを用意し、貼り合わせます。
2. あらかじめ
簡便 大腸菌コンピテントセルの作製法
1. コンピテントセルを作りたい大腸菌をOD0.3-0.4に増やします。形質転換したい1 DNAサンプルあたり2 mLのLBで培養します。28℃くらいの低温で培養した方が形質転換効率は良くなりますが、生育は遅くなります。
2. 増やした大腸菌を1.5mlチューブに移して5,000rpm、5分間遠心して上清を捨てます。
3. 沈殿させた大腸菌を1 mL程度の50mM CaCl2に懸濁し、再び遠心
シロイヌナズナの胚の単離方法
シロイヌナズナの胚珠から胚を取り出す方法を教わったのでメモ。
1. まず、鞘を10個程度切り取ります。
2. 切り取った鞘をテープに貼り付け、シャーレに固定します。
3. シャーレの上には水滴を適当量のせます。水の代わりに10〜20%程度のグリセロール溶液を用いれば乾燥を防ぐことができます。
4. 実体顕微鏡下で、注射針や先の細いピンセットを使って鞘を開きます。
5. 胚珠を集め
トマト(マイクロトム)の種子の取り方
1. 果実を赤道面で分割し、中のゼリーごとビーカーに取り出す。
2. セリーが充分に浸る程度の0.8-1% HCl(塩酸)を加え、スタラーバーで 1時間程度攪拌し続ける。
3. 目視でゼリーのドロドロした部分がサラサラとした感じになったら、塩酸溶液をゴミ用のビーカーに捨てて、種子は何度か水を入れ替えてリンス。塩酸はpH調整後、廃棄。
4. 茶こしに通し、種子を回収。
*茶こしは、ディスポー
アグロとの共培養によるトマト形質転換
<形質転換用培地>
Z1培地
MS 2% sucrose with vitamin 0.8% agarに 1 mg/L t-zeatin を加えたもの。
Z1CK
MS 2% sucrose with vitamin 0.8% agarに 1 mg/L t-zeatin、100 mg/L カナマイシン、200 mg/L カルベニシリンを加えたもの。
Z02CK
MS 2% sucrose wi
トマト種子の滅菌播種
1. 15 mL ファルコンチューブに種子をいれて、 0.04% TritonX, 0.25% 次亜塩素酸(アンチフォルミン)を10 mL加える。
2. ボルテックスで激しく撹拌
3. チューブを寝かせておく
4. 5分ごとにボルテックス
5. 15-30分経過したら、滅菌水で3回リンス。
6. プレートに播種する。
14L 25℃、10D 18℃(常に25度でも可)
プレートはMS
酵母2ハイブリッド法によるタンパク質相互作用の解析
酵母2ハイブリッド法は、タンパク質間相互作用を簡便に解析するのに一般的に使われている手法の一つです。主に、転写活性化ドメインとDNA結合ドメインのそれぞれに目的のタンパク質をコードする遺伝子を融合させたプラスミドを共発現させて、転写因子を再構成することによって相互作用を検出する系が用いられます。目的のタンパク質同士が相互作用すれば、転写活性化ドメインとDNA結合ドメインが複合体を形成し、下流の
もっとみる