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日々想うこと、いろいろ。

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色々とものを考えながら生きています。
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#双極性障害

指先の小さな切り傷が教えてくれたほんとうのわたし

双極性障害を患うまでの14年間、コンサルティング会社を経営していた。 時差の関係する仕事だったため、一人で24時間電話に応対していた。もっと業績を上げたい、もっと感謝されたい、もっと有名になりたい、ひとかどの人間になりたい、とひたすら上を目指して突き進む毎日だった。血が沸騰しているような高揚感が常に私を突き動かしていた。 双極性障害を発症して身体が全く動かなくなった当初は、病院で処方される覚醒剤を服用してでも仕事をこなそうと努力した。でも病には勝てなかった。会社を人に譲り

おばちゃんが違和感を感じる最近の言葉

歳をとって頑固になったのか、偏屈になったのか、巷にあふれている言葉に違和感を感じることがちょくちょくある。「安心安全」と「勇気と感動を与えたい」だ。 「ヤバイ」「ほぼほぼ」は単に私が時代についていけていないだけなので良いとして、上の二つは前々から気になって仕方がないのだ。 「安心安全」 「安心」と「安全」がセットになって「安心安全」として使われるようになったのは、東日本大震災がきっかけだと思う。あの頃からあちこちで「安心安全なまちづくりを目指します」「安心安全にこのサー

暮らしにちょっとしたワクワクを加えてみると一年はどう変わるか

毎日ぼーっと過ごしているわけではない。でも、30歳を過ぎたあたりから、一年がとっても短く感じられるようになった。40歳を超え、一日、一週間があっという間に過ぎていく。2021年も、なぁんにも起こらないままに早5ヶ月が過ぎてしまった。 いかん、これではあっという間に歳を取ってしまう。なんとか一日を長く感じられる暮らし方はできないだろうか。 考えてみれば、私が超重い鬱で絶不調だった頃、一日がとても長かった。辛く苦しい日中を過ごし、夜になると「やっとゴールがやってきた」と思った

理不尽に自分を責める前に

月一の美容院に行ってきた。 先月は「これから髪を伸ばしたい」と伝えたにもかかわらず、過去最高レベルのショートカットになり、自分のコミュニケーション能力の低さを痛感した。そして今回は、しっかり意思を伝えなければと「できるだけ切りたくない」を連呼してみた。 すると、なんだか切ってもらっている間、美容師さんがそっけなく感じた。もともと美容師さんと世間話をしないので会話自体は少ないが、美容師さんの醸し出す雰囲気がとても冷たく感じてしまい、「切りたくないと言ったのが悪かったんだろう

生き様が魅力になるように

小柄で童顔なため、いつも若く見られていたが、40歳をとうに過ぎた今、いよいよ身体のあちこちに老いを実感するようになってきた。 日本やアメリカの中年女性は老いに対する恐怖心が強く、高額なクリームや美容整形に手を出す人も多いようだ。若さを追求することが幸せにつながるかのように。 私は、高額なクリーム等には縁がなく(肌断食4年目)、自然に歳を重ねられればいいなと思っているが、それでも白髪を見つけてしまったり、顔のたるみ、胸やお尻の位置が下がってきたことを実感すると、それはもうシ

誰も、決して自分の土俵には上げない

私は自己嫌悪がとっても得意だ。ある日はまともに働けない自分に落ち込み、またある日はブサイクな自分にがっかりし、絵が上手に描けないといってはクサクサし、英会話でうまく話せなかったといっては意気消沈し、いつもいつも自己嫌悪している。 そして暇な私は、「もう、自己嫌悪ってなんなんだろう」と考えるようになった。 そもそもどうして自己嫌悪するのか。それは考えてみれば、自分より優れている誰かさんと自分を引き比べているから落ち込むのだ。 まともに働けない自分に自己嫌悪するのは、バリバ

お花のある暮らし

昨年12月から低空飛行を続けていました。通っている作業所がコロナ対策で真冬でも常に窓を開けるようになり、冷えからひどい腰痛に、それに引きずられるように鬱に入りました。それ以来3か月間、作業所を休んでいます。 noteも全然書けない状況でしたが、ようやく春の日差しを感じられるようになり、気持ちも落ち着いてきました。頓服を飲まない日も出てきたため、そろそろ作業所にも復帰かなと思っています。 鬱でステイホーム中の2月に、一人暮らしの友人が急病で入院し、急きょ彼女の犬を5日間預か

