金子忠義

ナチュラルボーン・フリーランスライター。28歳頃よりフリーランスで雑誌媒体を中心に執筆…

金子忠義

ナチュラルボーン・フリーランスライター。28歳頃よりフリーランスで雑誌媒体を中心に執筆。40歳頃よりゴルフ雑誌のインタビュー記事を担当。以後、ゴルフの沼に首まで浸かる。一時、ライター稼業を離れたものの、50歳頃よりWEB媒体を中心に活動再開。

記事一覧

リンクスランドをめぐる冒険Vol.53 考察:なぜ私はゴルフコースに架かる橋が見たいのか?

なぜ、私はゴルフコースに架かる橋が見たくなったのだろうか? ひとつはダフ・ハウス・ロイヤル・ゴルフ・クラブで記したように(Vol.47を参照)ゴルフコースとしては、と…

金子忠義
1日前
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リンクスランドをめぐる冒険Vol.52 もっとも変則的で特異なリンクスコース ストーンヘブン・ゴルフ・クラブ Part.3

前回のあらすじ 墓地、石積みの崩れた教会跡、鉄道と橋、それから崖。まるでサスペンスドラマのキーワードのようだが、これらはすべてゴルフコース内にある。そのコースは…

金子忠義
1日前
4

リンクスランドをめぐる冒険Vol.51 もっとも変則的で特異なリンクスコース ストーンヘブン・ゴルフ・クラブ Part.2

前回のあらすじ 65歳ライターのスコットランド・ゴルフ1人旅も残り10日ほど。スコットランドの東海岸沿いを通ってセント・アンドリュースまで南下する予定だが、次のコース…

金子忠義
8日前
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リンクスランドをめぐる冒険Vol.50 穴場的な東海岸のリンクスコース ストーンヘブン・ゴルフ・クラブ Part.1

前回のあらすじ 65歳ライターのスコットランド・ゴルフ1人旅は後半に突入。前回はパークランドでも気品を感じさせるダフ・ハウス・ロイヤル・ゴルフ・クラブでプレー。途中…

金子忠義
10日前
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リンクスランドをめぐる冒険Vol.49 フェアウェイの淑女たち ダフ・ハウス・ロイヤル・ゴルフ・クラブ おまけ

前回のあらすじ コースに架かる石積みのアーチ橋は見られなかったけれど、アリスター・マッケンジー博士の改修によるダフ・ハウス・ロイヤル・クラブでのプレーにすっかり…

金子忠義
2週間前
3

リンクスランドをめぐる冒険Vol.48 石積みの橋とゴルフコース ダフ・ハウス・ロイヤル・ゴルフ・クラブ Part.2

前回のあらすじ 石積みのアーチ橋とゴルファー。その1枚の画像に惹かれ、パークランド形式のダフ・ハウス・ロイヤル・ゴルフ・クラブへ。ロイヤルという称号を持つだけにク…

金子忠義
2週間前
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リンクスランドをめぐる冒険Vol.47 石積みの橋とゴルフコース ダフ・ハウス・ロイヤル・ゴルフ・クラブ Part.1

65歳ライターのスコットランド・ゴルフ1人旅も早、中盤を過ぎて残るは10日余り。今回、プレーしたのはパークランド形式のダフ・ハウス・ロイヤル・ゴルフ・クラブ。最初こ…

金子忠義
2週間前
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リンクスランドをめぐる冒険Vol.46 オーガスタのもっとも基本的で大切な意匠

リンクスコースの対極にあるオーガスタ 「これはビギナー向けのコースだ」 1932年、ボビー・ジョーンズと共同創設者のクリフ・ロバーツ、そしてコース設計者のアリスター…

金子忠義
4週間前
6

リンクスランドをめぐる冒険Vol.45 マスターズとゴルフ映画 Part.2

マスターズ創始者の伝記映画だが… 映画「バガー・ヴァンスの伝説」はボビー・ジョーンズと(ウォルター・ヘーゲンも)主人公ジュナのマッチプレーが物語の中心舞台となっ…

金子忠義
1か月前
3

リンクスランドをめぐる冒険Vol.44 マスターズとゴルフ映画 Part.1

迷える子羊を導く5ドルのキャディ 今回はちょいと寄り道してマスターズにつながるゴルフ映画の話。 マスターズ・トーナメントは数多あるゴルフ・トーナメントでも特別で…

金子忠義
1か月前
6

リンクスランドをめぐる冒険Vol.43 内的変化と「闇の奥」 

前回のあらすじ マレー湾に面した、スコットランド北東部のリンクスコース、スペイベイ・ゴルフ・クラブでプレー。ロケーションは良いものの、メンテ不足のせいもあって気…

