見出し画像

転がる石ころたち|短編小説

「あー、この曲、CMで聞いたことあるな。言うなよ? 当てるから」

 カーオーディオから流れる軽快な音楽に、杉本は目を閉じて「うーん」と考え始めた。僕はそれを無視して「ローリング・ストーンズ」と答える。

「当てるって言ったじゃねーか!」

 声を荒げる杉本を「どうせ当たんないよ」と一蹴した。

「しばらく会ってないうちに音楽の趣味が変わったか? あ、洋楽好きの彼女ができたとか?」
「そんなんじゃないって」

 特に洋楽が好きというわけではないが、ローリング・ストーンズはたまに聞きたくなる。高校の時の思い出の曲だ。僕たちは今、その母校に向かっている。

「ピコン」と杉本のスマートフォンがメッセージの通知を告げる。

「おいおい、由香も同じこと言ってるよ! 『女だな』って」

 僕は「もう何でもいいよ」と、なるべく会話が長引かないように返事をした。わざととぼけているのだろうか。ローリング・ストーンズを聞き始めたのは、由香さん――神崎さんがきっかけだったのに。

「なぁ、やっぱり由香も呼ぼうぜ」
「ダメだよ、妊婦さんなんだから」
「少しくらい大丈夫だろ? 安定期に入ったって言ってたし」

 僕は「はぁ」と大げさに息を吐き、語気を強めた。

「君の嫁さんじゃないだろ? それに、何かあったら責任取れないから」

 杉本は「はいはい」と引き下がり、外に視線を移した。フロントガラスには、雲ひとつない秋晴れの空が流れて行く。なぜかハンドルを握る手に力が入った。
 一瞬だけ、神崎さんに会えることを期待した。なぜ「妊婦さんなんだから」などと真っ当で優等生のようなことを言ってしまったんだろう。「母校が取り壊されるから、最後に校舎を見に行こう」なんて、これ以上にない口実なのに。

 高校3年間、同じクラスだった神崎さんを、一度も下の名前で呼ばなかった。いや、女子を下の名前で呼んだことも、あだ名で呼んだこともない。ただ、一度だけ「神崎由香さん」とフルネームで呼んだことがある。告白する時だ。結果は……見事にフラれた。

 神崎さんが結婚してからもメッセージのやり取りは続いているが、自分から何かを送ることはほとんどなく、送られてくるメッセージに当たり障りのない返事をするだけ。杉本は「気を遣いすぎだ」と呆れていたが、いくら高校の同級生とは言え、もう人様の奥さんだ。個人的なやり取りは、むしろ旦那さんに申し訳ない。何の気兼ねもなくメッセージを送って、しかも下の名前で呼べる杉本がうらやましかった。

「空き家が増えたな」

 外を見ていた杉本が唐突にこぼす。確かに「売地」や「売物件」などの看板は、日に日に増えている。

「つくば市と東京に流れてるからね。やっぱりつくばエクスプレスの影響はデカいよ」

 土浦市と言えば、かつては茨城県南部の中核都市だったが、2005年につくばエクスプレスが開通した途端、あっという間にその地位をつくば市に奪われ、車のナンバーも「土浦」から「つくば」に取って代わった。

 さっき杉本が「しばらく会ってないうちに」と言ったのを思い出し、杉本との再会は2年ぶりということに、ようやく気付いた。それと同時に驚く。今までは年に2、3回は必ず会っていたし、そんなに長い期間、会っていないという感覚はなかった。きっと僕が思っている以上に周りの世界は物凄い早さで動いている。少しずつ杉本や神崎さんと疎遠になっていくことに、言いようのない恐怖を感じていた。

