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⭐︎創作集。

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ショートストーリー、ショートショート、短編小説などの創作作品を集めました。
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記事一覧

星さらい。#シロクマ文芸部

銀河売りが屋台を引いて僕らの街にやってくるのは、夏の夜と決まっていた。 夕立が引いた後の…

鈴懸ねいろ
11か月前
105

ココアと神様の王国

神様はベッドの中。 遠い洞穴から吹いてくる風みたいな、 深い寝息を立てている。 今、夢のど…

60

大掃除の日。【詩あるいは短編小説】

窓拭きをした カーテンを洗った 冷蔵庫を磨いた 食器棚を拭いた 下駄箱を整理した 洗面台と鏡…

鈴懸ねいろ
4か月前
100

旅。【短編小説】

 旅を一頭飼っている。  部屋から出られない私のために、母親が用意したものだった。  旅は…

鈴懸ねいろ
5か月前
90

永遠チョコレート #シロクマ文芸部

チョコレート、食べたでしょう。 さっきまで唇を重ねていた真白が 笑いながら囁いた。 わたし…

鈴懸ねいろ
3か月前
83

雪の華 #シロクマ文芸部

雪化粧をする初めての冬になった。 「華もいよいよ 雪化粧をする歳になったんだねえ」 鏡に…

鈴懸ねいろ
4か月前
117

訃報。#小牧幸助文学賞

母シンダ桜ノ木ニ散骨ス春ニハ帰レ父ヨリ。 *** 小牧幸助さんの企画に 参加させていただきました。 ありがとうございます。 文字の外に いろいろなことを想像する余地を込めました。 #小牧幸助文学賞

夜中の黒糖ぷりん。

ただいま。 玄関の外で大きなため息をついてから、 なんとか取り繕ってドアを開ける。 おかえ…

119

カンテラ掲げていちご狩り【短編小説】

足元がとても暗いので気をつけてくださいね。 そう言われて咄嗟にわたしのつま先は身構える。 …

99

紅葉鳥。#シロクマ文芸部

紅葉鳥を捕まえる季節になった。 山に踏み込む狩人たちの、 落ち葉を踏みしめる足音がする。 …

鈴懸ねいろ
6か月前
79

最後の願い。【ショートショート】

この心臓はもうすぐ動きを止めるだろう。 吸って吐いて。 吸って吐いて。 呼吸をするたびに肺…

91

朝からドーナツ屋の列に並んではいけません。【ショートショート】

朝からドーナツ屋の屋台の列に並んでいた。 明らかに出勤前とわかるスーツ姿の人たちが、 何人…

80

湯上がり奇譚 【ショートショート】

他人の家の風呂に入るのはどうにも落ち着かない。 見知らぬ脱衣所の空間で、 服を脱いで裸にな…

92

お盆と蜻蛉。【短編小説】

「とんぼ。貴大の背中にとんぼがとまってる」 仕事から帰宅した弟の背中を指さして 母が言った。 たしかに弟のワイシャツの背中の 肩に近いところに、 手のひらより少し小さいくらいのとんぼが とまっていた。 弟は、どこどこ、と振り向いて、 懸命に背中に腕を回すけれど、 とんぼには届かない。 素敵なバッチみたいでいいじゃない、 そのままにしておけば、と私が言うと 「姉ちゃんとってよ。 このままじゃオレ、ソファに転がれないじゃん」 疲れてるのにさと、弟がぶーぶー喚くので、 仕方なく私は