金子忠義
1か月前
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リンクスランドをめぐる冒険Vol.42 £75万のリンクスコース スペイベイ・ゴルフ・クラブ Part.2

前回のあらすじ 65歳のナチュラルボーン・フリーライターが一念発起してスコットランドのローカルコースを回る1人旅を敢行。ゆるいスケジュールは早くも後半に突入、プレ…

金子忠義
1か月前
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リンクスランドをめぐる冒険Vol.41 £75万のリンクスコース スペイベイ・ゴルフ・クラブ Part.1

前回の続き 65歳ライターのスコットランド・ゴルフ1人旅、前回は英国メインランドの最北端、サーソー・ゴルフ・クラブでプレー。最初こそパークランド・スタイルのコースに…

金子忠義
1か月前
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リンクスランドをめぐる冒険Vol.40 このコースの本当の魅力 サーソー・ゴルフ・クラブ Part.2

前回までのあらすじ 65歳ライターのスコットランドゴルフ1人旅、半月を経て英国メインランドの最北端コース、サーソー・ゴルフ・クラブを訪れる。プレーを始めようとクラブ…

金子忠義
1か月前
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リンクスランドをめぐる冒険Vol.39 現金忘れるべからず サーソー・ ゴルフ・クラブ

前回のあらすじ 65歳ライターのスコットランド・ゴルフ1人旅も中盤に差し掛かり、場所はスコットランド北端へ。前回はジェームズ・ブレイド氏が改造したリーイー・ゴルフ・…

金子忠義
1か月前
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リンクスランドをめぐる冒険Vol.38 ジェームズ・ブレイド氏のこと リーイー・ゴルフ・クラブPart.2.01

リーイー・ゴルフ・クラブの設計に関わったジェームズ・ブレイド氏のこと。 近代ゴルフの祖とかハリー・バートンやジョン・H・テイラーと並ぶ三巨人とか、全英オープン5…

金子忠義
1か月前
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リンクスランドをめぐる冒険Vol.53 考察:なぜ私はゴルフコースに架かる橋が見たいのか?

リンクスランドをめぐる冒険Vol.53 考察:なぜ私はゴルフコースに架かる橋が見たいのか?

なぜ、私はゴルフコースに架かる橋が見たくなったのだろうか?

ひとつはダフ・ハウス・ロイヤル・ゴルフ・クラブで記したように(Vol.47を参照)ゴルフコースとしては、とても異質だから。

ただ、どうしても橋、というわけではない。
橋はきっかけに過ぎない。
橋以外でも、それがゴルフコースと異質だったら大小に関わらず、そのコースでプレーしてみたいと思う。

たとえば灯台。
ターンベリーには美しい白亜の

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リンクスランドをめぐる冒険Vol.52 もっとも変則的で特異なリンクスコース ストーンヘブン・ゴルフ・クラブ Part.3

リンクスランドをめぐる冒険Vol.52 もっとも変則的で特異なリンクスコース ストーンヘブン・ゴルフ・クラブ Part.3

前回のあらすじ
墓地、石積みの崩れた教会跡、鉄道と橋、それから崖。まるでサスペンスドラマのキーワードのようだが、これらはすべてゴルフコース内にある。そのコースはストーンヘブン・ゴルフ・クラブ。有名なゴルフコースが連なるスコットランド東海岸のほぼ中央に位置し、山からの傾斜地を利用して作られたゴルフコースだ。無名だが、そのドラマティックなレイアウトは有名コース以上。私は1ホール目から魅了された。

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リンクスランドをめぐる冒険Vol.51 もっとも変則的で特異なリンクスコース ストーンヘブン・ゴルフ・クラブ Part.2

リンクスランドをめぐる冒険Vol.51 もっとも変則的で特異なリンクスコース ストーンヘブン・ゴルフ・クラブ Part.2

前回のあらすじ
65歳ライターのスコットランド・ゴルフ1人旅も残り10日ほど。スコットランドの東海岸沿いを通ってセント・アンドリュースまで南下する予定だが、次のコースがなかなか決まらない。というのも東海岸のリンクスコースはグリーンフィーが高いから。そんな中、目に止まったのがストーンヘブン・ゴルフ・クラブ(Stonehaven Golf Club)。公式サイトを見る限り、かなりエキサイティングなコー

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リンクスランドをめぐる冒険Vol.50 穴場的な東海岸のリンクスコース ストーンヘブン・ゴルフ・クラブ Part.1

リンクスランドをめぐる冒険Vol.50 穴場的な東海岸のリンクスコース ストーンヘブン・ゴルフ・クラブ Part.1

前回のあらすじ
65歳ライターのスコットランド・ゴルフ1人旅は後半に突入。前回はパークランドでも気品を感じさせるダフ・ハウス・ロイヤル・ゴルフ・クラブでプレー。途中、前組の御婦人方の好意でスルーさせてもらえるなど十分に満足できたコースだった。

