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Vol.5:持ち家戸建てに向いている人/「住の教科書」黒no+e 賃貸VS持ち家編 第一章:賃貸?持ち家?どっちがいいの?

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黒のno+eは、雑記、独自の考え方を展開する、自由な【住の教科書】


今後の記事の予定や構成は下記をご確認ください。


今回は持ち家戸建てに関して考えていきますが、前提として
●中古戸建て住宅
●建売住宅/新築戸建て住宅
●売建住宅/新築戸建て住宅
この3種類についての記事です。

注文住宅に向いている人については、次回のVol.6でご案内します。

建売住宅とは?
→既に建っている新築戸建てのこと

売建住宅とは?
→土地だけの状態で販売はされているが建築会社は決まっており、間取りや内装外装も打合せをしてこれから決めていくことができる新築戸建てのこと

戸建ての場合に関しては少し事前に注意が必要な特徴があります。
その注意点の後、持ち家戸建てにもマンションと同じようにメリット・デメリットから持ち家戸建てに向いている人を考えてみましょう。




●持ち家戸建ての特徴を考える

その物件は注意して!!

1981年~新耐震基準によって、震度6まで耐えられるように建築をしましょうと耐震等級だったり定めて建てられてはいます。
ですが、その頃から建てられている特に「木造住宅」には注意が必要です!
木造だけでなく、鉄骨や鉄筋コンクリートでも注意は必要です。

今の日本の住宅の寿命ってご存じですか?
先進国の中でもずば抜けて低い「26年~30年」と言われています。

1981年頃はバブルで建築も盛んでした。
安く・早く・多く建てて売る!!そんな時代だったんですね。
このせいで、日本の住宅というものは「住む物」ではなく「売る物」に変わってしまったんです。
その結果、建物の寿命が大きく縮んでしまう結果が生まれてしまいました。
逆に、100年前とか60年前に建てられている立派な家の方が長持ちしているぐらいです。

どんな風に注意というか、危険なのか?

構造躯体、壁や床の木材、断熱材に「カビ」「浮遊粒子状物質」が付着して、耐震性を弱めているから!!

こちらの画像は壁の中の写真です。

ゼルコバデザインさんHPより引用

隙間空いてるから断熱性も低い。
しかも、木材が完全に水を吸い込んでいる状態です。
壁の中で結露が発生したんでしょうね。
これが、震度6の地震が来た時に耐えれるのか?
私は限りなく不可能だと思います。
こんな家に住んでしまったら、地震にも耐えれないし空気が汚染されて体調を崩してしまいます。

壁の中だけでなく床下も要確認です。

断熱リフォームの匠さんHPより引用

床下も換気不足だったり、外部の空気にさらされてカビなどが付着しています。
シロアリの格好の餌食でもありますが、突然床が抜けてしまうかもしれません。

中古住宅を買ってリフォームするぞ!!
大いに結構なんですが、築5年とかの木造住宅でもこのような状態になっている可能性が十分にあります。

中古住宅を購入する際や、建売の新築戸建てでも床下ぐらいはチェックしておいた方がいいかもしれません。

家の快適性や性能にこだわりがないのであれば、自由にしてもらってもいいのですが、「住の教科書」を作成している中であまりこのような家には住んで欲しくないなと思ってしまいます。

今回はこのぐらいにして、メリットとデメリットについて考えていきましょう。


メリット

①リフォームや建て替えが自由に可能
購入した人が家の管理をする!!なので、マンションと違ってお金さえあれば、好きにリフォームしたり建て替えしたりするのは自由です。

②騒音トラブルが少ない
断熱性や気密性があればの話にはなりますが、隣と家がくっついているわけでは基本ないので、家の中でドタバタしようがどなろうが騒音のトラブルにはなりにくい。
(昔、洗濯おばさんの騒音傷害事件ってありましたが稀です。)

③土地が資産として残る
何か大きな原因が起きない限りは、土地の資産価値というの落ちにくく、近くで新しい駅ができる!!大型ショッピングセンターができるとなると土地の資産価値があがる可能性もあります。
建物の資産価値は構造によって20年程度で0円になってしまうこともありますが、土地は購入した時と同じぐらいかそれ以上ということが多いです。
(しかし、未来は土地の価値が下落する可能性充分にあるので注意)

④管理組合などへの参加義務がない
マンションと比較してという話ですが、管理人は自分なので管理組合はありません。自治会は加入した方が良いこともありますが、それはマンションも同じです。

