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[読書感想文?]愛着障害❤︎愛着の問題を抱えるこどもをどう理解し、どう支援するか❓

「愛着障害❤︎愛着の問題を抱えるこどもをどう理解し、どう支援するか❓
アセスメントと具体的支援のポイント」
米沢好史著
福村出版


愛着障害?
よく知らないけれど
目の前のこの困った子どもを
どうすれば良いのか教えて欲しい
そんな人におすすめ。

具体的な事例を通して
子どもの心、子どもの目線から
見える世界への理解が深まる一冊。

愛着障害について詳しく知りたい人は、

こちらから読むと良いと思います。


本書は、不適切行動をする子どもが
『なぜ』そのような行動をとるのか
『どのように』接したらよいのか
『どのように接したらいけないのか』

この3ポイントを把握できる良書です。

多くの事例があって勉強になります。
本書で取り扱っている事例の中で
白土が個人的にめちゃくちゃ困ると
思った事例のタイトルを紹介します。

・褒めたのに、パニック的に暴れました
・挑発してトラブルを発生させ、もめごとをつくって喜びます
・他の子どもや、他の生徒に抱きつき、そのことで嫌がられても喜びます
・授業を抜け出し、追いかけると逃げます
 『もう好きにしたら』というと激怒します
・『にらまれた』『笑われた』と訴えながら、『一生呪ってやる』などと
 ひどい暴言を言い続けます


めちゃくちゃ困る・・・・・・・

白土は、何となく、がんばれ、先生。
という気持ちになってしまいます。
この事例の発信元が、
どう見ても保育士、教員だからです。

この本は、保護者向けというよりは、
キーパーソンとして奮闘されている方のために
作られている感じがします。

保護者支援の項目もあります。

『保護者が優しく接しているのに、
 こどもに愛着の問題があるのはどうしてですか』


この悩み、結構あるのではないかと思います。
その原因は複数あるのですが、そのうちの一つ、
親の気持ちを、子供が受け取っていないケースについて
『キーパーソンが橋渡し支援をする』という提案が
なるほどな、思いました。

お母さんの言葉を子どもに伝えて
子どもの気持ちをお母さんに伝える
キーパーソン

その役割は、
保育士や教員の仕事のようになって
いるのではないかと思います。

この業種、負担が多いかな、と思います。
本当に毎日ご苦労様です。

この事例の子どもがやがて大人になり、
自分のコミュニティに登場することを
考えてみると、無理解なままでは
お互い辛いと思いました。

理解する力が必要です。


本書は、

誰かのキーパーソンに
なる時のための
地図になると思いました。

キーパーソンとして
役目を果たそうとしている人の
悩みも勉強になります。

『子どもの情報を伝えても聞く耳を持たない保護者、同僚の教師、保育士、指導者にどう対応すれば?』



聞く耳を持たない人へのアプローチは
すぐ実践できるシンプルな対応でした。

一つだけ伝える
「こういうことなのでこうしてください」と
支援とセットで伝える


確かに、「こうしてください」だけだと、なぜ?となって、
必要があるのか分かりませんよね。
とても分かりやすいです。

本書の良いところは、徹底して客観的かつ合理的なところです。
誰も悪くありません。読んでいくうちに、自分の行動を変えると
相手の行動も変わるのではないかというビジョンが見えてきます。

こうしてみてください、という本書の指示を淡々と守って動くと
自分の感情が入り込まないので至極理性的に行動し移すことが
でき、心が楽になって、余裕が生まれると思います。
余裕が生まれると、物事を俯瞰して見ることができるようになり、
相手の行動を、よく観察して、気づきを得ることもあるでしょう。

本書の本質は、この点にあるのかな?
と、思いました。


最後に
誰かのキーパーソンと
なっておられるすべての方へ

どうかご自愛ください。
あなたが1番大切です。






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