 高校卒業後、進学や就職で、ほとんどの人が地元から離れた。杉本は東京の大学、神崎さんは神奈川の大学へと巣立って行き、僕は実家の工務店を継ぐため、地元の専門学校に通った。大学には憧れたが、吹奏楽バカで、ロクに勉強をしなかった僕に、大学という選択肢はなかった。地元に残ったのは、そんな僕と同じように、家業を継ぐような連中ばかりだ。毎年来ていた同窓会の案内も、いつの間にか来なくなった。
 もっとも、同窓会にはたった2回しか出ていない。大して仲の良くなかった村上という奴から生命保険の勧誘を受けた時、なんかいろいろバカらしくなって、それ以降、同窓会の案内のハガキは郵便受けからゴミ箱に直行する。そのうち壺でも売り付けられるんじゃないかと思うと、もう行く気にはなれなかった。

 同窓会に行かなくなって、同級生と会う機会は完全に失われた。考えてみれば、高校を卒業してから、同窓会以外で何人の同級生と会っただろう。いくら頭の中を巡らせても、結局は杉本と神崎さんの名前しか思い浮かばない。

 杉本は大学を卒業後、そのまま東京で就職し、神崎さんも神奈川に残るものだと思っていたが、就職のためにつくばに引っ越して来ると聞き、高校時代の続きができるのではないか、という子供じみた期待が、勝手に胸をざわつかせた。
 地元嫌いの杉本は、僕が「3人でご飯でも」と声をかけると、ぶつぶつ文句を言いながらも帰って来た。毎回「由香と2人で行けよ」と言われて「次はそうするよ」と見え透いた嘘をつくものの、僕は神崎さんに対して特別な行動を起こすことはしなかった。何より、3人でつくばのファミレスに集まることが、地元に縛り付けられて、どこにも行けない僕にとっての慰めと楽しみだった。

 数年後、神崎さんの口から結婚の報告を聞き「いよいよ来たか」と思った。正直なところ、安堵した。いっそ永遠に手の届かない存在になってくれれば、収めようのない胸のざわめきが強制的に収まってくれる。しかし、杉本から「相手は10歳上の超有名大学出身で、国立研究所のエリートらしい」という余計な情報を教えられた時、とても惨めな思いに苛まれた。やっぱりエリートにはエリートがお似合いなのだと、自分を卑下することでしか、自尊心を守れなかった。

 2年前、神崎さんの結婚披露宴に出席し、帰る時に新郎に手を差し出すと、僕と目を合わさずに、軽く手を握っただけだった。まるで「仕方なく握手してやった」とでも言うように。僕は「しつけ」に手を抜かなかった両親に感謝した。どこの大学を出ていようが、どこぞの研究所のエリートだろうが、人と目を合わさずに握手するなんて、人として終わっているし、なぜ神崎さんがこんな男に惚れてしまったのかと、怒りも感じた。神崎さんをずっと旧姓で呼び続けるのも、そんな怒りと、やっぱり自分の自尊心を守るための、些細な抵抗だった。

 予想外にもこの出来事がバネとなり、家業を継ぐことに消極的で「そこそこ頑張って、嫌になったら出て行こう」などと甘ったれた考えをしていた僕は、30歳になった今、腹を括って社長修行に精を出した。大学なんて出てなくても、エリートと言われなくても、僕は僕のやり方と生き方で、立派な人間になってやるんだ、と。社長である父は「こいつ、一体どうしたんだ?」と思っていただろうが、余計なことは何も言わなかった。

 母校に到着し、車から降りると、女性が近付いてきた。

「やほっ! 久しぶり!」

 笑顔で右手を上げる神崎さんに「あれ? なんで?」と裏返った声を上げる。杉本を見ると、舌を出してニヤッと笑った。そんないたずら坊主のような杉本に、不本意ながら感謝した。

「旦那に送ってもらったの。買い物に行ってる間だけだから、あんまり時間ないけどね」
「あの……体、大丈夫?」

 思わずお腹に手を当てそうになり、慌てて引っ込める。

「少しくらい運動した方がいいのよ。今日はあんまり寒くないし」
「そうか……無理しないでね」

 そのやり取りを見ていた杉本が「お前、奥さんにウザがられるタイプだな」と笑い、神崎さんも「ホントよね」と続く。僕は「ウザくて結構。安全第一」と言い張った。

 3人でグラウンドまで歩き、校舎を見た。校舎には足場が組まれ、ところどころブルーシートがかけられている。

「ボロいなぁ。まぁ、100年以上経ってるから仕方ねぇか」

 そう言いながらタバコをくわえる杉本を見て、僕は小さく首を横に振った。「わりぃ」と慌ててタバコを箱に戻す。
 今見ている建物が、3年間を過ごしたあの校舎とは到底思えなかった。そのボロさは、廃墟に近いかもしれない。

