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「組織の成長はトップで決まる」と言われますよね。
これはトップのビジョンや考え方や性格などが組織に大きく影響するという事が起因しているからだと思います。
また、ヴィルフレド・パレート氏は「パレートの法則(2:6:2の法則)」はどんな組織や集団であっても、優秀な人が2割、普通の人が6割、貢献度の低い人が2割で構成されるという法則を提唱されています。
そう、組織は「トップ」と「底」で決まると思って組織論を考えてみる。
会社なら社長、店舗なら店長、チームならチームリーダー、そして「底」という言い方はどうかとは思いますが、新人や貢献度の低い社員2割で組織の成長は決まるのだろうか。いずれにしても、知識やスキル習得に限らず、仕事に対する主体性が失われつつあると言われる時代だからこそ、組織の底上げは益々大事になってくる。

経営者こそ、美しい器を持ちたい

先日、残念ながら、お亡くなりになられました京セラの創業者であり、名誉会長だった稲盛さんの大事にされたいた言葉の一つに「動機善なりや、私心なかりしか」という言葉があります。
そう、経営者は何らかの意思決定をする際、この言葉を念頭に置いて意思決定すべきだと思わされた言葉です。
この問いに対して「YES」と言い続けられるような人格者でありたいし、経営者でありたいと私自身、思っている。
間違った方向に組織を導いてしまえば、お客様からは愛想をつかれ、業績も悪化、従業員の皆さん、お取引先様に迷惑をかけてしまうことになりかねない。2001年の創業以来、ファッション×リユースの領域で事業を展開している弊社。ファッション業界の抱える過剰生産や在庫廃棄などが与える社会課題は根深いことを知っていますが、この課題をステークスホルダーと共に価値観ベースで解決できることに貢献できなければ弊社の掲げるビジョンは達成できない。稲盛さんの言葉を改めて受け止め、美しい器を持ちたい。

下位2割の社員だってお客様と接する

パレートの法則が正しければ、貢献度の低い社員や会社理解の浅い2割の社員は、どんな企業でも生まれることになる。
ノンキャリア採用をすれば経験軸で測れば新人は必ず下位2割に入るから当然のこと。

弊社は、お客様の不要になられたファッションアイテムの買取・査定を行っている鑑定士が中心の会社を営んでいる。
私自身は早期から鑑定士の仕事から離れていますが、もし、今、鑑定士としてお客様にサービスを提供するとしたら、弊社の中で下位2割に該当することは間違いありません(笑)。
新人も同様ですが、社内の育成カリキュラムを受けた後、実践経験は浅く、入社歴も浅いため、知識や経験、貢献度で言えば下位2割に入りますが、お客様と接する機会は少なからずとも存在します。
でも、弊社に対するお客様からの評価は接する社員で決まることは紛れもない事実です。常に組織には下位2割が存在するならば、企業は下位2割のレベル争いを常にしていることになる。
利益を追い求め、教育をおざなりにした瞬間に企業の成長は止まると思う。そのためにも教育そのもの、働くことへの価値観をアップグレードしていく必要があると思う。

上位2割に期待すれば良い訳じゃない

上位2割の社員に期待し、経営資源を集中投下させることは成功のセオリーと言われている。でも、前段で書いたように上位2割以外の社員もお客様と接する以上、上位2割だけを見て経営すれば良いなんて都合の良い話。
今いるメンバーで組織を成長させようと考えるのであれば下位2割のレベルを上げる必要がある。そう、底上げこそ、成長に不可欠だと思う。

リービッヒの最小律から学ぶ

リービッヒの最小律とは、ドイツの化学者「ユーストゥス・フォン・リービッヒ」が提唱しているもので植物の生育は最も不足する栄養分によって左右され、最も不足する栄養分を植物に施さない限り、他の養分を施しても植物の収穫量は高まることはないという事らしいです。

この植物の生育を「桶」に入る水に例えて、組織論で応用されます。

桶は写真の通り、複数枚に板によって構成されています。
もし、板の高さが均等でなく、一枚、短かいとしたら・・・
そう、短い板の高さを超えた水は全て外へ流れ出し、溜まる水は最も低い板の高さに影響を受けます。

木桶は複数枚の板で作られている

これと同じように組織に置き換え、板を「ビジョン」や「理念」などへの共有レベルや「価値観」の体現レベルと考える。
どんなに崇高な考え方やビジョンがあったとしても低い位置で組織全体の価値は決まることになる。そう、組織の誰かが、非常に高い「顧客感動」や「実績や成果」を残しても、最も最小値でやる気の低い人や知識や経験を軽視したり、お客様の応対を軽視する人が組織に存在したら、最も低い人で組織の価値が決まるのだから大義があってもお客様は離脱される。

底上げは必須、だからマネージャーの仕事がある

トップのビジョンや大切にしている考え方をお客様の前(現場)で行動として実践できている組織は意外にも少ないと思う。
プライベートで飲食店を利用させていただく機会は多いのですが、経営者やビジョンが魅力的な企業でも、運営されている店舗を利用した際にガッカリすることは正直、多い。かく言う弊社も現場に足を運べば同様の状況を見かけることがあるため、マネージャーへ改善を要求したり、経営陣に現状を共有している。
この直視しなければならない現実をマネージャーは利益よりも重要な課題として受け止め、目的を伝え、繰り返し、実践指導し、求める品質が担保されるようになり、お客様からの支持が集まりはじめ、組織が成長する。

改めて、経営者の仕事は経営。未来を定義する。そして修身により人格を磨き、崇高なビジョンを掲げ続ける。
部長は部門経営、マネージャーは新人育成、新人は守破離の守。型を守り、そして守破離の破。型を破って型を再定義し続ける役割がある。

顧客満足や顧客感動は下位2割で決まることは間違いない。
組織に常に存在する下位2割の底上げ、育成こそが、マネージャーの仕事であり、企業価値を高められる、やりがいのある仕事ですね。

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