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20240310「その手を差し伸べる」

いたいのいたいの飛んで行け
お腹がいたいって
さすってさすっても
いたいから
もう、ちくちくしくしく
代わってあげられるなら
代わってやりたいのに
いたみが治らないから
もう心配で
なんかしてあげようとも
何したらいいのかいいのか
お医者さんに診てもらえたら
いろいろ診てくれるだろうけど
そこまではないみたいようで
けれどひどくなったら
困ってしまうから
どうしようって
自分のお腹もさすってみても
どうにもならないのに

眠れ眠れ
疲れたら眠ったらいい
撫でてあげて
撫でさせてあげてもらって
艶々の毛並みで
自分のどこかも
滑らかになって
気持ちいいけれど
本当の所はどうなのだろう
いつも素っ気ないけれど
吠えてはこないから
それほどでもないだろう
指先に心臓が動いて
わたしたちも同様に
ここで生きている
ゆっくりして
せかせかして
何が何のかを知らないで
どこかで知ってることもある

手当ての報酬と
手当ての労りで
労いのことばを送る
内容はあってないようなこと
何かを伝えたいのに
ことばにならないのは
どうしてだろう
小さい頃から学んできただろうに
伝えたいそれを言い表せないのは
なぜなんだろう
理解できないことばの咆哮
それでいて何かを伝える合図
ただ寄り添って
そばに居るだけ
境遇は同じ
生きていることが
不思議なのだと
そう思えばいい
そしてまたその手を差し伸べている

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