「なんで壊しちゃうんだろう……新しく建て替えればいいのに」

 神崎さんが弱々しく言葉を絞り出す。

「近くの高校に統合されるんだよ。少子高齢化で、大規模な高校再編成が始まってる。取り壊される学校はここだけじゃない」

 ここは地元民の役得だとばかりに、僕は状況を端的に説明した。

「ここを壊して何が建つんだ? 何かの工場か? 土地、安いだろうからな」

 ニコチンが切れてきたのか、杉本がそわそわしながら聞く。

「ネット通販の物流センターだよ。つくばに人気と注目が集まってる分、土浦が穴場になってる。それに、土浦の工業団地の規模は県内屈指だからね。まだまだ整備されるよ。次に来た時には、全く別の景色に変わってる」
「さすが若社長。まぁ、いいんじゃねーの? 工場が建って、雇用が生まれて、人が集まって、ばんざーい、バンザーイ」

 杉本は全く心の入っていないセリフを吐きながら、僕たちと校舎に背を向けてふらふらと歩いて行った。タバコだろう。

「あんなこと言って……」
「いつものことだよ。気にしない気にしない」

 杉本は地元が嫌いだ。早々に東京の大学へ進学を決め、高校卒業と同時に引っ越した。地元に残った僕に気を遣ってか、あまり地元の悪口は言わないが、言葉の端々に地元に対する軽蔑の感情がにじみ出る。

「なんか……寂しいね」

 神崎さんの、消え入りそうな独り言が宙に浮かんだ。3人とも、ここに来るのは卒業以来だ。特に未練も愛着も執着もない。ただ、この校舎と一緒に自分の青春の1ページが消滅するとなると、やはり寂しさが押し寄せる。
 将来、ここに建つ工場で働く人たちが知ることはないだろう。ここに高校があって、青春時代を過ごした生徒たちがいたことを。

「ねぇ、地元から出たいって思ったことない?」
「あるよ、何度もね。でも、今はここでやろうって思ってる。ここでしか、自分にしかできないことがあるって」
「それは……家業ってこと?」
「そう。重要なのは場所じゃない。何をするか、だからね」

 高校までは、世界の全てが家と学校だった。それが普通だった。高校を卒業して、周りの人たちが次から次へと外の世界へ飛び出して行くのを、「なんで僕はここにいるんだろう」と、苦々しく見送っていた。しかし、じゃあどこへ行きたいかと聞かれても、答えることができなかった。

「私も地元が嫌いで、絶対にこんなところ出て行ってやるって思ってた。なんか地元って……うっとうしくて」
「分かる分かる。地元がうっとうしいのは、地元組も一緒だよ。プライバシーなんて、あってないようなものだし」

 うつむく神崎さんに、僕はフォローするように言った。
 田舎は面倒でうっとうしい。ポロっと口を滑らせて誰かの悪口を言おうものなら、翌日には本人の耳に入っている。父にも「どこで誰が聞いてるのか分からんから、口には気を付けろ」と毎日のように言われている。SNSなんて、恰好の監視対象だ。1人で気晴らしにふらっと東北ドライブに行って、何も考えずに写真をアップしていたら、帰宅して近所のおばちゃんに「十和田湖なんて、ずいぶんと遠くまで行ったわねぇ。あ、もしかして彼女とドライブ?」なんて言われ、心底ぞっとした。田舎というのは、そういう場所なのだ。

「都会は楽しかったわ。私と、私の過去を知っている人が誰もいないから。でも、大学時代にいろいろあって……結局逃げてきたの。逃げて逃げて、また元に戻ったんだなぁって。カッコ悪いね」

