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子どもおとなカフェ

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50代公立学校の教員が、群馬県前橋市を中心として子どもと大人が対話をする場を運営する上での日々雑感を綴ります。運営までのプロセスや、運営上で起こったこと、運営する上でのワクワク感… もっと読む
運営しているクリエイター

記事一覧

怒りのメッセージは、伝わらない。

怒りのメッセージは、伝わらない。

こんにちは。ニシムラです。

教室で全体に向けて叱責のメッセージを送ると、伝わって欲しい人には伝わらず、受け取らなくてもいい人が受け取ってしまい傷ついてしまう、ということがままあります。この現象は、教育の現場だけでなく、様々なコミュニケーションの場で起こり得る問題です。その背景には、人々が情報をどのように処理し、感情をどのように経験するかという、人間の心理の複雑さがあります。

一般に、怒りや批判

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今日の放課後カフェ日記791【対話型鑑賞会】

今日の放課後カフェ日記791【対話型鑑賞会】

学校外の方をお招きして生徒と繋ぐ企画「放課後カフェ」第二弾は、県美術館の方にお越しいただいての対話型鑑賞会でした。

会の冒頭に実施したのは、アートカードを用いての対話。目の前に並ぶ様々なカードサイズの芸術作品の中から、ファシリテーターの方の発するキーワードとイメージが一致するカードを選び、そのカードを選んだ理由を話す、というもの。なるほど、シンプルなキーワードでも感じ方は人それぞれということがわ

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今日のまなたび授業日記770【子どもと大人の対話の場、創出】

今日のまなたび授業日記770【子どもと大人の対話の場、創出】

市民活動の一環として始めた、子どもおとなカフェ。本日はそのファーストイベントを行いました。

大人の方6名と、自分が勤める学校の生徒たち3人に参加してもらい、地方創生カードゲーム×LEGO®️体験会を実施しました。

コンセプトは「子どもと大人が対等に対話をする場」。ともすれば説教しがちな空気になりますが、大人の皆さんが、子どもたちの声に真摯に耳を傾けてくださったおかげで、温かい雰囲気の中、会を無

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探究の質、情報の質

探究の質、情報の質

探究する生徒たちに、「一次情報に触れて」という話を未だによくします。

インターネットで得られる情報は、全て二次情報。そこから立てられる問いの質なんて、たかが知れてる。

「ディズニーランドに行ったことがある人は、ディズニーランドがどう言う場所か知ってる。でも、ディズニーランドに行ったことがない人は、人から聞いたり調べた情報からしか判断することができない。実際に行った人に比べて、得られる情報が少な

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今日の研修日記759【豊かな対話の時間に恍惚とする】

今日の研修日記759【豊かな対話の時間に恍惚とする】

以前執筆させていただいた「学びとビーイング」の集いに、参加してまいりました。会場は立命館大学東京キャンパス。

国内各地で秀でた取り組みをしている方々が集い、各テーマについて対話すると言うこの企画。控えめに言って、ものすごく心地の良い空間でした。

各々に熱い思いを語り、傾聴し、刺激を受ける。新たな発見や気づきをいただき、豊かな時間を過ごすことができました。

外に学びに出ることの素敵な点は、自分

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起業家の話を聞きながら、生徒に身につけて欲しい力について共に考える会、開きます

起業家の話を聞きながら、生徒に身につけて欲しい力について共に考える会、開きます

GEG Maebashiのニシムラです。

急なんですけど、10月7日(土)の18時から、GEG Sendai&Maebashiコラボ企画として、株式会社BYD代表取締役の井上創太さんにゲスト出演していただき、起業家のお話を伺いながら、学生のうちに探究で養っておきたい資質や能力について、参加者の皆さんと一緒に考えていくオンライン会を開きます。

