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青春の後ろ姿のその先62 〜排除の構造〜

 以前にも単行本での紹介をした本です。これはちくま文庫版で、文庫化した際に改めて読み直しました。この本のサブタイトルは「力の一般経済序説」となっています。文字通り暴力論を軸に展開されます。何かの本で、暴力論はなかなか考察が進んでいないジャンルだと読んだことがありました。この本は、暴力を共同体の構造の中で考えていくもので、理解しやすく、また、腑に落ちます。
 この本の中で、ルネジラールの『欲望の現象学』が紹介されていて、「模倣欲望」が分かりやすく書かれています。スケープゴート論や儀礼など、社会学的に共同体や人間の行動を分析していて、とてもおもしろく、また、えぐられます。

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