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記事一覧

Interview19/人生を映画のように

グスタボ(ブラジル人・語学学校教師) 語学学校の担任、グスタボ先生は、 ポジティブな雰囲気でいつも生き生きしていて、 生徒からよく慕われていました。 明るさはラテンアメリカ人のイメージそのもの。 でも細やかな気配りは、イメージと少し違うような。 先生は授業中によく、 楽しそうに家族の話をしていました。 「うちの嫁が怖くてさあ」とか 「思春期の娘がね」とか。 その話は、日本でもよく耳にするような内容で、 どの国でもお父さんはお父さんなんだなと 少し意外に思いました。 カル

Interview18-②/なんで仲良くなれたかな

ナサさん【左】(語学学校のクラスメイト・日本人・3か月間留学中) ナオコ【右】(語学学校のクラスメイト・日本人・1年間ワーホリ中) 語学学校で知り合った3人で、 10日間のニューヨーク旅行へ行きました。 その道中、セントラルパークで体を休めながら お話を聞かせていただきました。 前回は、2人がトロントにたどり着くまでのお話。 今回は、滞在3か月間での経験やこれからについてのお話です。 旅の中でできた友達と、旅の中で旅をするのは、 なんだか新鮮でした。 知り合って1か月も

Interview18-①/なんで仲良くなれたかな

ナサさん【左】(語学学校のクラスメイト・日本人・3か月間留学中) ナオコ【右】(語学学校のクラスメイト・日本人・1年間ワーホリ中) アメリカ大陸の東側に位置するトロントは ニューヨークにも近く、 日本の国内旅行のような感覚で 気軽に遊びに行くことができます。 この日、語学学校で知り合った友達と3人で 10日間のニューヨーク旅行に来ていて、 その道中、セントラルパークにて お話を聞かせていただきました。 今回は2人の「過去編」「未来編」の 2つの記事に分けて紹介していきます。

Interview 17/"小さな地球"に暮らす

リナ(ホストマザー・アフガニスタン出身) ルイス(ホストファザー・メキシコ出身) バッキ―(2人の愛犬・ポメラニアンとハスキーの雑種) 「人種のサラダボウル」「モザイクシティ」 「マルチカルチャー」など さまざまな国籍の人が集うトロントは、 いろんな言葉で例えられます。 私のお気に入りのたとえは「小さな地球」です。 大袈裟に聞こえますが、これが結構本当で、 カナディアンに会うのがちょっと難しいくらい、 町はいろんな国から来た人でないまぜになっていました。 地球をミニマムサイ

Interview16/高い壁、どう楽しもう

えみこさん(トロント在住・高知県よさこいアンバサダー絆国際チーム代表・日本語英語学校経営者) 縁あって、私はトロントでよさこいチームに入り、 代表のえみこさんと仲良くなりました。 国籍の入り混じるチームをけん引しながらも、 よさこいを世界に広めようと、カナダに留まることなく 世界中を飛び回っているえみこさん。 その一方で日本語・英語教師の顔も持ち、 おまけに高所恐怖症でありながら 趣味はロッククライミングという、 字面の通りバイタリティにあふれる方です。 出会って間もない

Interview15/This is my turn

モニカ(ブラジル出身・語学学校のクラスメイト) 10代後半から20代の生徒が中心の語学学校で、 授業中に誰よりも質問をし、発言をし、 「あなたも言ってみ!」と周りに助け舟まで 出してくれる、素敵な大人の生徒がいました。 私の同級生の1人、モニカさんです。 ブラジルでの仕事を1か月間お休みし、 英語を学ぶためにトロントに来たといいます。 物怖じのない快活な人、という第一印象は、 その後も変わることはありませんでした。 ブラジルだろうと日本だろうと 生まれ育った場所は関係なく

Interview14/ほんと、人生って。

Tさん(Kさんの奥さん・語学学校のクラスメイト) Kさん(Tさんの旦那さん・同じ学校の生徒) 語学学校入学当初、同じクラスになった日本人女性のTさん。 消極的な私はいつも同じ席・同じクラスでこじんまりとしていましたが、 彼女はどんどん席を変え、クラスを変え、 いろんな人と交流を楽しんでいました。 その姿のなんとかっこいいことか。 さて私は学校内で、彼女が日本人らしき男性と一緒にいる姿をよく見かけていました。 聞けば旦那さんで、日本から一緒に留学に来たとのこと。 夫婦旅行な

