金子忠義

ナチュラルボーン・フリーランスライター。28歳頃よりフリーランスで雑誌媒体を中心に執筆…

金子忠義

ナチュラルボーン・フリーランスライター。28歳頃よりフリーランスで雑誌媒体を中心に執筆。40歳頃よりゴルフ雑誌のインタビュー記事を担当。以後、ゴルフの沼に首まで浸かる。一時、ライター稼業を離れたものの、50歳頃よりWEB媒体を中心に活動再開。

最近の記事

リンクスランドをめぐる冒険Vol.49 フェアウェイの淑女たち ダフ・ハウス・ロイヤル・ゴルフ・クラブ おまけ

前回のあらすじ コースに架かる石積みのアーチ橋は見られなかったけれど、アリスター・マッケンジー博士の改修によるダフ・ハウス・ロイヤル・クラブでのプレーにすっかり満足した65歳ライター。今回は、ここでのプレーの、ちょっとしたエピソード。 Freeeeeeeeeeze!!! この日、なぜかドライバーショットが絶好調だった。 たいして飛距離の出る私ではない。 しかし狙った場所から、そう遠くないところに転がってくれる。 私の場合、飛距離よりもむしろ、正確性の方が嬉しかった。 V

    • リンクスランドをめぐる冒険Vol.48 石積みの橋とゴルフコース ダフ・ハウス・ロイヤル・ゴルフ・クラブ Part.2

      前回のあらすじ 石積みのアーチ橋とゴルファー。その1枚の画像に惹かれ、パークランド形式のダフ・ハウス・ロイヤル・ゴルフ・クラブへ。ロイヤルという称号を持つだけにクラブハウスもコースもきれい。フェアウェイはフラットだし天気は晴れ。絶好のゴルフ日和…なのに、肝心の、石積みのアーチ橋は? ダブルグリーンに見られる 設計者の配慮 河川敷のコースを侮ってはいけない。 確かに、グリーンはカタビラ(スズメノカタビラという雑草)だらけでフェアウェイの芝は伸び放題、なんて河川敷もある。

      • リンクスランドをめぐる冒険Vol.47 石積みの橋とゴルフコース ダフ・ハウス・ロイヤル・ゴルフ・クラブ Part.1

        65歳ライターのスコットランド・ゴルフ1人旅も早、中盤を過ぎて残るは10日余り。今回、プレーしたのはパークランド形式のダフ・ハウス・ロイヤル・ゴルフ・クラブ。最初こそ少々の落胆はあったものの、終わってみればここも忘れがたいゴルフコースとなった。 1枚の写真に惹かれて 橋が見たかった。 …いや、違うな。 正確には、ゴルフコースに架かる橋。それも石積みのアーチ橋。 石積みのアーチ橋ならいくらでも見ているし、スコットランドらしさを求めるなら北へ向かう途中、グレンフィナン橋

        • リンクスランドをめぐる冒険Vol.46 オーガスタのもっとも基本的で大切な意匠

          リンクスコースの対極にあるオーガスタ 「これはビギナー向けのコースだ」 1932年、ボビー・ジョーンズと共同創設者のクリフ・ロバーツ、そしてコース設計者のアリスター・マッケンジーがオーガスタ・ナショナル・ゴルフ・クラブをオープンさせた時のニューヨーク・タイムズ誌の評価だ。 酷評と言ってもいい。 「その通りです。でもこれが、皆が待望していたコースなのです。でもトッププロも、トップアマも大いに楽しめるコースなのです」と3人は答えた。 天国のゴルフコース、とその美しさが讃えら

        リンクスランドをめぐる冒険Vol.49 フェアウェイの淑女たち ダフ・ハウス・ロイヤル・ゴルフ・クラブ おまけ

        • リンクスランドをめぐる冒険Vol.48 石積みの橋とゴルフコース ダフ・ハウス・ロイヤル・ゴルフ・クラブ Part.2

        • リンクスランドをめぐる冒険Vol.47 石積みの橋とゴルフコース ダフ・ハウス・ロイヤル・ゴルフ・クラブ Part.1

        • リンクスランドをめぐる冒険Vol.46 オーガスタのもっとも基本的で大切な意匠

          リンクスランドをめぐる冒険Vol.45 マスターズとゴルフ映画 Part.2

          マスターズ創始者の伝記映画だが… 映画「バガー・ヴァンスの伝説」はボビー・ジョーンズと(ウォルター・ヘーゲンも)主人公ジュナのマッチプレーが物語の中心舞台となっていて、ボビー・ジョーンズのこと、つまりマスターズとの関わりには触れていなかったので、ここで少し解説。 球聖と呼ばれたボビー・ジョーンズはアマチュア資格のまま1930年に全英、全米オープン、全英、全米アマチュアのタイトルを獲得、年間グランドスラムを達成したプレーヤー。今でもこの記録は破られていない。 ボビー・ジョー