今の所まだ来週土曜日の18時から時間空いてるよ、興味

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褒めるということ

褒めるということ

最近褒めるということについて、否定的な意見をよく目にする。

曰く「褒められるために頑張る子供が育つと、褒めてくれる大人がいなくなると頑張らなくなる」とのこと。

本当にそうなんですかね。僕はこの意見に懐疑的です。

頑張っている生徒がいたら「頑張っているね」と褒めてあげたい。

結果を出した生徒がいたら「よく頑張ったね」と褒めてあげたい。

プロセスを褒めてあげたい。結果も褒めてあげたい。

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今日のGEG研修日記758【哲学対話っぽいカフェ的な01】

今日のGEG研修日記758【哲学対話っぽいカフェ的な01】

どうも、GEG Maebashiのニシムラです。これまで結構な数のワークショップや研修会的なものでファシリテーション的なことをしてきましたが、今回は今までで一番不安でドキドキしたものとなりました。

なぜ不安だったかというと、自分自身に哲学対話の経験もないのにいきなり主催したからです(笑)先が全く読めなかったからです(笑)

WSDで学んだことを、これでもかとふんだんに詰め込んだワークショップにし

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誰もが日本の主役

誰もが日本の主役

主権者教育って言葉を最近よく聞きます。「みんな、選挙に行こう!」って文脈で。でもそれを主権者教育というのか、考えてみました。

主権者とは、国家の主権を有するもの、つまり我々国民です。国民が国民たるためには、選挙に行けば良いのか。否。人任せの螺旋構造がどこまでも続くだけ。

将来世代も今と同様の幸せを享受できるよう、現在世代が今の日本を自分ごと化することです。

「自分がこれからの日本を創るんだ」

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持続可能な宇和島に思うこと

持続可能な宇和島に思うこと

愛媛県宇和島市に来ました。愛媛県の南予地区では比較的大きな街ですが、出生数の少なさから、地域の持続可能性が懸念されています。今日はここで、持続可能な地域のあり方についてワークショップをさせていただきました。

普段関東にいるからピンと来ないのですが、四国の周辺の地域は、どうやら深刻な人不足に悩まされてるようです。あと10年もしたら、地域は本当に持続可能ではなくなってしまいます。

ワークショップと

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教科書を読みたい、と生徒が思えるまで

教科書を読みたい、と生徒が思えるまで

中学一年生の英語の教科書の中に、AsamiさんとJoshくんというキャラクターが出てきます。Joshくんはどちらかというと、積極的にAsamiさんに声がけするシーンが多くあります。

とあるレッスンで、Joshくんは”Thanks!”と応えているのに、Asamiさんは”Thank you”と応えている箇所が出てきました。

ここで生徒たちにこの2つの表現の違いを話したところ、生徒たち一様に

「ジ

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みんなにとってよい環境って、なんだろう?

みんなにとってよい環境って、なんだろう?

本日一日、環境について考える機会をいただきました。午前は脱炭素まちづくりカードゲームを体験し、午後は合意形成のためのファシリテーションを学び、家庭でできるエコな暮らしについて考える、というフルコース。

今日は環境SDGsファシリテーターという方が何名も参加されてまして。環境に感度の高い方が多くいらっしゃることを嬉しく思いました。

その一方で、自分。「環境ってなんだろう」という問いを今日一日ずっ

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前橋市商店街に思う

前橋市商店街に思う

もう40年も前の話になりましょうか。母に連れられて、よく前橋市の商店街に来ていました。当時はそれはもう活気にあふれた商店街でして。ここにくる喜びを感じたものでした。

それから時が過ぎ、一家に一台自家用車。そしていつの間にやら、一人に一台、マイカー。郊外型ショッピングモールがあちこちに林立し、寂れゆく市街地型商店街。前橋市商店街もその例外ではありませんでした。

そして本日。40年ぶりくらいに前橋

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誕生日の前日に、この一年を振り返る。

誕生日の前日に、この一年を振り返る。

悪くない一年でした。この一年も、自分の興味の赴くまま触手の伸びる方向に足を運び、知らないことを学び、教えを乞い、時の懊悩煩悶し、苦しみながら自分と向き合い、自分なりの答えを出してきました。

いつの頃からか、学びのポートフォリオを作っています。以下、完全自己満足51歳の自分の学びのポートフォリオです。

2022
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