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なぜ、MBAは不要なのか?

MBA取得に「意味は無い!」のでしょうか?数百万で取得意味はあるのか?ないのか?興味はあるけど・・、という方に向けて、MBA取得経験と、関連する良書を共有します。読むだけで賢くなるよう書いたつもりなので笑い飛ばしてくださいませ。

メリット・デメリット

MBA取得の意味を単刀直入に聞かれることが多く、考えをシェアします。

MBA取得のネガティブ

・超時間を取られる(約2年以上かかる、中には1年間の授業も)
・家族から見放される
・出費が巨額(400-2,000万円:学校による)
・苦行なのでメンタルを削られる
・睡眠時間との闘い
・成し遂げたい・やりたい事が増える病にかかる

失う物も、結構でかいですね。時間と金だけなら良いのですが、旨い事やらないと神様はMBAと家族を天秤にかけるのですね・・・。

MBA取得のポジティブ

・強いネットワーク・人脈の構築
・強烈なタイムマネジメント
・ゴール重視を取得
・徹底的に20:80の法則で実行
・チームワークの重要性を認識
・メンタルタフネスの獲得
・自分の強み弱み、考え方の癖の把握
・年収も上がる

中々に濃いものが得られそうです。本当に費用に見合っているのでしょうか?

強いネットワーク・人脈の構築

上記のベネフィットとしては、とにかく、これが一番大きかったように思います。詳細を見ていきましょう。

教授・講師

もしMBAを取得するなら国内外問わず、教える講師陣が熱いスクールをお勧めします。

実務家や強烈な実績ある教授がいると、その恩恵に預かれます**。人脈もさることながら「現役で活躍している実務家」であれば、貴重な経験・示唆・視座を得る事が出来るでしょう。 **勿論、実務家でなくとも、ウィズダムを多く備えている教授の下で学ぶことは非常に有意義。

私は強烈な教授・先生方を辿り、数々の賢者とお会いさせて頂き話を伺いました。日本を動かしている賢者・師達から少なからず知恵を頂くことができたのは一生モノの財産です。

同級生・卒業生同志 

非常に大きな財産です。普通に働いていたら絶対に得られないネットワークを得ることができます。そのネットワークからは、新しい考え方や価値観、違う市場での動向、政治など、今までには全く気が付きもしなかった視座を提供してくれます。

**私の場合は、他業界、政治、医療、弁護士、官僚、NPO、財界、ベンチャー村等、全く別組織で働く方々との討議や交友から非常に多くを学ばせてもらいました。 

さらに、MBAホルダーのその後は各人が色々な所で活躍していきます。その人達の中でだれが大成するかわかりません。一人が成長すれば周囲も成長していきます。そのPeer pressureの中で日々研鑽していくこともとても有意義です。中には上場する友人も出てきました。

思考のOSを整えられる

ビジネスを実践する上で、ゴールを計算し仲間とチームで右往左往しながら達成するという事を実装できました。 

中でも、実際にビジネスを構築してみる。という荒行が一番学びが多いです。

金でもめたり、儲けたり、仲間ができたり、喧嘩したり、本には書いていないことで大事なことを何度も何度も転んではおきながら学びました。

実際に体験をしてみることが一番勉強になります。この経験をしていれば、次に立ち上がる時に勝つ確率がたかまります。

MBAの科目としては、

・ファイナンス
・アカウンデティング
・組織論
・交渉

この辺は、明日からも使えるので、本当に学んでおいてよかったと実感しています。組織論は特に、部下が出来た人必見です。数字が読めないビジネスパーソンだったなんて、と、マジやばい事に後から気がつけました。

キャリア形成に有効なのか?

自分も採用に関与した経緯があり、採用の現場で求職者を選ぶ側からみると、MBAホルダーはある一定のフィルターをかけて見て貰えるという意味では有効です。

特に、MBA保持者であれば、トップスクールであろうと、マイナースクールであろうと、

・MBAを一定期間に凝縮して学んだ経験
・同級生・講師と議論を重ねた時間
・タイムマネジメントをし、働きながら、キャリア中断してまで学ぶ意欲

このような経験を少なからずしているので、多少は親近感があります。相手スクールの特色なども吸収する気にもなります。

かといって、MBAを出ていなくても、とても優秀で面白い人は山ほどいるので当然ですが、上記の限りではありません。

統合的に考えると、MBAホルダーの人は、普通に何気なく暮らしているビジネスマンよりもある一定以上の、Skill * Willはあると言えるでしょう。

(当然、ピンキリもありますよ!私は自信を持ってキリ側です・・。あまりにも高CPU人達がい過ぎて、ゲロがでそうになります) 

