吉田タイスケ

写真家、フランス在住。犬猫と現代アートが好き。アウトドアに憧れるインドア派。 長年住ん…

吉田タイスケ

写真家、フランス在住。犬猫と現代アートが好き。アウトドアに憧れるインドア派。 長年住んだパリを離れ、現在はノルマンディー地方で田舎暮らし。 趣味はキャンプとピアノ。愛車はフォルクスワーゲンT3ヴァナゴン1986。メインカメラはLeica SL3, Q3。

最近の記事

撮らないことにも理由がある

こんにちは、フォトグラファーの吉田タイスケです。 今までを振り返ると、「あの時もっと撮っておけば良かった」と思うことばかりなんですが、先日写真をやっている友人にそのことを話すと、こう言っていました。 「撮らないことには、撮らなかった理由があるんだと思う。だからそれはそれで構わないし、もし、『あの時どうして撮らなかったんだろう』『もっと撮っておけば良かった』と後から思うとしても、そういう気持ちはこれから撮る写真に写るんじゃないかな」 いいこと言うなー、、というわけで、no

    • ライカSL3、完全レビュー

      こんにちは、フォトグラファーの吉田タイスケです。 今年3月に発売されたものの全然人気もなく(?)、誰もレビューを書かない「ライカSL3」というカメラについて、買ってから一ヶ月半が過ぎた今、作例と共に備忘録的に書いておきます。もし万が一気になっている人がいたら、参考になれば幸いです。 上の写真はSL50mmとM Apo50mm、Zeiss Planar 50mmが混ざってますが、全て50mm撮影です。とりとめなくてすいませぬ。 0:見た目 見た目は大事です。人間と同じで

      • ライカユーザーはイカれてる

        こんにちは、フォトグラファーの吉田タイスケです。 facebookにあるライカユーザーグループのいくつかに入っていますが、日本のものはグループ内でライカをディスるのが御法度だったりするのに対して、英語圏ではガンガンディスっているのが面白いです。 今朝読んだ「ライカSL3のAFがちっとも進化していないじゃないか!AF-Cトラッキングは効かないし、花嫁が歩いてくる速度でさえついていけないことがある。めっちゃガッカリしてるわマジで!ほんと恥ずかしくないんかね、あの価格で!!」と

        • なぜライカM型が特別なのか

          こんにちは、フォトグラファーの吉田タイスケです。 先日イタリアはミラノのライカストアにて、人生初の「M型体験」をしてきたので、作例と所感をここに書いておきます。ライカのM型が気になって眠れないんだ!という人の参考になれば、何よりです。 ちょうどお目当ての中古があるのはわかっていたのでお店にお邪魔したんですが、「どうぞ1時間、外で好きに撮ってきてください」と身分証一枚で快く貸していただいたのはこちら、Leica M-P type240!どうですかこの外観。こんな可愛いカメラ

        撮らないことにも理由がある

          夜も更けて、ポルトに星を探しに行く話。

          冬の空に瞬く、星を撮りたくなった。それも地上からではなくて、空の上から。きっかけはいろいろあるんだけど、昨今の世情に対して、一度自分の中で「アストロノミカル(天体的)」に現在地を俯瞰(精神的にも物理的にも)しておきたいという気持ちが日に日に強まって、いてもたってもいられなくなった。 星景は星と雲の両方を撮りたかったから、出かける日は満月を選んだ。その日に最も安く、最も遅い時間の欧州便を探したところ、パリから飛ぶ行き先はポルトガルのポルトと決まった。ポルトに行きたいから出かけ

          夜も更けて、ポルトに星を探しに行く話。

          「じゃない写真」読了。

          著者:渡部さとる 梓出版 2020 Youtubeの2B チャンネルでおなじみの渡部さとるさん。 『「こんなの写真じゃない!」と思ったら読む本』という副題通り、昨今の現代アート化した写真を広く浅く(悪い意味ではなく)把握できる本。 知人のパリ在住写真家が「『写真とは何か』を考えていくと、どんどん写真じゃなくなっていく」と言っていたことが納得できたり、最近自分自身の中で『綺麗な写真』を撮る意味がわからなくなってきたことに関して、その理由の一端がよくわかった。 「伝える」

          「じゃない写真」読了。

          家にカンヅメ

          フォトグラファーの吉田タイスケです。 週に何日かは必ず、どこにも行けず部屋で画像作業をするだけという日がある。今日がその日で、犬の散歩をのぞいて外出することもなく、ひたすらセレクトして現像して時々昼寝して肩が凝って、飽きてカメラのストラップを探したり、映像系YouTube見たりしながら一日が終わる←仕事してよ。 最近隣町に、小さな湖の周辺が割と自然豊かな公園になっている場所を見つけた。しかも、人はほとんど来ない。偶然出会ったこの場所を、毎日通いたいくらいに気に入っている。

          家にカンヅメ

          ライカ+ツァイスレンズのコンビで歩くパリ

          フォトグラファーの吉田タイスケです。 レンズ沼のお話。 右を見ても左を見ても「写りすぎる写真」に最近疲れていて、「写らない写真、ちょっとだけ写る写真」を撮りたいなあと思う今日この頃。その一歩としてオールドレンズを使ってみようと思い立ち、まずは標準レンズの帝王Carl Zeiss Planar 50mm f1.4 MMJを先日ebayにてドイツから購入しました。で、犬の散歩がてらライカSL2につけて歩いてきたので、写真日記をnoteに書いておきます。 「写らない写真」が撮り

          ライカ+ツァイスレンズのコンビで歩くパリ

          ライカ in 京都

          今回観た京都グラフィーのいくつかは、作品より メッセージが先行していると思うものが多く、 残念だった。社会的メッセージを込めるのが 現代アートに求められてるとはいえ、作品>>>メッセージくらい作品そのものが美しく、且つ力がないと鑑賞者の心に何も届かない←自分が作品撮ってないのに。 撮影機材はライカSL2、アポズミクロン M50mm F2。マニュアルフォーカスは久しぶりだけど、ピーキングに助けられてる(それでいいのか)。

          ライカ in 京都

          旅するライカ 2022年4月23日

          今年の3月にパリのライカストアでSL2+Apo Summicron SL 50mm F2を試してから、すっかりライカの魔力に魅せられた。逡巡あったものの、いつか買うなら今買おうと、4月にライカSL2を購入。ひとまずカメラが自分の手足になるまで、日々撮りながら、思うところを書き残しておく。 写真は熱海の山側にある別荘地で、20分ほど散歩した時に撮影したもの。明暗の階調がわかりやすいものを探して撮ってみた。使用レンズはLEICA VARIO-ELMARIT-SL 24-70mm

          旅するライカ 2022年4月23日