青春の本質は、「破壊と創造」だと思います。あらゆる既成概念や常識、権威を嫌い、疑い、真っ向から挑戦し続けることが青春のコアだと思います。
　時として、自分自身に向けてでさえ刃を突きつけ牙を剥きながら既成のシステムを壊す、しかしその後には自らがシステムにならざるを得ない、つまりそれが「大人になる」ことなのだと、その自己懲罰的なまでのストイシズムまで予感されています。それでも、

「生きろ、そう叫びながら、心臓はビートを刻んでいる。」（同書より引用）

　出口のないコロナ禍で青春を過ごしてきた全ての若者に、大人たちのきれいごとで丸められない自らのほとばしりを、むき出しの生と青春を、キクとハシとアネモネの姿に見出してほしいと思いました。