Interview13/居場所の“耕し方”

前原さん(元バイト仲間・児童養護施設職員) なっちゃん(元バイト仲間・保育士) 大学一年生の頃、バイト先のイタリアンレストランに、 同い年の“前原さん”が入ってきました。 彼女は少しおっちょこちょいな性格で、 忙しい時には周りから少し冷たい対応を受けていたこともありました。 その様子を見て私は、 彼女は長くは続かないかもなと 心の中で思っていました(前原さん、ごめん!)。 ですが前原さん、仕事を辞めないどころか、 時が経っていつの間にか、 お店で一番の人気者になっていまし

Interview12/何も問題ない。

さつき(写真家) 私は大学時代、他大学のサークルに入っていたこともあり、 自分が通っている大学でできた仲良しの友達といえば 片手で数えられる程度でした。 その中の貴重な1人がさつきです。 たまたまゼミが一緒で、ノリが似ていて、 授業は合えば一緒に受けるという感じで、 いつも一緒にいたわけではないけど、 でもなんかずっと隣にいた友達です。 それでさつきは隣でずっと写真を撮っていました。 さつきは写真を撮ることが好きで、 卒業後に憧れの写真家に弟子入りし、 カメラの道へと進み

interview11/ここ「ふるさと」かもしれない

金子さん(よさこいチーム代表 兼 ディレクター) 3年前、友達に誘われて よさこいの社会人サークルに参加しました。 よさこいとは、 チーム皆で趣向を凝らした和装を身にまとい、 「鳴子」というカスタネットみたいな楽器を手※に、 和と現代音楽とが融合した曲にのって町を踊り歩く 日本のダンスの一つです。 戦後の貧しく暗い時代、高知県の商店街の人々が 町を活気づけるために始まったと言われています。 (※違う小道具を持つこともあります) サークルの代表、金子さんは その団体と別にも

interview10/ハサミとともに海を渡って

ナナさん(美容師) カナダ出発前、今までやってみたかったブリーチに挑戦しました。 お願いしたのは、大学時代からお世話になっているヘアスタイリストのナナさんです。 実はナナさん、カナダでのワーキングホリデーを経験された方で、 私がワーホリを考えるきっかけになった方でもあります。 さて予約の連絡をしたころ、ナナさんより 「ブリーチ、少し長めに時間をみていただけたらうれしいです」とお返事がきました。 長めの時間……それって取材にうってつけ。 普段なら美容師さんがいろいろ聞いてく

interview9/お坊さん、死ぬことは怖いですか?

お坊さん(都内のお寺のご住職) 少し前、祖父の七七日法要がありました。 ご住職がお話ししてくださった説法と、 そこでのやり取りになんだか心が温まったので、 記事にまとめてみようと思います。 (お話を聞いた日:2022年1月) 「信仰」はなんのために。――(ガラガラガラ)こんにちは。 お坊さん ああどうも。すみません今から着替えますね。 ――普段着、初めて見ました。茶色いシャツと作務衣の青いパンツ。おしゃれですね。 お坊さん ああそうですか。私らも普通の服を着るん

Interview8/面倒は御免。

れんちゃん(造園設計士) 面白い友達がいます。 この子のギャグとか言い回しを、 全然違う友達に言ってみせると、大体ウケる。 それで私が面白いとほめられてしまうと手柄を横取りした気分になるので、 「こないだやってたあれ、ウケたよ」と本人になるべく報告するようにしています。 同じ高校、同じ吹奏楽部だったれんちゃん。 創作ダンスの授業では、ポッケの裏地を外に出し魚を表現して踊っていたり、 バレンタインデーには、甘い物ばっかだと飽きちゃうからと 1人だけハート形の一口ハンバーグ

Interview7/ふわふわして、よし。

父(「日本茶喫茶 ギャラリー 楽風」オーナー) 埼玉県の浦和駅から歩いて10分、 それまでの街の風景を切り抜いたみたいに、突然現れる緑豊かな庭。 その中にぽつんと一軒、古民家カフェが建っています。 「日本茶喫茶 ギャラリー 楽風(らふ)」(以下、楽風)です。 1階のカフェスペースでは、隣で営業している老舗茶舗の日本茶が楽しめ、 2階はギャラリースペースで、時期によってさまざまな催しが楽しめます。 今回のインタビューは、楽風オーナー兼お隣の茶舗の店長で、私の父です。 とこ