名門コースが続く東海岸の中で・・・

旅の残り日数もあと10日ほど。
そのうち2日はセント・アンドリュースに当てるし、1日はスコティッシュ・オープンを観る

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リンクスランドをめぐる冒険Vol.49 フェアウェイの淑女たち ダフ・ハウス・ロイヤル・ゴルフ・クラブ おまけ

リンクスランドをめぐる冒険Vol.49 フェアウェイの淑女たち ダフ・ハウス・ロイヤル・ゴルフ・クラブ おまけ

前回のあらすじ
コースに架かる石積みのアーチ橋は見られなかったけれど、アリスター・マッケンジー博士の改修によるダフ・ハウス・ロイヤル・クラブでのプレーにすっかり満足した65歳ライター。今回は、ここでのプレーの、ちょっとしたエピソード。

Freeeeeeeeeeze!!!

この日、なぜかドライバーショットが絶好調だった。
たいして飛距離の出る私ではない。
しかし狙った場所から、そう遠くないところ

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リンクスランドをめぐる冒険Vol.48 石積みの橋とゴルフコース ダフ・ハウス・ロイヤル・ゴルフ・クラブ Part.2

リンクスランドをめぐる冒険Vol.48 石積みの橋とゴルフコース ダフ・ハウス・ロイヤル・ゴルフ・クラブ Part.2

前回のあらすじ
石積みのアーチ橋とゴルファー。その1枚の画像に惹かれ、パークランド形式のダフ・ハウス・ロイヤル・ゴルフ・クラブへ。ロイヤルという称号を持つだけにクラブハウスもコースもきれい。フェアウェイはフラットだし天気は晴れ。絶好のゴルフ日和…なのに、肝心の、石積みのアーチ橋は?

ダブルグリーンに見られる
設計者の配慮

河川敷のコースを侮ってはいけない。

確かに、グリーンはカタビラ(スズメ

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リンクスランドをめぐる冒険Vol.47 石積みの橋とゴルフコース ダフ・ハウス・ロイヤル・ゴルフ・クラブ Part.1

リンクスランドをめぐる冒険Vol.47 石積みの橋とゴルフコース ダフ・ハウス・ロイヤル・ゴルフ・クラブ Part.1

65歳ライターのスコットランド・ゴルフ1人旅も早、中盤を過ぎて残るは10日余り。今回、プレーしたのはパークランド形式のダフ・ハウス・ロイヤル・ゴルフ・クラブ。最初こそ少々の落胆はあったものの、終わってみればここも忘れがたいゴルフコースとなった。

1枚の写真に惹かれて

橋が見たかった。

…いや、違うな。

正確には、ゴルフコースに架かる橋。それも石積みのアーチ橋。

石積みのアーチ橋ならいくら

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リンクスランドをめぐる冒険Vol.46 オーガスタのもっとも基本的で大切な意匠

リンクスランドをめぐる冒険Vol.46 オーガスタのもっとも基本的で大切な意匠

リンクスコースの対極にあるオーガスタ

「これはビギナー向けのコースだ」
1932年、ボビー・ジョーンズと共同創設者のクリフ・ロバーツ、そしてコース設計者のアリスター・マッケンジーがオーガスタ・ナショナル・ゴルフ・クラブをオープンさせた時のニューヨーク・タイムズ誌の評価だ。

酷評と言ってもいい。
「その通りです。でもこれが、皆が待望していたコースなのです。でもトッププロも、トップアマも大いに楽し

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リンクスランドをめぐる冒険Vol.45 マスターズとゴルフ映画 Part.2

リンクスランドをめぐる冒険Vol.45 マスターズとゴルフ映画 Part.2

マスターズ創始者の伝記映画だが…

映画「バガー・ヴァンスの伝説」はボビー・ジョーンズと(ウォルター・ヘーゲンも)主人公ジュナのマッチプレーが物語の中心舞台となっていて、ボビー・ジョーンズのこと、つまりマスターズとの関わりには触れていなかったので、ここで少し解説。

球聖と呼ばれたボビー・ジョーンズはアマチュア資格のまま1930年に全英、全米オープン、全英、全米アマチュアのタイトルを獲得、年間グラ

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リンクスランドをめぐる冒険Vol.44 マスターズとゴルフ映画 Part.1

リンクスランドをめぐる冒険Vol.44 マスターズとゴルフ映画 Part.1

迷える子羊を導く5ドルのキャディ

今回はちょいと寄り道してマスターズにつながるゴルフ映画の話。

マスターズ・トーナメントは数多あるゴルフ・トーナメントでも特別であり、最高峰でもある。
その理由のひとつが、参加するためには基本的に主催であるオーガスタ・ナショナル・ゴルフ・クラブによる招待状が必要なこと。
たとえ前年度にPGAツアーで年間チャンピオンになっても招待状が届かなければ参加できない。

