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何億光年先の話しより、目の前の靴に集中せねば。

シロクロ製靴はスニーカーのテイストを取り入れた革靴を作っていこうと考えていて、注文を受けた靴はもちろん、その指針に沿って作るつもりでいます。

自分が、豊富にデザインを描けるタイプでも
トラディショナルな靴のデザインが浮かぶタイプでもない。という理由もないわけではないけれど。

ゴム底とは言え、アッパーに革を使い「革靴」然とした佇まいの靴ではなくて、
より一般的なスニーカーのデザインを引用したほうが肩肘を張らずに履いてもらえるんじゃないかしら。革靴をもっと身近に感じて欲しい。そんな想いから。

▼ 自己紹介
  伊藤孝 / シロクロ製靴

作ることを再開した母親の靴。
先日の隈取模様から丁寧に線を抽出して
自分も満足するシンプルなスニーカーのデザインを描き終えました...が、考えます。

果たしてシロクロ製靴の指針を貫くことが
あの人の足にベストなのでしょうか?

自分の意志を尊重するか、母親の足を尊重するか悩みましたが
一旦白紙に戻してデザインを練り直します。

足の変形にあまり目がいかないように
モカを描き入れよう。
指の付け根を余裕を持って避けた羽根の形にしよう。
導き出されたのは、なんとも革靴然としたデザイン。


もし僕にもっとデザイン力があれば、指針にも沿い、母親も満足する靴が描けたのかもしれません。しかし今のベストは自分よりも母親のこと。
なんとも心優しい息子じゃないですか。
(自分で言うかな、そういうの)
母親をお客様に置き換えて考えたら
当たり前のことなのですが。

かと言ってなんでも屋になるつもりも
毛頭ないから自分の意志とバランスを取るのが難しい。

多分これからも揺れながら靴を作っていくことになるのでしょう。
いつか振り返ったときに
シロクロ製靴っぽいよね、
伊藤孝っぽいよねって言われる靴たちが
見えてくればいいのかな。

そんな何億光年先の話しは置いといて
デザインをようやく描き終えたこの靴の
次の作業を進めます。

11月、12月とガクッと失速してしまいましたが、気を取り直して来年は通年一定のペースで靴作りを進められたらと思います。

コロナの情勢が一日でも早く好転することを。
家族や友人たちと胸張って会える日常が戻ることを。一足でも多く靴が売れる世の中になることを祈ります。

来年は良い年でありますように。



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   伊藤孝|シロクロ製靴(奈良の小さな靴製作所)
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