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通学路

 私の故郷は、昔から林業が盛んな町だった。私が一番心に残っている故郷の風景は、小学校の通学路である。家から子供の足でも10分そこそこの通学路には、わくわくする場所がたくさんあった。家を出るとすぐそこに、町で唯一の、町内の子供からお年寄りまで何かあれば大きな検査を受けられる病院があった。次に、古びた駅を通る。近くの高校の生徒が寄贈した木製ベンチが設定されていて、改札からは、春には桜の花びらがひらひらと舞っているホームが見えていた。その向かい側には郵便局があり、脇道からの狭くて急

    • 幼馴染の結婚

       幼馴染の女の子が結婚した。出会って20年以上の付き合いである。仲良くなったのは小学3年のクラス替えで同じクラスになってからで、それ以降、中学、高校と同じ学校へ進学し、大人になった今でも連絡を取り合う数少ない友人の一人だ。小学3、4年生の頃は、間違いなく一番の友達だった。交換日記を二人でしていたし、仲良しグループ4人でする交換日記もそのうち二人は私と彼女だった。5年生になってからは、二人で電車に乗って、1時間かけて同じ塾に通った。中学、高校も通学はもちろん同じだった。一番長く

      • 大好きだった小学校の先生

         小学6年生の頃、私は中学受験のため、週に4回放課後学習塾に通い、夜遅くまで勉強していた。子供の頃の私は、しなければならないことというのが、必ずやりたいことよりも先に存在していて、しなければいけないことは、やりたいことよりも人生で大事なことだと思っていた。つまり、中学受験は‘しなければならないこと’に分類され、友達と外で遊ぶことや、おしゃべりをすることは‘やりたいこと’に分類されるから後回しだし、大事なことではないと思っていた。だから、本当は中学受験をしたくないという自分の本

        • 男女の友情問題

          10年近く唯一の男友達だと思っていた男の子がいたのだけど、最近はっきりとそうでないと気付いてしまった。片思いだってせいぜい長くて1年程しかしたことが無いのだから、ずいぶん長い思い込みだったと思う。 女友達のように何でも話せて、気が合う。会話のテンポも良くて、そこそこ相談にのってもらって的確なアドバイスもくれる。そう思って長い間友達として付き合ってきたれど、最近気づいたのは、これは全部「~風」だということだ。 何でも話せる風、気が合う風、相談に乗ってくれる風。。。自分の性格

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          職場恋愛の難しさについて

          職場恋愛は難しい。個人的に、職場恋愛ができる人って、ほんとの意味で仕事なんてしていない人なんじゃないかと思ってしまいます。笑 学生の頃は惚れっぽくていつでもドキドキできたのに、社会人になってからは、なかなか人を好きになれないという悩みを持つ女性は多いのではないでしょうか。とはいえ私も、社会人になって素敵な異性と出会い、恋に落ちることを期待してた女子のうちの一人です。特に憧れのシチュエーションというのがあって、それらは大体、思春期の頃に見ていたドラマや漫画から来ています。例え

          職場恋愛の難しさについて

          初めまして

          himoonと言います。婚活とか転職とか、女性の人生って30歳手前ぐらいで大きな選択を迫られることが多いですよね。。。。(-"-) 彼氏もいないし、仕事もやりがいを感じているわけでもない。たまの帰省でも、親からは、結婚どうなの仕事どうなの貯金ちゃんとしてるのふとんは定期的に干してるの。。。なんて重い話題からどーでもいいことまで滝のような質問を浴びせられて困ってしまってます。 ↑ なんて、ライトに自己紹介しようかと思っていたのですが、もう少しだけ深刻さも含めて自分についてお

          初めまして