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「どく友会」(読書会)レポート お勧め書籍 2023.9.9開催分


1.読書会(通称:どく友会)とは何か?


僕は数年前から隔月で読書会(通称:どく友会)を主宰しています。

仕事だけの人付き合いや情報では思考に偏りが出てしまう。もっと幅広く自分の好きなことで刺激を受けることはできないかな?と考えていたのですが、世間で開催されている読書会は意識高い系で少し敷居が高いし、好きでもない課題図書を指定されて事前に予習して読み込むのも気が進まないし。

そう考え自分で主催して始めたのが数年前。いつの日かとっても喜んでくれる参加者が増え、とても濃厚で濃密な少人数コミュニティになっていました。

2.どく友会の3つの特徴

主な運営上の特徴は3つです。

①指定の課題図書なし(好きな本を持ち込み)

②少人数制(集客せずにクチコミのみの10名前後・会員は30名ほど)

③SNSへの顔出し写真はアップしない(写真アップは書籍写真のみ)

「自由さと気軽さ」をコンセプトに始めました。自分のビジネスにつなげようとか、流行りのオンラインサロンのように発展させようとか、下心ゼロです。

これにより、講師と受講生という主従関係のようなものは払しょくできます。単純に好きな本を片手に好きなことを好きな人たちとで語り合いたい。僕の気持ちはそれだけです。

ここまで思い入れがある読書会ですが、一つだけ弊害が生じました。盛り上がりすぎて毎回時間が足りずに、今では5時間が標準時間。

それでも、まだ足りないくらい・・・という感じで、休日に酒も飲まずに喫茶店で熱弁するコミュニティの摩訶不思議さと面白さは日常にはないことです。

世の中はシェアサービスで熱くなっていますが、”頭の中のシェア”も面白いものです。

本を読みたいけど、読むのが面倒な人は、人の推薦図書のプレゼンを聴いて読んだつもりになるのも一瞬で見識が広がる面白い試み、これが自由に本を持ち込む読書会のだいご味なのです。

普段、自分なら選ばないであろう本をガチで熱弁されますからね。(^^)



3.当日はこうやって進めます


1人10分、推し本をプレゼンし、10~15分質疑応答と感想レビューとなります。

一番のポイントは、なぜその本を選んだのか?自分の心境や状況と結びついたときに、本だけではなく、参加者の人間性への理解が深まりますので、絆も強くなるという副次効果付きです。

我が会はメンバーが20名ほどいますが、たいてい10名前後がご参加になります。


※顔と名前は非公開

※運営も非公開でメンバーの一般募集もしておりません。参加者を増やすことより少数で質を追求したいためです。不定期ですが、主宰者のメルマガでのみ年に1回ほど気が向いたときにだけ募集。

<実施概要>
・参加者:8名+懇親会6名
・時間:13時~18時(5時間!)+18時半~21時(懇親会)

懇親会でも熱いトークが続きます。

定例のお刺身とレモンサワー&ハイボール!



4.今回持ち込まれた推し本を公開!


というわけで、どんな本が持ち込まれたのか、以下一覧をつけておきますね。特徴的なのは、皆がベストセラーばかりを持ってくるわけではないことです。

だからといって、教養を広げよう!みたいな意識高い系のスタンスは誰もありません。単純に面白いから読む、話す、聴く、「気づき」を得る。それだけです。自然体が一番というのをいつも痛感しますよ。