しかし、それらの座学や経験が実際のビジネスで通用するかといえば、必ずしも通じないのがビジネスです。

学ばずに成功する社長もいれば、起業をして会社をボコボコ売却する人もいます。 それを知っている人は、MBAなんか意味がない、と主張します。

私は凡人はで天才でないため、基礎を学び、MBAの修行所で、転ばぬ先の杖を購入しておかないと、兵の波にのまれるので、座学だとしても学んでおいて価値がありました。 

キャリア保険=MBA

今でも凡人はMBAを学ばず、社会の荒波に飲まれるなんて危なすぎると思ってます。

ビジネスとは何かという知恵をつけておかないと、胡散臭い上司に騙されてしまうかもしれません。その損失たるや、人生のキャリアから逆算したら数千万円にもなるはずです。

仮に、500万円のビジネススクール費用として、20年で償却すると考えれば、年間25万円です。12か月で割れば、2万円/月程度の費用です。少しだけ高い生命保険に加入しているレベルです。

MBAという実態の無い「キャリアバッジ」に、月額2万円もかけられるか!という話もありますが、凡人の私は高額な保険に加入するよりも、ビジネス保険に加入するほうが、人生の収入曲線の傾きが変えられると信じています。

MBAで必死こいて学び、学んだことを今の会社でシバき倒して、成果を上げ、キャリアップや転職して年収を2倍とはいわず、1.3倍位上げれば、仮想500万程度の学費は数年で償却できます。

この程度の中期思考ができないと、経営を年次単位で考えることは難しいでしょう。 万一、ベンチャー起業でもするか!となった場合に、うっかりミスって倒産しても、そのベンチャーキャリアとMBAの知恵さえあれば余裕で民間企業に復職できると思います。ベンチャーやるなら必須本です↓

大企業がM&Aに失敗したり、コソコソ隠し事をして、一気に倒産まで追い込まれる世の中なので、キャリアに保険をかけておくのも悪くない考えと思います。

例え、聞いたこともないビジネススクールでも、学んでいるか否かでは、目に見えない知恵とネットワークが違います。

その人が生むバリューを考えたら、首切りリスクも幾らか少ないのではないでしょうか(全員リストラ時代には意味ないかもですねw)

** MBAは人生の損失・マイナスを減らす意味でも役に立ちますが、単純に給与も年収も普通に考えたら上がるはずです。 **

30歳で取得したとして、生涯2億円の給与と言われている所を途中から1.3倍にしてみると、2.4億円位になるので、4,000万円位は余裕で変わってくると思います。

もし、あなたのバリューが増し、市場での希少性が増えたのであれば、アップサイドは4千万円程度ではすまないと思います。あくまで概算ですし、年収だけがすべてではないですが、インパクトは大きいと思います。

MBAなんかいらない人

諄いようですが、MBAなんかなくても、超人は超人なので、そういう人には全く必要無いです。武器を持っている人には全く必要ないです。

2年間も、枕よろしく分厚い教科書を眺めて、荒行をする必要なんかありません。 むしろ、コーディングの一行でも学んで、サーバー動かして自動化するほうがよっぽど価値があるかもしれません。

WEBデザインをしてLPを作ったり、イラレで数々の作品を生み出してイケてるサービスを作ったほうが価値があるかもしれません。

とはいえ、理系のエンジニアの人こそ、経営のフレームワークを若い内に手にしておくと、将来の価値カーブが、指数関数的に増加します。

ぜひ、エンジニアやデザイナーな人達にはMBA取得をお勧めします。

ドイツのベンチャー時代の創業社長も理系の博士でMBA取得者でした、iRobotの本社にも理系のMIT卒、MBAをもう一度取得したエンジニアもいました。

私はMBAを通じて「自分で思考するOS」を取得し、頼れる友人・同級生、迷った時に頼れる師がいる「ビジネスのショートカット」を早いうちに手に入れるべきだと主張したいです。ファイナンスはそういう意味で必須です。

