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1月読書 『承認欲求に振り回される人たち』 著:榎本博明

この本と出会ったのは、年末に連れ合いと別々に過ごすことになった時に年明け少しでも成長している姿を見せてやろう!と思って何冊も買い込もうと本屋さんで値段を考えずに沢山手に取った中のひとつ。
心理系のコーナで残り一冊で、この期間に読みたかった本は大体レビューを読んでリストアップしていたのですがこの子はノーマークでした。

“承認欲求”というワードはスルーできないもので22年間ずっと一緒に生活してきました。

どんなに頑張ってもそれは当たり前だと言われ、それも理解出来るからそのまま生活してきてきたんです。

でもやっぱり褒められたくて。

父はよく「あいつは仕事ができない人間だ。」と愚痴をいう人でした。

そして当時は父の勤め先の近くに住居を置くことが多かったので、私もよく会社にご挨拶させていただくことが多くて。父が愚痴をこぼしている人とも顔を合わせたり同じ輪で会話をしているのを見かけたのですが、本人には直接そのこと言ってないんだろうなぁと子供ながら感じてしまったんです。

自然と、褒められていないという事は裏であまり良く思われていなくて、褒められなきゃ意味がないんだ。という思考回路が完成していました。

物事に取り組む本質が“褒められるため”という他人軸になってしまい、そして褒められることが一切無い環境だったため無心に取り組む物事もなく。

自分は何の才能もない人の役に立たない人間だと思うようになりました。


でも生きなきゃいけなくて。

忙しい環境に身を置くことによって3、4年間はふらふら過ごしました。

逃げて、逃げて、逃げて。
自分が“今”にしか生きていない時間は、月日だけはあっという間に経っていきます。


この放浪期から数年自分の軸を持たなきゃいけないとゆっくり辛抱強く自分と向き合った時間で貯めに貯めた心のタスクたちの整理にこの本は、大きな役割を果たしてくれました。

この本を大晦日までに読み終えたから、年末年始の孤独を乗り越えられたし、連れ合いとの向き合い方も少しだけ変われたと思います。

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