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リンクスランドをめぐる冒険Vol.43 内的変化と「闇の奥」 

リンクスランドをめぐる冒険Vol.43 内的変化と「闇の奥」 

前回のあらすじ
マレー湾に面した、スコットランド北東部のリンクスコース、スペイベイ・ゴルフ・クラブでプレー。ロケーションは良いものの、メンテ不足のせいもあって気分が盛り上がらず。やはり売却が決まったコースというのは取り壊される家のように喪失感を持っているのだろうか?売却先は投資家グループ。どうやら世界に誇れるコースにしたいらしい。そんなコースになる前、プレーできたのは貴重な体験だったかもしれない。

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リンクスランドをめぐる冒険Vol.42 £75万のリンクスコース スペイベイ・ゴルフ・クラブ Part.2

リンクスランドをめぐる冒険Vol.42 £75万のリンクスコース スペイベイ・ゴルフ・クラブ Part.2

前回のあらすじ
65歳のナチュラルボーン・フリーライターが一念発起してスコットランドのローカルコースを回る1人旅を敢行。ゆるいスケジュールは早くも後半に突入、プレーに選んだのはマレー湾に面したスペイベイ・ゴルフ・クラブ(Speybay Golf Club)。世界で247しかない本当のリンクスコースの1つだというが、実際に回ってみるとこれまでのリンクスコースほどの興奮はなかった。その理由とは…。

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リンクスランドをめぐる冒険Vol.41 £75万のリンクスコース スペイベイ・ゴルフ・クラブ Part.1

リンクスランドをめぐる冒険Vol.41 £75万のリンクスコース スペイベイ・ゴルフ・クラブ Part.1

前回の続き
65歳ライターのスコットランド・ゴルフ1人旅、前回は英国メインランドの最北端、サーソー・ゴルフ・クラブでプレー。最初こそパークランド・スタイルのコースに拍子抜けしたものの、ここが地元を大切にした地元民密着型のコースと分かって、130年以上も続いていることが理解できた。メンバーとの交流がなかったことは残念だったが、北端地域を後にして次に向かったのはスペイベイ・ゴルフ・クラブ。

トーナメ

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リンクスランドをめぐる冒険Vol.40 このコースの本当の魅力 サーソー・ゴルフ・クラブ Part.2

リンクスランドをめぐる冒険Vol.40 このコースの本当の魅力 サーソー・ゴルフ・クラブ Part.2

前回までのあらすじ
65歳ライターのスコットランドゴルフ1人旅、半月を経て英国メインランドの最北端コース、サーソー・ゴルフ・クラブを訪れる。プレーを始めようとクラブハウスに入ったところ…誰もいない。ここはプレーフィの支払いからセルフだった。運悪く現金を持ち合わせていなかったが、プレーを終えた中年男性2人に助けられ、なんとかクレジット決済を完了。さて、いよいよ最北端のコースでプレー。

最北端が抱か

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リンクスランドをめぐる冒険Vol.39 現金忘れるべからず サーソー・ ゴルフ・クラブ

リンクスランドをめぐる冒険Vol.39 現金忘れるべからず サーソー・ ゴルフ・クラブ

前回のあらすじ
65歳ライターのスコットランド・ゴルフ1人旅も中盤に差し掛かり、場所はスコットランド北端へ。前回はジェームズ・ブレイド氏が改造したリーイー・ゴルフ・クラブでプレー。リンクスコースなのに荒々しさはなく、むしろジェントルな雰囲気を堪能。調べてみれば、リーイー・ゴルフ・クラブは波乱万丈の歴史があったことを知る。

このコースの北緯って日本ではどの辺り?

英国メインランドには3つの最北端

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リンクスランドをめぐる冒険Vol.38 ジェームズ・ブレイド氏のこと リーイー・ゴルフ・クラブPart.2.01

リンクスランドをめぐる冒険Vol.38 ジェームズ・ブレイド氏のこと リーイー・ゴルフ・クラブPart.2.01

リーイー・ゴルフ・クラブの設計に関わったジェームズ・ブレイド氏のこと。

近代ゴルフの祖とかハリー・バートンやジョン・H・テイラーと並ぶ三巨人とか、全英オープン5回優勝とか、その偉大な功績については枚挙の暇がない。ネット上にはブレイド氏に関する情報が膨大にあるので、興味を持たれた方はぜひご自身で調べていただきたい。
数多あるブレイド氏の情報で、私がもっとも好きなのは彼の墓に刻まれた言葉。

"He

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