 僕は何て返したらいいのか分からず、黙り込んだ。実は神崎さんが地元に返って来ると聞いた時、内心「何かあったのかな」と察するところはあった。「いろいろ」という内容に、純粋に興味はあったものの、それ以上は聞けなかった。そんな勇気はなかったし、この場にふさわしいとも思えなかった。

 こんな時、杉本なら何て言うだろう。チラッと杉本を見ると、ポケットに手を突っ込んで、こちらに背を向けている。もうタバコは吸い終わったんだろうか。

 僕は一時期、杉本と神崎さんの仲を疑っていた。中学3年間、2人は同じクラスで、杉本の口から僕の知らない神崎さんの情報がたくさん出てくるたびに、僕は嫉妬した。高校3年の時、神崎さんに「ごめんなさい」と言われて、真っ先に浮かんだのが杉本の顔だった。

 ――やっぱり杉本なのか。

 僕が勝手に「3人」だと思っていたのが、実は2対1だったのではないか。考えてみれば、テストの成績がいつも学年で10位以内に入っている2人と、「ミスター平均」の異名を持つ僕が対等なわけがない。僕の知らないところで、僕が見ていないところで、僕と言うピエロを見ながら2人で笑っていたのではないか。そんなどす黒いものを抱えていた時期もあった。
 勢いに任せて、杉本に「神崎さんにフラれた」と言った時、さらっと「そうか。俺もだ」と言うので、なんかおかしくて笑ってしまった。

「笑うな」

 あの時の、目を吊り上げた杉本を見て、安心した。
 結局、2人の仲を確かめるようなことはしなかった。「違うだろうな」という、根拠のない確信みたいなものがあったし、もしそうだったとしても、別に驚かなかったと思う。

「僕は神崎さんが戻って来て、嬉しいって思った。どんな理由でも、友達が戻って来るのは嬉しい。カッコ悪いなんて言う奴がいたら、僕が許さない」

 僕がぐっと握りこぶしをつくると、神崎さんは「ふふ、ありがとう」と笑った。急に恥ずかしくなった。恥ずかしいけど、嘘偽りのない本音だった。

「不倫の相談は済んだか?」

 いいタイミングで杉本が戻って来た。タバコの臭いはしなかった。さすがに神崎さんに気を遣ったんだろう。

「あーあ、せっかくいい雰囲気だったのに。ねぇ?」
「え? あー、そうかな」

 しどろもどろになった僕を無視して、杉本は神崎さんのお腹に手を当て、「もしもーし! 聞こえますかー!」と叫んだ。

 さすがに「おい!」と言いそうになるのをギリギリで耐える。

「ほら、お前も触ってみろよ」
「いや、それは……」

 神崎さんは「はい」とお腹をこちらへ向ける。僕は恐る恐る神崎さんのお腹に手を伸ばした。今、僕の手の下には新しい命があって、神崎さんは母になる。そしてすぐそこには、風前の灯火となった高校の校舎がある。情報が多すぎて、頭の中のブレーカーが落ちてしまいそうだ。

「もしもしー……?」

 僕も杉本と同じように、新しい命に呼びかける。

「声がちいせぇよ!」
「もしもしー! 元気に生まれてきてくださいねー!」

 2人は「なんだよそれ!」と、声を上げて笑った。僕も笑った。

 聞こえてるよ、きっと。僕は念じるように目を閉じた。

 ――パシャ。

 シャッター音が聞こえて、「あ……」と思った時にはもう遅かった。目を開けると、憎らしいほどニヤけた杉本が、スマートフォンをこちらに向けている。

「いい写真だ。旦那さんに送り付けてやろうか?」
「それ、面白い!」

 悪ノリする2人を無視して、僕は神崎さんのお腹からそっと手を離した。

「あ、旦那が来た。そろそろ行かないと」

 校舎の横に、高級そうなセダンが停まっている。車から降りた旦那さんは、僕たちに向かって深々と頭を下げた。僕は30年の人生でベストなお辞儀を返す。そこにはもう、「人と目を合わさずに握手するような奴」の姿はない。