MBA不要論

意味がない!と主張する人の大体は、MBA取得者か、MBAの教授、講師などが多いようですが、MBA取得者ではない人にその価値はわかりません。

賢人達が、なぜMBA批判をするのかといえば、MBAホルダーへの期待と落胆が込められています。

・MBAを取得した所でバリューが出ていない人が多すぎて落胆
・期待しているのに卒業生が活躍していない

などが原因でしょう。「最近のMBAに通う若者は。。。」などのボヤキおじさんや教授の場合は、Before ITの時代にMBAを取得していた人達が大半かと思います。

学び方が大きく変わっているので、あまり参考にならないことも多そうです。もし師として従事するのであれば、ITビジネスの本質を理解し、巨大なIT大陸市場を理解している方に師事することをお勧めします。

IT時代のMBA

After IT時代は、意欲一つあれば、学びは基本無料で、世界中の超優良授業動画が見ることができます。当時のMBA取得時代の価値観とは大きく違うことを前提として認識しないといけません。

学生の議論などはITを経由して投稿しあうこともできるので、授業形式で一生懸命一人ずつ演説するタイプの授業より効果的かもしれません。

学びの体系がAfter IT時代にはインタラクティブに変わっています。このIT時代にMBAを取得することは、師や同級生・卒業生の肩に乗り知識吸収を加速できます。

そういうIT背景の元で「授業の発言の質が低い、ゴニョゴニョというおっさん教授」やイキってる社長は非常にオサムイという感覚です。

私の主張は「取得してしまったバイアス」が相当かかっていますが、MBAには価値ありと考えています。MBA取得のための道筋、ビジネスでの思考法、以降の知識習得のための目次作りに価値ありです。

ただし、一定以上のネームバリュー、例えばトップスクール卒などのブランド・箔がないと「外発的な結果」は目に見えてないでしょう。

当然、「内発的」という意味で、自己啓発や自身の学びを深めるという意味では大いに意味があるでしょう。

また、現在のリアルのビジネスで起きていることを分析し「君が社長だったらどう舵を切るのか?」と問い続けられたり、過去のケースを学びストックしておくことは非常に有意義です。

実際に自分の身銭を投じてビジネスを起こさせることが一番の学びでもあります。スタンフォードでも数千ドル渡して何かサービスを起こすという授業があるようですね。

リアル空間で実践させるスクールは少なからず、座学だけしているスクールよりも頭一つ出ているでしょう。

しかし、座学もなめてはいけません。

事柄を抽象化し、起こるであろう未来は実際に過去に起きている可能性が高いと言えます。実際のビジネスを率いる現場で、似たような不安や判断に迷う事があった時に、座学やケーススタディは非常に役に立ちます。

同僚の悩みでもこういう時どうしたらよいのか?という問いは大体の場合、先人が経験しており、賢人が抽象化しフレームワークにして後世に伝えています。

その知恵にすぐにリーチし、解を得て、自分なりにアレンジして結果を出す力こそが卒業生には求められています。

MBAの現在

さて、MBAの今ってどんな感じなのでしょうか?現状乱立するビジネススクールですが市場はどうなっているでしょうか。

国内ビジネススクール

慶応、一ツ橋、早稲田・・・など、いわゆる名門大学が実施しているビジネススクールは一定のネームバリューがあるでしょう。

その他にも、国内私立ビジネススクールは沢山乱立しており、ウェブを経由して動画や掲示板投稿などで授業を進めている学校もあります。

中には英語で学ぶ処もあります。(McGill, Wales,Bond, Massachusetts etc)、IT系をうまく活用したスクールだと、通勤や介護、育児などでなかなか時間が取れない人にも有用です。

どの師に従事するかで内容が変わるかと思いますが、自分なら、自分が望むようなキャリアを既に構築しており、事業売却などを複数回経験している師に従事したいと思います。

海外ビジネススクール

スタンフォード、MIT、ハーバード、ケロッグ、INSEADなどなど、様々な名門スクールがあります。

これらの学校に通うには、学費だけでなく、現地での住居費用、生活費などなど含め、余裕で1,000万円を超えると言われています。借金をしてでも留学する人もいますし、低下傾向といわれていますが会社負担で留学する人もいます。

何人か友人に卒業生がいますが、海外ビジネスをする人にとっては、行けるものなら海外ビジネススクールをお勧めします

世界市場へ参入する時に雑感をスッと教えてくれる同級生が現地に居るのはとても強みにになります。

もしあなたがトップコンサルティングファームなどで、そのような仲間が世界に点在していれば良いのですが、民間企業でそのようなネットワーク構築ができるポジションに付くのはレアな経験でしょう。

今の時代はデザインスクールのほうが良いのか?