※以下順不同

 (1) 限りある時間の使い方



【Amazon紹介文より】

人の平均寿命は短い。
ものすごく、バカみたいに短い。
80歳まで生きるとして、
あなたの人生は、たった4000週間だ。
「時間が足りない」なんて、
何を今さらと思うかもしれない。
いっぱいになった受信トレイに、
長すぎるやることリスト。
ワークライフバランスに、
SNSの際限ない誘惑。
もちろん世の中には、生産的になるための
「ライフハック」があふれている。
けれど、ライフハックを駆使したところで、
たいてい状況は悪くなるだけだ。
焦りはさらに増していき、
人生の大事な部分には、
いつまでたってもたどり着けない。
さらに、日々の時間管理に追われていると、
本当に大事な問いが見えなくなる。
それは、自分の限られた4000週間を、
いかに過ごすかという問いだ。
本書は古今の哲学、心理学、
スピリチュアル思想を駆使し、
ウィットに富んだ語り口で、
時間と時間管理を実践的に、
そして深く問い直す。
「すべてのことを終わらせる」
という強迫観念を捨て、
自分の有限性を受け入れたうえで、
そこから有意義な人生を築く方法を紹介する。
本書を読めば時間に対する見方が変わり、
さらには生き方が変わるだろう。

(ざっくり所感)

実は、この書籍が持ち込まれたのは2回目でした(別の参加者)それだけ心を捉える書籍もすごいな~と思いますし、皆が悩み関心を持つ大切なテーマなんだと痛感しました。

結局、「時間の使い方=命の使い方」なんですよね。

 (2) 行動経済学が最強の学問である


【Amazon紹介文より】

ビジネスパーソンにとって、
行動経済学ほど「イケてる学問」はない。

現に世界のビジネス界では、
その影響力はますます強まっている。

いま世界の名だたるトップ企業の間で、
「行動経済学を学んだ人材」の争奪戦が、
頻繁に繰り広げられている。

1人の人材獲得に何千万円もの資金が動き、
企業には「行動経済学チーム」までできている。

ビジネス界の要請を受けた世界のトップ大学が、
次々と「行動経済学部」を新設し始めている。
MBAのように、多くのビジネスパーソンが
行動経済学を学びに集まっている。

もはや行動経済学は、
「ビジネスパーソンが最も身につけるべき教養」
となっているのだ。

しかし、行動経済学は新しい学問であるが故に、
これまで体系化されてこなかった。
理論を一つ一つ丸暗記するしかなく、
なかなか「本質」がつかめなかった。

そこで本書では、基礎知識をおさえた上で、
「ナッジ理論」「システム1vsシステム2」
「プロスペクト理論」から、
「身体的認知」「アフェクト」「不確実性理論」
「パワー・オブ・ビコーズ」まで、
「主要理論」を初めて体系化するという、
これまでにない手法で、行動経済学を解説する。

(ざっくり所感)

この本は僕が持ち込んだ本です。今すぐ買え!と厳命するほどの熱弁を。一言で言うと、人の行動や意思決定は極めて”非合理”である。それは認知のクセや状況、感情により歪んでしまうものという個人的な人生バイブルになりましたよ。

以下の動画をいくつか見ると、一瞬で内容が理解できます。4回シリーズで見れます。


 (3) 僕は脱北YouTuber


【Amazon紹介文より】

2009年1月、約1万kmの命がけの道のりを辿り、僕はようやく自由を手にしたのだ――北朝鮮での過酷な23年間の生活に耐えかね、豆満江を渡り中国経由でベトナムを越え、カンボジアの韓国大使館から韓国へ。

自由への道のりは果てしなく遠い。でも、男は諦めなかった。日本在住の脱北者が語る唯一無二のライフヒストリー。人生で困難にぶち当たったときにどう立ち向かうか、壮絶な体験から紡がれる言葉に思わず胸が熱くなる!

(ざっくり所感)

あなたも、脱北者の惨状を一度は聞いたことがあるであろう。中国に密入国し、ベトナム、カンボジアと山を越え、河を越え、決死の逃避行は壮絶としか言いようがなく、大きな衝撃を受けた一番インパクトがあった本かもしれません。。


 (4) アフリカから世界へ そして甲子園へ


【Amazon紹介文より】

2017年夏、甲子園初出場を果たした堤尚彦監督。おかやま山陽高校では66カ条からなる部訓を掲げているが、その14条「甲子園を愛しているのではなく、野球を愛している」 が、まさに本書のテーマとなっている。