          リンクスランドをめぐる冒険Vol.45 マスターズとゴルフ映画 Part.2

          リンクスランドをめぐる冒険Vol.44 マスターズとゴルフ映画 Part.1

          迷える子羊を導く5ドルのキャディ 今回はちょいと寄り道してマスターズにつながるゴルフ映画の話。 マスターズ・トーナメントは数多あるゴルフ・トーナメントでも特別であり、最高峰でもある。 その理由のひとつが、参加するためには基本的に主催であるオーガスタ・ナショナル・ゴルフ・クラブによる招待状が必要なこと。 たとえ前年度にPGAツアーで年間チャンピオンになっても招待状が届かなければ参加できない。 とはいえ、招待状の基準は細かく設定されていてPGA年間チャンピオンが参加できない、

          リンクスランドをめぐる冒険Vol.44 マスターズとゴルフ映画 Part.1

          リンクスランドをめぐる冒険Vol.43 内的変化と「闇の奥」 

          前回のあらすじ マレー湾に面した、スコットランド北東部のリンクスコース、スペイベイ・ゴルフ・クラブでプレー。ロケーションは良いものの、メンテ不足のせいもあって気分が盛り上がらず。やはり売却が決まったコースというのは取り壊される家のように喪失感を持っているのだろうか?売却先は投資家グループ。どうやら世界に誇れるコースにしたいらしい。そんなコースになる前、プレーできたのは貴重な体験だったかもしれない。 旅は半ばも過ぎて… スコットランドのローカルコースを巡る1人旅は3週間目に

          リンクスランドをめぐる冒険Vol.43 内的変化と「闇の奥」 

          リンクスランドをめぐる冒険Vol.42 £75万のリンクスコース スペイベイ・ゴルフ・クラブ Part.2

          前回のあらすじ 65歳のナチュラルボーン・フリーライターが一念発起してスコットランドのローカルコースを回る1人旅を敢行。ゆるいスケジュールは早くも後半に突入、プレーに選んだのはマレー湾に面したスペイベイ・ゴルフ・クラブ(Speybay Golf Club)。世界で247しかない本当のリンクスコースの1つだというが、実際に回ってみるとこれまでのリンクスコースほどの興奮はなかった。その理由とは…。 改造されちゃう前に回ってみよう 一応、日本を発つ前にスコットランドで回りたいコ

          リンクスランドをめぐる冒険Vol.42 £75万のリンクスコース スペイベイ・ゴルフ・クラブ Part.2

          リンクスランドをめぐる冒険Vol.41 £75万のリンクスコース スペイベイ・ゴルフ・クラブ Part.1

          前回の続き 65歳ライターのスコットランド・ゴルフ1人旅、前回は英国メインランドの最北端、サーソー・ゴルフ・クラブでプレー。最初こそパークランド・スタイルのコースに拍子抜けしたものの、ここが地元を大切にした地元民密着型のコースと分かって、130年以上も続いていることが理解できた。メンバーとの交流がなかったことは残念だったが、北端地域を後にして次に向かったのはスペイベイ・ゴルフ・クラブ。 トーナメントコースに必要な条件 ゴルフのトーナメントを開催するためにはコースにどのよう

          リンクスランドをめぐる冒険Vol.41 £75万のリンクスコース スペイベイ・ゴルフ・クラブ Part.1

          リンクスランドをめぐる冒険Vol.40 このコースの本当の魅力 サーソー・ゴルフ・クラブ Part.2

          前回までのあらすじ 65歳ライターのスコットランドゴルフ1人旅、半月を経て英国メインランドの最北端コース、サーソー・ゴルフ・クラブを訪れる。プレーを始めようとクラブハウスに入ったところ…誰もいない。ここはプレーフィの支払いからセルフだった。運悪く現金を持ち合わせていなかったが、プレーを終えた中年男性2人に助けられ、なんとかクレジット決済を完了。さて、いよいよ最北端のコースでプレー。 最北端が抱かせる幻想 私は何を期待していたのだろう? ベントランド湾からうねる大きな波打

          リンクスランドをめぐる冒険Vol.40 このコースの本当の魅力 サーソー・ゴルフ・クラブ Part.2

          リンクスランドをめぐる冒険Vol.39 現金忘れるべからず サーソー・ ゴルフ・クラブ

          前回のあらすじ 65歳ライターのスコットランド・ゴルフ1人旅も中盤に差し掛かり、場所はスコットランド北端へ。前回はジェームズ・ブレイド氏が改造したリーイー・ゴルフ・クラブでプレー。リンクスコースなのに荒々しさはなく、むしろジェントルな雰囲気を堪能。調べてみれば、リーイー・ゴルフ・クラブは波乱万丈の歴史があったことを知る。 このコースの北緯って日本ではどの辺り? 英国メインランドには3つの最北端コースがある。 1つは前回、紹介したリンクスコース最北端のリーイー・ゴルフ・クラ

