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「運命の人」という呪縛

本日の一枚
撮影地:ハワイ・マウイ島
- From ドイツのMax, Laura, Louiseとマウイのハナへロードトリップへ行った時の、一枚です。ハワイの植物は、どこを切り取ってもただただ美しいのです。


こんにちは、写真の話を全くしない写真家のSummerです。

運命の人
皆さんはそう思えるほど自分の人生に衝撃を与える人と出会ったことがありますか?

そもそも、運命の人ってどんな人なの?
顔が超絶タイプの人?性格がドンピシャに合う人?
自分の全部を捨ててまでも愛したいと思える人?
自分の何も与えなくても愛してくれる人?

そんな得体の知れない「運命の人」に会いたくて、みんなもがいてる。
運命の人はどんな人か、いつ会えるのか、という占いにまでお金を払うほど
運命の人に出会いたくて、出会いたくて、しょうがない。

でも、その「運命の人」という存在が
「人生を狂わす運命の人」になってしまうことがある。

人間は誰かに恋をして、深く好きになれば好きになるほど
「運命の人」じゃない人でも「運命の人」だと肯定してしまうからです。

どんな出会い方でも、小さなことをこじつけて
運命的な出会いに仕上げてしまうのが、人間なのです。
でも私は、それが悪いとは思いません。
だって今目の前にいる大好きな人を、運命の人だと思いたいなんて
とっても当たり前のことだし、可愛いことじゃないですか。

少し話が脱線しましたが!

そもそも、運命ってなんだと思いますか?

運命とは、人の意思や想いをこえて人に幸・不幸を与える力を意味する。

Wikipedia

運命の人っていうのはいいことを与えてくれる人だけじゃないんですよね。
自分の意思に関わらず、思わず人生の舵を切らせるような衝撃を与える人のことを運命の人というんだと思います。

その舵を切らせるきっかけが、幸・不幸には関わらないんです。
自分の人生において、そういう力を持つ人を「運命の人」というんですね。

私はずっとこのことに気づいていなかった。
だから、「運命の人」という呪縛
にずっともがき苦しんでいました。

昔、ある「運命の人」に出会いました
大袈裟な話は一切しません。
その方と初めて言葉を交わした時に、運命が動き出す音がしたんです。
「あっ、この人は私の人生に大きく関わる人だ」
って思ったんです。本当に。

冴えた直感は的中し、
その後、私は彼に心酔して
人生最大の幸福を経験し
人生最大の絶望と喪失感を経験しました。

でも私は信じてた。
運命の人だから、きっと大丈夫。
いつかうまくいく。この人とは離れられない。
あんなに直感で感じたんだから。

そう信じてた。でもね、やっぱりしんどかったんです。ずっと。
運命だと信じてるのに、なぜか良い方向に進まない。
運命の人と出会ったということは、私は幸せな方向に進んでるはずなのに
なぜ私は幸せじゃない?

人生最大の辛さを経験した時に、ふと気がつきました。
私は、「運命の人」という人を、自分に幸福だけを与えてくれる人だと勘違いしていた。

そう気づいた時に、あんなに辛かった気持ちが急に楽になった。
「この人が『運命の人』なのは確実だけど
だからと言ってそこにこだわって、手放せなくならないで」

幸せなことだけを教えてくれるのが「運命の人」ではないんですよね。
辛いことを教えてくれて、成長させてくれる「運命の人」もいる。
でも、そういう人に出会ったら、良いタイミングで手放さないと、引き摺り込まれてしまう。

私にとって彼は「運命の人」だったと思います。
だって、自分にこんな考え方を与えてくれたのも
こんな辛い経験をさせてくれたのも、彼以外あり得ないから。

それに、二人の中に交わるものがなければ
人生で出会うことはなかったんです。
やっぱり、出会いというものは普通じゃないですよ。
世界を転々としていてつくづく思いますが、世界には本当にびっくりするくらい人間がたくさんいます。
だからもう出会った時点で、「運命の出会い」だから
彼は「運命の人」なんですよね。

そういう意味では、私は私の人生で出会ったすべての人を「運命の人」だと思っています。
これについては話が長くなるので、またお話ししますね。


ここは大事だからもう一度言いますが、
出会うということは、やっぱり稀有なことなわけです。
シンプルに奇跡なわけです。運命なんですよ。

だからこそ、この人が「運命の人」と信じて、辛くても離れられない。

「運命の人」だというのは、間違いじゃないんですよ、それで正しいんです。
でも、そこを信じすぎて
一般的に思い描かれる、「永遠に共にいられる運命の人」じゃないとわかった時のダメージがデカすぎる。自分の人生を無駄にする可能性がある。
人生に無駄なんてないんですけどね、言葉の綾です。

運命の人という呪縛から解き放たれて、
その人を探そうとするのも、そこにこだわって誰かを手放せないのも
終わりにしてほしいのです。

長くなりましたが、最後に。
ある研究者によると、1日に新しく出会う人数の平均は3人らしいです。
そして1年365日で1095の新しい出会いがあるわけです。
その中で、この人がナンバーワンだな。と一瞬で思いつき、答えられる人に出会えただけでどれだけ幸せなことでしょうか?
どれだけ素晴らしいことだろうか?

例えそれが、「永遠に共に過ごす運命の人」でなくてもいいじゃないでしょうか。
その人に出会ったことで、私たちの運命の歯車は動き出し、また歩んでいくのです

私は
それだけで、本当に十分だなあと思うのです。

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