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20240126「森の向こうへ」

森の向こうへ
視線の先に
白さが落ちる
耐え切れなくなって
生きてるなと思ってしまう
枝振りから滑り
自重を募らせ
冷たさの中で
自分を変化させてるだろう
まぶされた白粉で
木々の姿形を
陰影として
その向こうを覗く
そこに根付くまま
わたしはどうも
そこから先に行けないくらい
領域外の思考を募らせ
それら既に囲まれて
そのままを見る

とろとろの湯につかり
どうにもに似つかわしくない態で
遮られた迫の方まで
耳を澄ます
ばさりと落ち
聴き慣れない鳥声響き
滔々に流れる水は
まだ凍っていない
連戦は誰の間にも
間に合わず
切っ掛けさえあれば
進入しもしくは切り裂く
除かれたのは
わたしの方
それでいて
野生の衣を剥いで
雲間から
ちらほら
凍えるのは誰の身体なのだろう

熱を加え
とろとろに煮込み
混ぜ合わせられた動植物を
平らげる
飲み込まれた絆など
誰が穿ち誰が守り
その場を収奪してしまう
別の檻
囲まれたのはわたしの方
それでいて畏敬さえ抱え
その向こうまで
視野を広げ
広大なのに
ここに居てしまう
だからといって
逃げるでもなく
対峙するのなら
わたしは負けでもいいから
その含みを森からいただこう

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