⑤発電設備や蓄電設備・その他最新設備の導入が可能
持ち家戸建ての最大のメリットかもと私は考えています。
これからの時代に必要になるであろう「太陽光発電」だったり「蓄電池」だったりの最新設備などの導入が、自分で決めて設置することが可能です。
ただし、なんでもいいというわけではないので注意!!
気になる方はこちらの緑のno+eを参考にしてください。

⑥土地が広ければ、駐車場や庭が持てる
戸建てなら車を自分の敷地内に駐車できることがほとんどだと思います。
駐車場代を削れますね。
また、広ければ自分の敷地内で庭を持つことができ、自宅でバーベキューなどもすることが可能かもしれません。

⑦売建住宅の場合のみ、間取りや内装外装をある程度自由にできる可能性がある
こちらは特殊ケースだと思ってもらってOKですが、中古住宅や建売住宅とは違い、売建住宅の場合だと構造や家の性能に関する部分の変更は困難ですが、間取りや内装外装に関しては自由に決めることが可能です。

⑧場合によってはかなりの低コストで購入が可能
かなりの田舎だったり、土地が余って仕方ないエリアだったりすると、かなりの低コストで販売されているケースがあります。
その代わり利便性は皆無だと心得てください。


デメリット

①家の管理や修繕費用は自己負担
マンションでは管理人、賃貸も大家さんがしてくれるような、家の管理や外壁・設備などのリフォームも全てが自己負担。
なので、その分のお金を自分で段取りしておく必要があります。

②リセールやリユースが困難
マンションは基本的に立地が良いので比較的容易にできたリセールやリユースですが、戸建ての場合は家がそもそも長持ちしない場合があるということや、戸建ての資産価値が年々低くなりやすいので、高く売ったり貸したりすることが困難。

③各性能の証明書があるとは限らない
中古住宅は特にですが、家の性能を重視して建てていないケースが多いので、性能を証明する書類がなかったり、そもそも性能が低いから証明書を発行できないケースがあるので、補助金の対象外というケースもあります。

④建売住宅や中古住宅はリフォームしない限り間取りの変更不可
逆にリフォームすれば可能ですが、その土地で間取りが決まった状態でしか購入できないので、リフォームしない限り間取りの変更はできません。

⑤セキュリティ性が低い
マンションには管理人さんがいたり、防犯カメラがついていたり、廊下には人が行き来したりしていますが、戸建ての場合だと全て自分で用意する必要があります。

⑥建て替えが不可能な物件もある
今の建築基準法では建て替えができない土地というものが存在します。
例えば、道路に2m以上接していない場合は再建築ができない。だったり、市街化調整区域と言って、ある一定の条件を満たさない限り建て替えをすることができないエリア。など、リフォームしかできない戸建てもあるということです。

⑦駅までのアクセスは遠くなりがち
駅の近くにはマンションや買い物施設が多く、地域に寄りますが駅近物件というのは比較的少な目です。

⑧長持ちしない家の可能性もある
上記のこの物件には注意して。のような建て方をしている家の場合、住宅ローンを35年で組んだとしても、25年ぐらいで建て替えしないといけないレベルの家の可能性があります。

⑨家の性能の良し悪しを判断するのが困難
基本的には建っている住宅や、言い方を変えると「売るために作られた住宅」の可能性があるので、基本スペックが低い住宅が多く存在しています。
その家の性能の良し悪しを判断するには仕様書を読める必要があったり、どんな施工方法なのかを理解できる必要があります。


余談ですが「断熱性・気密性などについて」

よくマンションと比較されて、戸建てというのは気密性や断熱性が低い!!と言われていました。
実際に築15年とか20年ぐらいの戸建てだとそうかもしれないですが、ここ最近の戸建てはマンションと比べても遜色がない。もしくはそれ以上の断熱性や気密性の戸建ても存在します。
これは時代の変化なのかなぁとは思いますが、少しずつ常識というものが変化してきていると考えています。

個人的にはこれからは「セントラル空調」の時代が当たり前になると思っています

「セントラル空調」とは?
全館空調、全館床暖房などのような、家全体を温めたり冷やしたりする装置の総称を指しています。
一般的なルームエアコンは個別空調と言い、一つの部屋を対象に快適さを求めるものですが、セントラル空調の場合は一つの冷暖房設備で全ての部屋を快適にしてくれるものです。

詳しくは別記事で記載しようと思いますが、時代の流れとして
①日本では個別空調の技術力が圧倒的で、北海道などの寒冷地以外はほぼほぼ個別空調だけで生活してきた

②輸入住宅や地球温暖化が考え始められてから、断熱性・気密性などが注目され始める。海外の住宅事情を取り入れて「全館空調」などが始めるが、あまりの高額の為普及せず。

③カーボンニュートラルを意識し始めるなかで、断熱性・気密性を高めて省エネ住宅の建築がさらに推奨される時代に。2018年頃から「セントラル空調」「全館空調」「全館床暖房」が低コストで可能になり始める。

④ただし、個別空調の意識が強い日本人。ここで意見が2つに分かれている状態。
一つは、断熱性・気密性を限りなく限界まで高めて、個別空調と第一種熱交換換気と併用することで全体の室温をコントロールする!!