          リンクスランドをめぐる冒険Vol.39 現金忘れるべからず サーソー・ ゴルフ・クラブ

          リンクスランドをめぐる冒険Vol.38 ジェームズ・ブレイド氏のこと リーイー・ゴルフ・クラブPart.2.01

          リーイー・ゴルフ・クラブの設計に関わったジェームズ・ブレイド氏のこと。 近代ゴルフの祖とかハリー・バートンやジョン・H・テイラーと並ぶ三巨人とか、全英オープン5回優勝とか、その偉大な功績については枚挙の暇がない。ネット上にはブレイド氏に関する情報が膨大にあるので、興味を持たれた方はぜひご自身で調べていただきたい。 数多あるブレイド氏の情報で、私がもっとも好きなのは彼の墓に刻まれた言葉。 "He had many opponents but no enemies." op

          リンクスランドをめぐる冒険Vol.38 ジェームズ・ブレイド氏のこと リーイー・ゴルフ・クラブPart.2.01

          リンクスランドをめぐる冒険Vol.37 このコースの優しさの理由 リーイー・ゴルフ・クラブPart.2

          前回のあらすじ ライター稼業の私は65歳を機に、スコットランドのローカルコースをめぐる旅を敢行。旅も中盤、プレーしたのは英国メインランドのリンクスコースでは最北端となるリーイー・ゴルフ・クラブ。コブと固く締まった砂丘や深いフェスキューのラフ、目標物のない広いフェアウェイなどリンクスコースの特徴はあるものの、なぜか優しい雰囲気が伝わったきたゴルフコースだった。 16人のメンバーから始まったクラブ スコットランドへ来て最初に回ったのはパークランドだったけれどアップダウンのき

          リンクスランドをめぐる冒険Vol.37 このコースの優しさの理由 リーイー・ゴルフ・クラブPart.2

          リンクスランドをめぐる冒険Vol.36 ウィットと優しさがあるリンクス リーイー・ゴルフ・クラブPart.1

          前回までのあらすじ スコットランドのゴルフコースをめぐる1人旅、英国メインランド北端編。前回は9ホールのショートコース、ライブスター・ゴルフ・クラブでプレー。まったく誰もいなくなったコースでの1人プレーは不安もあったが少しずつ面白くなり、最後は土砂降りの雨に遭いながらも大満足の結果。ショートコースであっても、そこはスコットランド。日本のコースにはない面白さがあった。 メインランド最北端のリンクスコースへ 英国メインランド北端のゴルフコースをめぐる旅、2日目はライブスター・

          リンクスランドをめぐる冒険Vol.36 ウィットと優しさがあるリンクス リーイー・ゴルフ・クラブPart.1

          リンクスランドをめぐる冒険Vol.35 ここがローカルコースの極み? ライブスター・ゴルフ・クラブ Part.3.01

          ライブスター・ゴルフ・クラブの古い木造校舎のようなクラブハウスが、かつては駅舎だったと知ったのは日本に帰国して公式HPの歴史を改めて読んでからのことだった。 ライブスターの町に、ウイック&ライブスター鉄道が通っていたのはPart.1で記した通り。この鉄道の終着駅であり、唯一、貨物車の引込線まであったのが現在のクラブハウス付近。 ニシン漁が盛んだった頃はたいそう、賑わっていたのだろう。 コースのエンブレムに蒸気機関車が描かれているのも納得できる。 ゴルフコースが開設されたのは1

          リンクスランドをめぐる冒険Vol.35 ここがローカルコースの極み? ライブスター・ゴルフ・クラブ Part.3.01

          リンクスランドをめぐる冒険Vol.34 ここがローカルコースの極み? ライブスター・ゴルフ・クラブ Part.3

          前回までのあらすじ スコットランドをめぐるゴルフ1人旅も早、全行程の1/3を終了。ホープマン・ゴルフ・クラブで生涯、忘れ得ぬ1打と不思議な感覚に出会った後、いよいよ英国メインランドの北端へ。手始めに回ろうと思ったのが9ホールのライブスター・ゴルフ・クラブ。なにもかもが超アナログ的なコースは他にプレーする人はおらず、しかもスタッフまでどこかに行ってしまう。たった1人、残された私は…。 迷路は4番から始まる あ…。トロリー借りるの忘れた。 走り去るスタッフの車は小さくなり

          リンクスランドをめぐる冒険Vol.34 ここがローカルコースの極み? ライブスター・ゴルフ・クラブ Part.3