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20231215「をちこちの身辺」

手足を働かせ
頭の中で何かを作って
わたしたちはお互いに休む
交代の時間になったら
力を加え
怠惰を募り
知的な組み替えで
ひと時を過ごす
時には旅に出たり
何もしない休日を過ごし
節目で何かを催す
いつの間にか疲れていたみたい
それでも元気だなんて
あなたは普通に
大丈夫って言っている
心配性なのはわたしだけれども
応援してるよとは言いはしない
きっともう少ししたら
ゆっくりできるだろう

眠りの最中
どこへも行けていないのに
様々な夢を見る
横たわった身体を失い
飛び立つ想像は
別のわたしを示す
雰囲気はあなたの姿
でも本当ではないそれは
わたしのどこかにしまってあった
わたしのそれ
何でもできる架空の設定
なのに見たい夢は
見られない算段になっている
四肢を捥がれた空蝉だとしても
新たに出ずる翼の飛翔で
舞い上がった希望や欲望
焦げるほどに高く飛んで
焼かれた影を遠くへ落とす
それでも見る景色はわたしのもの

夜が明けるまでの影絵
明るみに出る飛べないわたしたち
這いつくばった地面を耕し
家々を住処として
生活を遂行するまで
日のひかり射す片面を
少しずつ渡し
受け取る角度で
その時を知る
潮位を揺らし
わたしの範囲もなだらかに
預けたのなら
もう少し浜辺で佇む
水平線の向こうと
侵食されるわたしの側
退っ引きならないとしても
まだ明かりが灯るまでは
その淡いを漂う
静かに羽が空から降りて来る

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