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5つ星病院の条件


📖 文献情報 と 抄録和訳

5つ星の整形外科スポーツ医学外科医の条件とは?好意的なオンライン患者レビューの分析

📕Noel, Morgan E., et al. "What Makes a 5-Star Orthopaedic Sports Medicine Surgeon? An Analysis of Positive Online Patient Reviews." Orthopaedic Journal of Sports Medicine 11.7 (2023): 23259671231181378. https://doi.org/10.1177/23259671231181378
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[背景・目的] 患者満足度への関心の高まりにより、医師評価サイトの利用が増加している。目的整形外科スポーツ医に対するオンライン5つ星患者レビューに関連する因子を分析すること。

[方法] 研究デザイン:横断研究。AOSSMのウェブサイトから合計70人の整形外科スポーツ医学専門医を無作為に抽出した。これらの外科医をYelp.comで検索した。5つ星(5つ星のうち)以外のレビューはすべて研究から除外した。

各レビューは、外科的治療または非外科的治療の側面に言及しているものとして分類され、レビュー内の各コメントは、臨床的または非臨床的に関連しているものとして分類された。コメントはさらに、ベッドサイド・マナー、臨床結果、患者教育などの特定の特徴によって細分化された。カテゴリー変数はカイ二乗検定を用いて分析した。

[結果] 全体として、400件の5つ星レビューが研究に含まれ、合計1225件の肯定的コメントから構成された。400件の5つ星レビューのうち、200件(50%)は外科的治療を受けた患者からのものであり、200件(50%)は非外科的治療を受けた患者からのものであった。1225件の肯定的コメントのうち、505件(41%)は臨床に関連したもので、720件(59%)は非臨床のものであった。

■ 臨床的な好評コメント
・臨床的な好評コメントで最も多かったのは、明確な治療計画(191件[48%])、良好な治療成績(173件[43%])、代替治療計画の提供(55件[14%])であった。

■ 臨床外な好評コメント
・臨床以外で最も多かった肯定的なコメントは、医師のベッドサイドマナーの良さ(287件のレビュー [72%])、親切でプロフェッショナルなスタッフ(194件のレビュー [49%])、スケジュールの立てやすさ(68件のレビュー [17%])であった。

[結論] 5つ星の患者レビューの大部分は、医師のベッドサイド・マナーやフレンドリーなスタッフなど、ケアの非臨床的側面に関して肯定的なコメントを残していた。臨床的側面に関する最も一般的な肯定的コメントは、良好な治療成績と明確な治療計画に関するものであった。全体的に最も多かった肯定的なコメントは、外科的治療と非外科的治療を受けた患者の両方で、ベッドサイドマナーの良さに関するものであった。

🌱 So What?:何が面白いと感じたか?

以前、偶然入った寿司屋が、偶然にもテレビにバンバン出るような超有名店だった。
その時に思ったことは、味よりも何よりも「サービス」「ホスピタリティ」が違いすぎる!、ということだった。
子どもを2人連れていたのだが、子どもに寿司を出す際に、二貫のマグロを四貫に小さく切って、さらに握り直して出してくれた。
さらにさらに、その1つ1つに、海苔をあらためて巻いて。
驚愕なのが、これを「頼んでいない」ということ。
店員さんが自発的に、
「お子さんのですよね。小さく切りましょうか?」
「えっ、そんな、いいですよ。こっちでやれますから」
「やりますやります、ちょっと待っててください」

という感じで。

一歩も、二歩も、踏み込んでくる。
しかも、重要なことには、この動きは「店員の負担になる」、「稼ぎにはならない」動きだということ。
つまり、直接的な経営にとっては、余剰な動きだ。
でも、考えてみてほしい。
こういうことがしたくて、それぞれの仕事に就いたのではないのか?
関わった人々に、喜びを与えるために、その職業に就いたのでは?
1分でも早く終わらせる、余分な、無駄なことはしない仕事をするために、その職業に就いたのか?
多くの人は、そうではないと思う。

だが、大きな大きな機関を動かす1つの歯車になると、どうもそのような理念を忘れがちになってしまう。
だからこそ、5つ星、最高峰に触れて、その感覚や感動を、思い出す、学ぶ必要があるのだ。
今回の文献抄読で、病院の5つ星にとっても、治療内容以上に、治療以外の人としての患者さんとの関わりの重要性が浮き彫りになった。
人として、どういうサービスを目の前の患者さんに提供したいのか…。
改めて考えたい。

将来の医学でさえ、いずれは治療の目的のために喜びの感情の助けを求め、
また、病気の心理的要素に対しても、単に人間の肉体的な面のみを考慮した機械的な治療手段に劣らぬ治療効果を認めないわけにはいかなくなるであろう

【ヒルティ】眠られぬ夜のために(1) P. 13

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