 車に乗る直前、神崎さんは僕の耳元にすっと顔を近付けた。

「ローリング・ストーンズ、なに聞いてたの?」
「ブラウン・シュガー」
「私のイチオシね」

 なんだ、ちゃんと覚えてたじゃないか。

 車が動き出し、助手席の窓から小さく手を振る神崎さんに、僕と杉本は手が千切れるかと思うほど大きく手を振った。

「あの旦那、ちゃんとお辞儀してたな。すっげぇ嫌いだったけど、ちょっと見直したわ」
「嫌い? なんで?」
「披露宴の終わりに握手しようとしたら、あいつ、俺と目を合わせなかったんだよ。人と目を合わせないで握手するって、マジで人として終わってんだろ?」

 僕が杉本を親友だと思う理由が、今日はっきり分かった気がする。もちろん、これからも、ずっと。

「あんなに綺麗なお辞儀ができる人なんだから、悪い人じゃないよ」
「――かもな」

 杉本はタバコをくわえた。「1本くれ」と言うと、一瞬だけ目をまん丸くしたが、何も言わずにタバコの箱とライターを差し出した。

「お前、タバコいつやめた?」
「ずいぶん前だよ。親父から『会社を継ぐ気なら、タバコはやめろ』って言われて」
「へぇ、ご時世だねぇ」
「タバコだけじゃない。今は女性の経営者も多いからね。身なりもきちんとしなきゃいけないし、セクハラ発言なんて、一発アウトだから」
「あーやだやだ。めんどくせぇ」
「ああ、めんどくせぇよ」

 久々のタバコに、少しだけ頭がクラクラする。クラクラするけど、なぜか気持ちは晴れ渡っていた。

 僕たちは転がる石ころだ。転がっているうちに角が取れて丸くなったり、いびつな形になったり、ヒビが入ったりする。アスファルトだったり、ぬかるんでいたり、砂利道だったり、けもの道だったり、決して平坦じゃない。しかし、上り坂でも下り坂でも、絶対に止まることはない。僕みたいに、知らないうちに落とし穴にハマり込んで、身動きが取れなくなることもあるけど。

「あ、男の子か女の子か、聞くの忘れた」
「メッセ送れよ」

 僕は躊躇することなく、神崎さん――由香さんにメッセージを送ると、を置かずに「ピコン」と返信が来た。

「女の子だってさ」

 杉本の鼻先にスマートフォンを突き付けると、彼はヒューと口笛を鳴らし、「美女確定だな」と、空に向かって煙を吐いた。追いかけるように、僕も思いっきり煙を吐く。
 空中をゆらゆらと漂う煙の向こうに、かび臭くて、オンボロで、キラキラしていた、あの頃の校舎が一瞬揺らいで……そして消えた。

 僕たちは、また転がって行く。

 ローリング・ストーンズの、ロックンロールのリズムに乗って。

(了)


【あとがき】

中途半端なまま、5か月以上も下書きになっていた小説を突然思い出し、大幅に改稿して書き上げました。
少しだけ私の実体験が混じっています。

私は最近、あるライブ配信サービスの朗読をよく聴いています。ある日、私がお気に入りの配信者さんが銀色夏生ぎんいろなつをさんの詩集を読んでいました。詩には大して興味がなかったんですが、その時の私は銀色夏生さんの詩に心を打たれ、なぜか突然、この下書きを思い出しました。

多分、私の中に埋もれていた言葉たちが、銀色夏生さんの詩によって触発され、記憶の中から引っ張り出されたんだと思います。

おそらく、その配信者さんの朗読と出会わなければ、銀色夏生さんの詩にも出会わなかっただろうし、きっとこの小説も生まれませんでした。

あるんですね、こういうことって。


テーマ「熟成下書き」で「CONGRATULATIONS」を頂きました!


こちらもどうぞ。

この記事が参加している募集

熟成下書き

私の作品紹介

ありがとうございます!(・∀・) 大切に使わせて頂きます!