しない生活

今、群ようこさんの「しない。」という本を読んでいます。日常のいろんな「しない」こと、「やめた」ことについて書かれたエッセイで、とても楽しく読み進めています。そこで私も、自分の「しない」ことについて挙げてみました。 1.基礎化粧品・・・肌断食を始めて以来、4年間基礎化粧品を使っていません。石けんで洗顔後はワセリンのみ。最近はシアバターを薄くつけることもありますが、それのみです。ファンデーションもつけません。 2.リンス・・・洗髪は固形シャンプーのみ。リンスはしません。ドライ

【双極性障害】イラっとしたら考えてみたいこと

生きていればイラっとすることは多々起こるのだが、先日読んだ「世界中の億万長者がたどりつく心の授業」にこのような記述があった。 イラっとしたら、そこに自分本位の気持ちがどれだけあるかを考える。イライラの正体は、自分中心の考え方から起こる勝手な理想。 先日も、なかなか痩せようとしない夫にイライラしたので、そこに自分本位の考え方がないかと内省してみた。 なかなか痩せようとしない夫にイライラ→→→なぜ夫に痩せてほしいのか→→→私の気分が良くなるから。 出た!自分の都合だ!これ

後悔しない選択術

DaiGoさんの「後悔しない超選択術」を読んだ。 日々のちっちゃな選択の一つ一つにいちいち失敗し、後悔している自分にはとても興味深い内容だった。 なかでも目から鱗だったのが、何かを選択しようとするとき「選択した10分後の自分はどうなっているか?10か月後の自分は?10年後の自分は?」とイメージするという方法だ。 これは何か物を買うときにすごく使える。先日、赤いバレエシューズを購入したときにも、この「10分10か月10年ルール」を使ってみた。買って10分後はワクワク、10

自己満足という生き方

12年ぶりに「バースデーサイエンス」で私の今年のサイクルを調べてみた。それによると、今年は「研究」の年。方向性を定める時だ。自分の原点に立ち返り、自分の存在意義を考え、何がしたいのか、何を目指すのかをはっきりさせる。付加価値(容姿やキャリア)ではなく人間性(内面)で勝負するとき、とある。 病気をするまではワーカホリックだった私。業界で有名になり、さらに高みを目指して努力を惜しまなかった。思えば長い長い躁状態だったのかもしれないが、とにかく全力疾走だった。そして病気でキャリア

コーヒー豆に思うこと

私が通っている作業所では、単純作業が中心ではあるものの、ほぼ毎日違う仕事が入ってくるので、飽きることなく毎日作業に当たっている。 ただ、なかには常に受けている作業もあって、その一つが「コーヒー豆の選別」である。どこか遠方の、とっても豆にこだわった喫茶店から受けている仕事だそうだ。 ローストする前の生のコーヒー豆をひとつずつひっくり返しながら、いいものと悪いものに分けていく。相当に根気のいる作業だ。 そうやってひたすらコーヒー豆をひとつずつ眺めているわけだが、よく考えてみ

【双極性障害】脳の誤作動に殺されてはいけない

私は双極性障害を患っている。鬱も躁も辛いけれども、私にとって一番不快なのが「躁鬱混合状態」だ。毎年、春と秋にはきっちりと混合状態がやってきて、強いイライラに襲われる。今は絶賛、絶不調のさなかにいる。 何とか気をそらせよう、人や物に当たらないようにしようと懸命の努力をするのだが、ときには物を投げたり暴れたりしてしまう。もしくは、人や物に当たれない我慢とイライラが自分に向かい、自傷が止まらなくなる。自傷すれば数日は気持ちが落ち着くのだが、身体の傷がある程度癒えるのに1~2週間は

私はどんな障害者だろうか

AmazonのPrime Videoで海外ドラマを観ている。最近観はじめたのは、Modern Loveというオムニバス形式のラブストーリーなのだが、これがとても興味深い。 とても心温まるストーリーが続いたあと、3話目だったろうか、双極性障害の女性が主人公のストーリーがあった。ハイで輝いているときにナンパした素敵な男性。でも次のデートの時は鬱で、彼がドアベルを鳴らしても出迎えることができない。もちろん彼は去っていく。クローズで働いていた弁護士の職も無断欠勤で首になる。とにかく