2006年、おかやま山陽高校野球部監督に就任、「10年後」の目標として以下の3つを掲げている。1.プロ野球選手を輩出する 2.甲子園出場 3.部員100人超え。その人数でも全員が練習できる環境を整える。甲子園出場には11年かかったが、見事に目標を達成し、指導者としての地位を確立した著者だが、プレーヤーとしての実績はゼロに近い。

弱小都立高校の野球部に入部し自称プレイングマネージャーを担った高校時代。大学は名門・東北福祉大学に進学するもレギュラーメンバーに選ばれることなく卒業。が、テレビで見た青年海外協力隊でジンバブエの初代野球普及隊員の姿に憧れて、同隊に参加。アフリカの子どもたちとの交流で著者の人生は一変する。

さらに、スポーツマネジメントの世界に導いてくれた高橋慶彦氏との出会い、諸見里しのぶのマネージメントをしていた福岡でのビジネスマン時代、師と仰ぐ慶應義塾大の元監督・前田祐吉氏との出会い……と、エピソードには事欠かない。

そして2019年、東京オリンピック予選ジンバブエ監督に就任、手腕をふるった。現役の高校野球部監督が、他国のナショナルチームの指揮をとるのは日本初の試みとなり、メディアでも多く取り上げられたが、華やかな報道の裏で起こっていた高野連との数々の交渉の実態も描かれている。

落ちこぼれ野球選手→青年海外協力隊→スポーツビジネス界→高校野球監督→甲子園出場→東京オリンピック予選ジンバブエ代表監督と、本人曰く「(日本球界の)裏街道を歩んできた」という、堤尚彦の「野球愛」をあますことなく語った1冊となっている。

(ざっくり所感)

高校野球の監督ってどうやってなるんだろう?という単純な疑問からは仏恩だ角度から個性的な人生ルートを歩んで甲子園の土を踏んだ監督のお話。ぜひ、この人生模様を聞いてほしいという発表者の熱弁は間違っていなかったですね。

人は、いつどのようなご縁で新しい道が切り拓かれるか分からない。一期一会。。。

 (5) 目的への抵抗


【Amazon紹介文より】

自由は目的に抵抗する。そこにこそ人間の自由がある。にもかかわらず我々は「目的」に縛られ、大切なものを見失いつつあるのではないか――。

コロナ危機以降の世界に対して覚えた違和感、その正体に哲学者が迫る。ソクラテスやアガンベン、アーレントらの議論をふまえ、消費と贅沢、自由と目的、行政権力と民主主義の相克などを考察、現代社会における哲学の役割を問う。名著『暇と退屈の倫理学』をより深化させた革新的論考。

(ざっくり所感)

哲学、難しい。。。という先入観と闘いながら発表者のコメントを清聴。言葉によって思考が規定され、思考によって行動が規定される。この持論を体現するかのような書籍内容でした。

哲学は縁遠いような分野ですが、コロナ禍を例に展開される論考は、いつもと異なる視野と視座、視点をいただけた気がします。


 (6) 沖縄決戦


【Amazon紹介文より】

太平洋戦争時、日本で唯一地上戦が展開された沖縄戦の全貌。四十三年ぶりに復刊した本書は、十八万の米上陸部隊を迎え撃ち潰滅した第三十二軍司令部唯一の生き残りである著者が苛烈な戦いの経緯を描くとともに、現代日本人にも通じる陸軍の宿痾を鋭く指摘した「日本人論」でもある。

(著者)
八原博通:
1902年鳥取県生まれ。陸軍士官学校三五期、陸軍大学卒業(1929年恩賜)。陸軍省人事局課員、アメリカ留学、陸軍大学教官、第二軍参謀、第五軍参謀、大本営参謀などを歴任。33~35年にかけアメリカ留学経験。太平洋戦争が始まるとビルマ方面軍参謀となり、44年3月に沖縄守備軍第三二軍高級参謀となり、沖縄戦に参戦。戦後は故郷鳥取で行商に従事。81年死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(ざっくり所感)