確かに、デザイン経営やデザインシンキングが世界を変えるなど、色々な主張があるかと思います。

デザインスクールを出ていないので本質はわかりません。ビジネスの本質をつかむのには、初めにビジネスの基礎を一通り学ぶのが良いと考えています。

ビジネスの本質は、金の流れを知り、会社の仕組みを知り、人を動かすこと、と考えます。その基礎がある上で、デザイン・エンジニアリングなど専門性学び、人間中心に考えるスキルセットや、マインドを学ぶとより強力な武器になるでしょう。

しかも、ビジネススクールは日々進化しているので、デザインの授業を取入れたりしています。

この辺の柔軟性は「流石はビジネススクール」です。普遍的なことを教えつつ、最近のトレンドにも柔軟性を持って対応しています。

そうでないと学生が来なくなります。もし、ビジネススクールが対応していなくても、同僚の中に、感の良い人がいて自主的に勉強会をするでしょう。

会社ではある程度職務範囲が限られているため、経営企画などの経営層に近い所にいない限り、体系的に多くを経験するのは難しいです。

その様な際にMBAの様な座学とはいえ、ある程度の全体像を把握しリーダーシップを発揮しながら基礎能力を身につけることは有用です。しかし、所詮は教科書を読み、有能な同級生や師匠と議論するだけの体験のため、実務家に適いません。

水泳の本をいくら読んでも泳げないのと同じです。

ただし、水泳が得意な人を同級生やネットワークから見つけられるのがMBAの醍醐味です。

自分に価値があり、リードするスキルが有り、相手に貢献できる武器があれば、知人は実務にたけた人とのつなぎをしてくれるはずです。その中から学びの数珠繋ぎが出てきて、将来的には普通の人たちが追いつけないようになっていくのです

最後に

MBA価値あり説を唱えてきましたが、結局は自分次第です。

「意味が有る」と言う当たり前の結論なので恐縮ですが、MBAなんか意味がない!と言った方が面白おかしいです。PVを稼ぐことがメインの媒体が多いので、そのようなあえて逆張りでカマシてくる人が多いのでしょう。

そんなものは無視して、高らかにMBAには意味が有ると記しておきます。

MBAを取得したが、あまり意味はなかった、仲間もできなかった、ということもあるかもしれません。それはひょっとしたら、有意義にMBAのプラットフォームを有効活用できなかっただけかもしれません。

それは自主性の問題かもしれませんし、環境のせいかもしれません。何が原因かはわかりませんが、目の前のことに全力投球していれば、MBAに限らず、多少は何かしらのエッセンスを掴めると思います。

私がMBAを志したのは、大学生の時にたまたまMBAホルダーの人に出会え、その人がオモロイおっさんだったからです。

オモロイおっさんはLAでクリスチャンチャーチを建て直し、コミュニティを作り上げて、格安の教会ドミトリーを提供し、若い学生たちを日本から呼び寄せてビジネススクールを繰り広げていました。(経緯は自己紹介ブログ中盤に記載しました)

私は当時のオモローおじさん程、面白い事で若手に経験を提供出来ていないかもしれませんが、自分でベンチャーやってみたり、コンサルティングしてみたり、クラウドファンディングしてみたり、面白そうなビジネスに携わることが出来るようになりました。(上記自己紹介ブログに記載があります)

後世の誰かはわからないあなたにも、ぜひMBA取得をして日本や世界で大活躍してほしいと思います。

なぜなら、ビジネスは面白いからです。

価値を提供すると金銭という形で支持され、その価値をもっと大きくする、継続するために金銭を利用出来ます。そして仲間に出会い、多くの人に価値を届ける事が出来ます。

すると、また金銭や資産が増え、一番大事な仲間が増え、持続的に価値が提供される仕組みが構築されていきます。その基礎を若い内に習得していれば、ビジネス人生の後半戦での伸び方のカーブが違います。

残酷ではありますが、20代ではまだ開きがないのですが、30歳前後半になると、徐々に同級生達ともキャリアに開きが出てきます。

差ができるのは、ほんの少しの思考の差なんだと思います。(しかし、自分の友人達はさらに刺激的なな事をしていたりするので、中々に強敵ぞろいで追いつけませんが・・・)

私は私なりの方法で、先人の賢者や師達から吸収したことを応用して価値を増大させていきます。ぜひ、このようなことに興味があってMBAって面白そうだなと思った人にこのブログが励みとして届けば幸いです。

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