二つ目、断熱性・気密性も大事だが、セントラル空調を採用して全体の室温をコントロールする。

今は④の段階まできてますが、注文住宅業界ではセントラル空調を標準採用しているメーカーが増えてきており、今までセントラル空調をしていなかった会社でも取り入れ始めています。
これはコロナ禍という時代があったことと、今一番売れているメーカーに起因しているんでしょう。

一旦余談はここまでにしておきます。


メリット・デメリットから見えてくること

安ければ安全性が低い、治安が悪い、そもそも家が古いなどのリスクがあり、性能も高く、治安や利便性も良く、家が新しいと高いというリスクがある。
戸建てというのは非常にバランスを整えるのが困難な買い物で、一生住む家として購入するのか?
子育て時代だけの為に住む家として購入するのか?
一生住むけれど、一旦は中古で購入して将来リフォームするのか?

目的に応じてどこまで自分がリスクを負うのかを考えた購入をする必要があるんじゃないかと考えています。

ただ、今回は中古住宅や建売住宅、売建住宅をメインに考えているので、シンプルに考えてみましょう。


●持ち家戸建て購入に向いている人

今回はちょっと余談を多く挟んでしまいましたが、ようやく結論ですね。
本業に少し絡んでくる話なので、どうしても色々なフィルターが掛かってしまっているかもしれませんがご了承ください。

①「家の性能や間取りにこだわりがないけど持ち家が欲しい人」

そもそも、とりあえず住めればなんでも良い。最低限生活が可能であれば、どんな性能でも間取りでもあまりこだわりがないんです。という方には非常に向いていると思います。

ですが、これだけだと購入した後に後悔したり失敗したと思う方もいるかもしれません。
ただ持ち家を持って住みたいだけでなく、将来のリスクやお金に関する部分だけは押さえておく必要があります。

なので、下記の②も合わせて考えらえる人なら大丈夫です。


②「自分でリスク管理やマネー管理ができる人」

戸建ては自己責任であれこれと準備をしなければいけません。また一方で、太陽光発電などでリスクを負いつつも資産を増やすことも可能です。
自分でリスク管理ができ、かつお金の管理がしっかりできる人には向いているなと思います。

こうやってリスクを考えられる人ななら、将来リフォームでいくらかかるかも?税金とかどれだけ払わないといけない。
色々と注意しながら生活ができるはずなので、失敗しにくいと思います。


③「建築知識が高い人」

建築知識が高い人だと、将来のリフォームや建て替えだったりをイメージして購入することができるし、そもそもの性能でどんな暮らしになるのかをイメージすることが可能。なので、後悔し辛いということですね。

また、最新設備の導入も自分で自己判断もできれば、リセールやリユースができる場所なのか?家なのか?も考えることが可能です。

建築の知識が高い人は、注文住宅を建てる人も多いかもしれませんが、中古住宅の購入や建売住宅の購入であっても問題なく生活し続けられるでしょう。


〇まとめ

戸建ての購入に関しては、知識さえつければ私は購入しても問題ないと思っています。
その知識というのは、住宅に関しての最低限の知識。建築に関しての最低限の知識。お金に関しての最低限の知識。この3つの知識のことだと考えています。

いやいや、性能とかに関しては絶対注文住宅の方が良いよ!!
ランニングコストを考えても注文住宅の方が良いよ!!
って、思う人もいるかもしれませんが、それは売る側の意見だと思います。

住む人がどんな目的で何故住むのかによって、ベストな住宅選びというのは変わってきます。
「住む」その目的や理由というのが大事。どんな暮らしがしたいのかが大事なんです。

中古戸建や建売住宅でも、目的が達成されるのであれば私は良いと考えています。


参考になりましたか?

本日は以上です。
次回は
「黒no+e 第一章:賃貸?持ち家?どっちがいいの?」
Vol.6:注文住宅に向いている人


に続きます!

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