どんな歴史や戦争にも秘史というものがあり、秘史が歴史を動かした点を抜いて全体像をつかもうなんて無理な話。沖縄決戦も例外ではありませんね。本当に悲劇としか言いようがない太平洋戦争末期の沖縄決戦。隠れた歴史もしっかりと記録と記憶を引き継いでいかなければなりません。

 (7) 女子大生オナホを売る


【Amazon紹介文より】

「女子大生×オナホ」禁断のマーケティング術。エロが苦手だった女子大生がオナホD2Cを立ち上げ、成功するまでの全過程。副業、起業、新規事業……ビジネス成功の秘訣が詰まった一冊。「どんな領域でも、コンセプト勝ちで売れるコンテンツやモノを作れるようになりたい」という方必見。

(本書の内容)
第1章【事業領域の選定方法 〜女子大生、オナホ領域を選ぶ〜】
1-1 クリエイティブで勝負が決まる領域を選ぶ~オナホとYOASOBIの共通点~
1-2 「少し冒険」でき「欲求が深い」領域を選ぶ~突き抜けたコンセプトで勝ち抜く~
1-3 「まだ解決されていない重大な悩み」が存在している領域を選ぶ~未解決の悩みに向き合う~など

(著者)
神山 理子

1997年生まれ。明治大学商学部卒。20歳の時にインターン先で音楽メディアの運営責任者となり、業界No.1までグロースして売却。その後シンガポールにて新規事業を立ち上げ、同事業の法人化を経て、オナホD2Cの会社を創業。自ら開発したオナホをAmazonランキング4位にまで育てるも過労のため退任。休暇3日目に新しい事業アイデアが閃き、休みもそこそこに自身2社目となる(株)ひだねを立ち上げる。創業1年で同社を売却し、次の事業に向けて準備中。消費者のインサイトを掘って、コンセプトをつくることが得意。たまにマグロ漁船員。1児の母でもある。

(ざっくり所感)

女子大生×エログッズ×ビジネス術という切り口は、かなり斬新!でも、さくっと内容を見ると、かなり本格的なマーケティングのノウハウ書になっていた。でも、本の内容よりも、著者の人生ストーリーが圧巻でした。


以上

さて、いかがでしたか?

興味がわいた本はありましたか?

普段、あまり手に取らない本だらけだけど、息抜きがてらに紐解くと、ハッとさせられることが多いものです。

5.どく友会のサマリー


<主旨>

新たな本に出会い、新たな知恵を日常生活で実践するキッカケとする。

<進め方>

開催は、隔月の第3か第4土曜日が基本。(1・3・5・7・9・11月)

参加者が持参したお勧めの書籍の内容レビュー、感想を”ゆるく”、時には熱く、情報交換することが基本の流れです。

(レビュー頂く内容)

①著者の紹介
②ザックリと書籍の内容をレビュー
③印象深い点、気づき、学びを3つほど発表
④質疑応答

<ルール>

(1)一人一冊、必ずお勧めの書籍を持参。
(2)人生や仕事に役立つ本を持参のこと。

※著者・出版社の方は自分(自社)の書籍のPR持参もOK!

●年齢は30代、40代が多いですが、職業もバラバラなので個性的です。
●3分の1は初参加の方です。
●男性6:女性4の構成
●普通にお友達をお連れ頂くのもOK。

<経緯>

毎月平均8冊程度本を読んでいますが、ただ学んでいるだけでは面白くなく、他人がどういう視点で解釈しているのか。また、学びをどう実践するのか。そこに関心がありました。でも、なんだか世間の読書会でぴったりくるのがなかったので、自分でやってみようと思いました。

「新たな書籍との出会い×他人の価値観の学び×日常への実践活用」

この掛け算が僕のコンセプトです。

本好き集まれ!!!!!

著者・思考の整理家® 鈴木 進介

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